熊本熊的日常

日常生活についての雑記

ありがとう 2018年 後編

2018年12月31日 | Weblog

本ブログサイトの投稿容量限界のため前編後編2日に分けて掲載

今年参詣した神社仏閣など

1        明治神宮(東京都渋谷区代々木神園町)

2        高麗神社・高麗山聖天院(埼玉県日高市新堀)

3        福徳神社(東京都中央区日本橋)

4        華厳宗大本山 東大寺(奈良県奈良市雑司町) 戒壇院、勧進所、惣持院(僧形八幡神坐像)、公慶堂、二月堂、法華堂(三月堂)、四月堂、手向山八幡宮、東大寺ミュージアム

5        法相宗大本山 興福寺(奈良県奈良市登大路町) 東金堂、国宝館

6        文武廟(Man Mo Temple/Man Mo Miu)(香港)

7        曹洞宗瑞龍山 玉泉寺(静岡県下田市柿崎)

8        日蓮宗法順山 了仙寺(静岡県下田市七軒町)

9        浄土真宗本願寺派八幡山 宝福寺(静岡県下田市一丁目)

10      真言宗大浦山 長楽寺(静岡県下田市三丁目)

11      鹿島神宮(茨城県鹿嶋市宮中)

12      香取神宮(千葉県香取市香取)

13      村雲御所 瑞龍寺(滋賀県近江八幡市宮内町)

14      日牟禮八幡宮(滋賀県近江八幡市宮内町)

15      妙見本宮 千葉神社(千葉県千葉市中央区)

16      月讀神社(鹿児島県鹿児島市桜島)

17      照國神社(鹿児島県鹿児島市照国町)

18      春日大社(奈良県奈良市春日野町)

19      春日山 不空院(奈良県奈良市高畑町)

20      華厳宗 日輪山 新薬師寺(奈良県奈良市高畑町)

21      鏡神社(奈良県奈良市高畑町)

22      薬園八幡神社(奈良県大和郡山市材木町)

23      源九郎稲荷神社(奈良県大和郡山市洞泉寺町)

24      橿原神宮・長山稲荷社(奈良県橿原市久米町)

25      大峯本宮 天河大辨財天社(奈良県吉野郡天川村坪内)

26      吉水神社(奈良県吉野郡吉野町吉野山)

27      金峯山修験本宗総本山 金峯山寺(奈良県吉野郡吉野町吉野山)

28      総本山 金峯山寺 塔頭 脳天大神 龍王院(奈良県吉野郡吉野町吉野山)

29      吉野神宮(奈良県吉野郡吉野町吉野山)

30      東光山 龍蓋寺(岡寺)(奈良県高市郡明日香村岡)

31      大安寺(奈良県奈良市大安寺)

32      光明宗 法華寺(奈良県奈良市法華寺町)

33      海龍王寺(奈良県奈良市法華寺北町)

34      漢國神社・林神社(奈良県奈良市漢國町)

35      横浜関帝廟(神奈川県横浜市中区山下町)

36      枚岡神社(大阪府東大阪市出雲井町)

37      浪速高津宮(大阪府大阪市中央区高津)

38      少彦名神社(大阪府大阪市中央区道修町)

39      御霊神社(大阪府大阪市中央区淡路町)

40      醫王山 東光院 眞性寺(東京都豊島区巣鴨)

41      牛天神北野神社・太田神社・高木神社(東京都文京区春日)

42      穴八幡宮(東京都新宿区西早稲田)

43      観世音 光松山 放生寺(東京都新宿区西早稲田)

44      曹洞宗 萬頂山 高岩寺(東京都豊島区巣鴨)

 

今年訪れた美術展、美術館、博物館など

1        「仁和寺と御室派のみほとけ 天平と真言密教の名宝 前編」東京国立博物館

2        「墨と金 狩野派の絵画」根津美術館

3        「没後40年 熊谷守一 生きるよろこび」東京国立近代美術館

4        「仁和寺と御室派のみほとけ 天平と真言密教の名宝 後編」東京国立博物館

5        東京大学総合研究博物館

6        林妙子 作陶展 瑞玉ギャラリー(東京都板橋区)

7        「薬師寺の名画 板絵神像と長澤芦雪筆旧福寿院障壁画」奈良国立博物館

8        「お水取り」奈良国立博物館

9        「珠玉の仏たち」なら仏像館 奈良国立博物館

10      一新美術館(Sun Museum(香港)

