熊本熊的日常

日常生活についての雑記

仏塔と温泉

2019年07月22日 | Weblog

別所温泉の北向観音は厄除観音として有名なのだそうだ。同じ信州の善光寺が南向きで、南北でセットになっているらしい。だから、参詣するなら長野の善光寺と別所温泉の北向観音を両方お参りしないと御利益はないという。長野の善光寺にお参りしたのは2012年なのでそれが期限切れでなければ、今日でお参り完結だ。北向観音は常楽寺の一部だそうだ。

北向観音の参道商店街で店先に高麗人参をたくさん並べている土産物屋があった。店の人といろいろ話をしているうちに、昨日届いたばかりの掘りたての7年物があるというので見せていただくことにした。あまり高麗人参というものを意志的に見たことはないのだが、たいへん立派なものに見えたので1本買い求めた。

参道を後にして安楽寺へ向かう。ここは八角三重塔で有名なのだそうだ。鎌倉時代のものだが、中国の宋の様式なので、元の支配下になった中国から逃げてきた人々の手によって建てられたものではないかと言われているらしい。埼玉の高麗神社も調布の深大寺も大陸からやってきた人々は比較的奥地に足跡を残している。日本と大陸との間に外交関係があって、表立って旧政権関係者を庇い立てすることができずに奥地へ導いたというような事情があったのかもしれない。

安楽寺からさるすべり小道を通って常楽寺へお参りする。常楽寺の近くに「そば久」という蕎麦屋の看板が出ていて、そこに行ってみる。昨日の道の駅で食べた蕎麦は田舎蕎麦だったが、ここは蕎麦切だ。たいへん美味しい蕎麦で、実は人気店らしい。

昼食を済ませてから電車で上田へ向かう。駅前のみすゞ飴本店で土産を買う。立派な構えの店舗で、客よりも店員の数が多い。それくらい手厚い応対をしてくれるのである。店を出て、古本屋カフェのNABOを覗いてみる。神保町にあるような古本屋ではないのだが、それなりに主義主張の感じられる棚だ。店舗が立地しているのは所謂商店街ではないのだが、店内は外の様子とは違って結構な数の客で賑わっている。雰囲気の良い、いいお店だなと思う。

上田城のほうにも足を延ばすが、雨が降ってきたので、雨宿りを兼ねて市立博物館に入る。展示のテーマは郷土史だ。上田は農民一揆が5回あったが、これは日本で一番多いのだそうだ。昨日訪れた青木村のゆるキャラの背に「義民」と書いてあったのは、そういう事情によることがわかった。今はゆるキャラだが、一揆を起こすというのはよほどのことのはずだ。仏様がはっきりとした笑顔だったことも、農民一揆が多かったこととつながっている。笑顔というのはよほど気を付けないといけない。


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