11      香港文化博物館(Hong Kong Heritage Museum)(香港)

12      香港大学美術博物館(University Museum and Art Gallery, The University of Hong Kong)(香港)

13      茶具文物館(Flagstaff House Museum of Tea Ware)(香港)

14      香港鉄路博物館(Hong Kong Railway Museum)(香港)

15      屏山鄧族文物館 暨文物徑訪客中心(Ping Shan Tang Clan Gallery cum Heritage Trail Visitor Centre)(香港)

16      香港文物探知館(Hong Kong Heritage Discovery Centre)(香港)

17      「ブリューゲル展 画家一族150年の系譜」東京都美術館

18      「プラド美術館展」国立西洋美術館

19      東京国立博物館

20      「名作誕生 つながる日本美術」東京国立博物館

21      「アラビアの道 サウジアラビア王国の至宝」東京国立博物館

22      「光琳と乾山 芸術家兄弟 響き合う美意識」根津美術館

23      岡本太郎記念館

24      「大名茶人 松平不昧 お殿さまの審美眼」三井記念美術館

25      58回 東日本伝統工芸展 三越日本橋本店

26      「リアル 最大の奇抜 未知の領域に挑む江戸絵画のリアル」府中市美術館

27      「生誕150年 横山大観展」東京国立近代美術館

28      「工芸館開館40周年記念 名工の明治」東京国立近代美術館工芸館

29      「宋磁 神秘のやきもの」出光美術館

30      「柚木沙弥郎の染色」日本民藝館

31      近江八幡市立資料館(郷土資料館、歴史民俗資料館、旧西川家住宅)

32      「人麿影供900年 歌仙と古筆」出光美術館

33      「はじめての古美術鑑賞 漆の装飾と技法」根津美術館

34      「建築の日本展 その遺伝子のもたらすもの」森美術館

35      「縄文 1万年の美の鼓動」東京国立博物館

36      「ますむらひろしの北斎展」すみだ北斎美術館

37      「没後50年 河井寛次郎展」パナソニック汐留ミュージアム

38      「ミケランジェロと理想の身体」国立西洋美術館

39      「金剛宗家の能面と能装束」三井記念美術館

40      「書物工芸 柳宗悦の蒐集と創造」日本民藝館

41      「池晶子 BORO チクチク展」同一庵藍民芸館

42      「木版画の神様 平塚運一展」千葉市美術館

43      桜島ビジターセンター

44      鹿児島市 維新ふるさと館

45      社会福祉法人太陽会 しょうぶ学園

46      鹿児島市立美術館

47      仙厳園 尚古集成館 旧鹿児島紡績所技師館

48      聖徳記念絵画館

49      「禅僧の交流」根津美術館

50      「白磁」日本民藝館

51      65回 日本伝統工芸展 日本橋三越本店

52      飯田哲夫個展 「あなた仕事やめてもいいのよ」The Artcomplex Center of Tokyo(東京都新宿区)

53      「エリザベス・ハンス コレクション パナマの先住民クナ族の衣装と意匠 MOLA」たばこと塩の博物館

54      「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」東京国立博物館

55      「マルセル・デュシャンと日本美術 デュシャンの向こうに日本がみえる。」東京国立博物館

56      志賀直哉旧居(奈良学園セミナーハウス)

57      「愛のすべて。ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ」パナソニック汐留ミュージアム

58      「京都・醍醐寺 真言密教の宇宙」サントリー美術館

59      「横山崋山」東京ステーションギャラリー

60      「アーミッシュ・キルトを訪ねて そこに暮らし、そして世界に生きる人びと」「工芸継承 東北発、日本インダストリアルデザインの原点と現在」国立民族学博物館

61      「民藝のバスケタリー 籠・笊・蓑」大阪日本民芸館

62      「高麗青磁 ヒスイのきらめき」大阪市立東洋陶磁美術館

63      「松平不昧没後200年 不昧の茶道具と近代数寄者 その書とデザイン」湯木美術館

64      「江戸絵画の文雅 魅惑の18世紀」出光美術館

65      鉄道博物館

66      「新・桃山の茶陶」根津美術館

67      「東西数寄者の審美眼 阪急・小林一三と東急・五島慶太のコレクション」五島美術館

68      「日本民藝館展 新作工藝公募展」日本民藝館

69      「ルーベンス展 バロックの誕生」国立西洋美術館

70      「フィリップス・コレクション展」三菱一号館美術館

71      「明治美術の一断面 研ぎ澄まされた技と美」宮内庁三の丸尚蔵館

 

今年訪れた飲食店(単身利用は除く)

1      ビストロKif-Kif (東京都港区高輪)

2      銀座 久保田 (東京都中央区銀座)

3      揚子江菜館 (東京都千代田区神田神保町)

4      旬菜 香音 (奈良県奈良市鶴福院町)

5      青のこと (東京都調布市布田)

6      つけめん 駒鉄 (東京都目黒区駒場)

7      ひさご寿し (滋賀県近江八幡市桜宮町)

8      たねや 日牟禮茶屋(滋賀県近江八幡市宮内町)

9      土と青 (東京都調布市小島町(6月に同市内布田へ移転))

10    手紙舎 つつじヶ丘本店 (東京都調布市西つつじヶ丘)

11    Café Chez Andre du Sacre-Coeur (東京都中央区日本橋人形町)

12    ORI TOKYO カフェ (東京都墨田区亀沢)

13    熊襲亭 (鹿児島県鹿児島市東千石町)

14    和総 (鹿児島県鹿児島市東千石町)

15    総本家 小松庵 渋谷東急東横店 (東京都渋谷区渋谷)

16    お茶処 ときわ (奈良県奈良市水門町)

17    竹の館 (奈良県奈良市南魚屋町)

18    葛屋 中井春風堂 (奈良県吉野郡吉野町吉野山)

19    LBK Craft (奈良県奈良市東向南町)

20    Café すず音 (奈良県奈良市法華寺町)

21    華都飯店 (神奈川県横浜市中区山下町)

22    南園 京王プラザホテル新宿 (東京都新宿区西新宿)

23    パカラ堂 (大阪府大阪市中央区高津)

24    総本家 小松庵 オアゾ丸の内店 (東京都千代田区丸の内)

25    天ぷら 一心 金子 (東京都千代田区富士見)

26    M. Santa (東京都世田谷区玉川)

 

今年利用した宿泊施設

1      奈良町家 和鹿彩 別邸 (奈良県奈良市北半田東町)

2      下田 東急ホテル (静岡県下田市)

3      MACHIYA INN 近江八幡 (滋賀県近江八幡市仲屋町中)

4      鹿児島 東急REIホテル (鹿児島県鹿児島市中央町)

5      ホテルアジール・奈良 (奈良県奈良市油阪町)

6      新大阪ステーションホテルアネックス (大阪府大阪市東淀川区東中島)

 

どれも素晴らしいものでした。関係者の皆様に感謝申し上げます。

 


ありがとう 2018年 前編

2018年12月30日 | Weblog

本ブログサイトの投稿容量限界のため前編後編2日に分けて掲載

今年読んだ本

1      須之内徹『帰りたい風景 気まぐれ美術館』新潮社

2      中尾佐助『栽培植物と農耕の起源』岩波新書

3      遠山啓『無限と連続』岩波新書

4      鈴木大拙(著)、北川桃雄(訳)『禅と日本文化』岩波新書

5      川島武宜『日本人の法意識』岩波新書

6      『人と物 6 米原万里』MUJI BOOKS

7      岩波書店辞典編集部(編)『世界の名前』岩波新書

8      関川和夫『落語風俗帳』白水Uブックス

9      六代目 三遊亭圓生『新版 寄席育ち』青蛙房

10    関山和夫『落語名人伝』白水Uブックス

11    三遊亭圓生『噺のまくら』小学館

12    関山和夫『庶民芸能と仏教』大蔵出版

13    日経コンストラクション編『すごい廃炉 福島第1原発・工事秘録<2011~17年>』日経BP社

14    L.S.ポントリャーギン(著)、坂本實(訳)『やさしい微積分』ちくま学芸文庫

15    中尾佐助『料理の起源』吉川弘文館

16    山崎努『柔らかな犀の角』文春文庫

17    山崎努『俳優のノート』文春文庫

18    田村隆一(語り)、長薗安浩(文)『言葉なんかおぼえるんじゃなかった 詩人からの伝言』ちくま文庫

19    長薗安浩『あたらしい図鑑』ゴブリン書房

20    中島義道『私の嫌いな10の人びと』新潮文庫

21    吉本隆明・糸井重里『悪人正機』新潮文庫

22    磯田道史『徳川がつくった先進国日本』文春文庫

23    高間大介(NHK取材班)『人間はどこから来たのか、どこへ行くのか』角川文庫

24    磯田道史『日本人の叡智』新潮選書

25    磯田道史『江戸の備忘録』文春文庫

26    磯田道史『武士の家計簿 「加賀藩御算用者」の幕末維新』新潮選書

27    磯田道史『殿様の通信簿』新潮文庫

28    磯田道史『日本史の内幕 戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで』中公新書

29    磯田道史『無私の日本人』文春文庫

30    磯田道史『歴史の愉しみ方 忍者・合戦・幕末史に学ぶ』中公新書

31    小林秀雄・岡潔『人間の建設』新潮文庫

32    岡潔『春宵十話』光文社文庫

33    中谷宇吉郎『科学の方法』岩波新書

34    岡潔『春風夏雨』角川ソフィア文庫

35    中谷宇吉郎『雪』岩波文庫

36    小宮豊隆編『寺田寅彦随筆集 全五巻』岩波文庫

37    司馬遼太郎『翔ぶが如く 全十巻』文春文庫

38    ローリー・リン・ドラモンド(著)、駒月雅子(訳)『あなたに不利な証拠として』ハヤカワ文庫

39    上野誠『万葉集の心を読む』角川ソフィア文庫

40    上野誠『はじめて楽しむ万葉集』角川ソフィア文庫

41    安楽庵策伝 鈴木棠三(訳)『醒睡笑 戦国の笑話』東洋文庫

42    岡井隆『今はじめる人のための短歌入門』角川ソフィア文庫

43    ラフカディオ・ハーン(著)、平井呈一(訳)『心 日本の内面生活の暗示と影響』岩波文庫

 

購読中の定期刊行物

1      月刊『みんぱく』 国立民族学博物館

2      月刊『現代農業』 農山漁村文化協会

3      季刊『民族学』 千里文化財団

4      年3回刊『青花』 新潮社

 

今年観た映画など

1 『幸福は日々の中に。』民藝夏期学校 しょうぶ学園

 

今年聴いた落語会・演劇・ライブなど

1      第465回 花形演芸会
笑福亭茶光「色事根問」
林家木りん「お菊の皿」
山上兄弟 奇術
桂宮治「道灌」
桂福丸「阿弥陀池」
林家たい平「猫の災難」
江戸家小猫 ものまね
古今亭文菊「心眼」
開演 18時 終演21時
国立演芸場

2      第415回 国立名人会
柳家緑助「つる」
柳亭左龍「名刀捨丸」
三遊亭竜楽「堪忍袋」
昔昔亭桃太郎「お見合い中」
桂歌春「崇徳院」
ダーク広和 奇術
柳家さん喬「二番煎じ」
開演13時 終演16時
国立演芸場

3      月例 三三独演
柳家三三「看板のピン」
柳家三三「干物箱」
三遊亭歌太郎「あくび指南」
柳家三三「万両婿」
開演19時 終演21時
イイノホール

4      志の輔らくご
「中村仲蔵」
開演18時30分 終演21時15分
赤坂ACTシアター

5      入船亭扇辰独演会「入船亭扇橋十八番」
橘家かな文「真田小僧」
入船亭小辰「ちはやふる」
入船亭扇辰「茄子娘」
入船亭扇辰「三井の大黒」
開演19時00分 終演21時20分
日本橋社会教育会館ホール

6      人形浄瑠璃文楽「南都二月堂 良弁杉由来」「増補忠臣蔵 本蔵下屋敷の段」
開演11時00分 終演15時20分
国立劇場 小劇場

7      第472回 花形演芸会
神田桜子「八百屋お七 序開」
入船亭遊京「弥次郎」
春風亭笑好「ラーメンマスター」
のだゆき 音楽パフォーマンス
柳家さん助「景清」
入船亭扇遊「厩火事」
宮田 陽・昇 漫才
鈴々舎馬るこ「大工調べ」
開演 13:00 終演 16:00
国立演芸場

8      興福寺 塔影能
狂言「萩大名」
茂山七五三 茂山宗彦 網谷正美
後見:山下守之

能「石橋」
浅見慈一 浅見真州 福王茂十郎 山本哲也 大倉源次郎 前川光範 杉信太郎
師資十二段之式
間:茂山一平
後見:武富康之 赤松禎友
地謡:小早川康輝 大槻裕一 斎藤信輔 長山耕三 浦田保親 上田拓司 浅井文義 山本博通
台後見:水田雄吾 上野雄介 山田薫 浦田親良

 

今年聴講した講演、各種見学、参加したワークショップなど(敬称略)

1      「仁和寺と御室派のみほとけ 天平と真言密教の名宝」
プレミアムナイト 三十帖冊子 鑑賞会
大石隆淳(仁和寺 執行)
対談 おかざき真里(漫画家)、恵美千鶴子(東京国立博物館)
東京国立博物館

2      「狩野派を知る見る楽しむ」山下善也(九州国立博物館 主任研究員)
根津美術館

3      「植物から博物学の世界を知る 東京大学総合研究博物館見学」国立民族学博物館友の会体験セミナー 大場秀章「本草学とその日本での歩み」、常設展見学、標本室見学、標本整理作業見

4      「長澤芦雪と薬師寺旧福寿院障壁画」安永拓世(東京文化財研究所 研究員)
奈良国立博物館

5      東大寺二月堂修二会

6      スペシャルトーク 「乾山焼と光琳」 荒川正明(学習院大学)根津美術館

7      「自作と日本民藝館」柚木沙弥郎(染色家)日本民藝館

8      「世界の製藍、日本の藍染め 気候と風土の育まれた色、藍を知る」国立民族学博物館友の会体験セミナー 井関和代(大阪芸術大学名誉教授)、森義男・森芳範(紺九)紺九(滋賀県野洲市)

9      国立民族学博物館友の会 第123回東京講演会「ヒンドゥー教祭礼の読み解き方」三尾稔(国立民族学博物館教授)モンベル渋谷店

10    「ますむらひろしトークイベント アタゴオルX北斎」ますむらひろし(漫画家)、奥田敦子(すみだ北斎美術館主任学芸員)すみだ北斎美術館

11    「総合芸術としての書物 ブレイク、モリス、柳宗悦」佐藤光(東京大学 大学院総合文化研究科 教授)日本民藝館

12    「色と香りで愉しむ、燻製ワークショップ」津川清子(妙乃燻上 主催) RELIFE STUDIO FUTAKO

13    157回 日本民藝夏期学校 鹿児島
校長・川野恭和 標語「無心に創る 鹿児島と民藝のえにし」
深澤直人「無心に創ることの意味」
李尚珍「浅川伯教・巧研究」
十五代 沈壽官「苗代川(美山)今昔」
稲村隆「白樺派と鹿児島」
映画「幸福は日々の中に。」

14    「李朝白磁の偏屈さを読む」伊藤郁太郎(大阪市立東洋陶磁美術館名誉館長)日本民藝館

15    国立民族学博物館友の会 第482回講演会「特別展「工芸継承 東北発、日本インダストリアルデザインの原点と現在」関連 震災を経ても土地に生きる 南三陸町波伝谷、12年間の映像記録を通して」我妻和樹(映画監督)、日高真吾(国立民族学博物館准教授)

16    平成30年 東京国立博物館 事業報告会・賛助会感謝会

17    美術評論家連盟主催2018年度シンポジウム「事物の権利、作品の生」
林道郎(上智大学国際教養学部教授)
沢山遼(美術批評)
池野絢子(京都造形術大学大学院芸術研究科准教授)
金井直(信州大学人文学部教員)
蔵屋美香(東京国立近代美術館企画課長)
星野太(金沢美術工芸大学講師)
東京藝術大学美術学部中央棟第一講義室

18    ほぼ日の学校「万葉集講座:万葉集とシェイクスピア」上野誠(万葉学者)、河合祥一郎(シェイクスピア研究者)

19    ほぼ日の学校「万葉集講座:万葉集に出会う」上野誠(万葉学者)

20    国立民族学博物館友の会 第124回東京講演会「野次から応援へ 応援の比較文化論の試みから」「太平洋の探検家 朝枝利男の探検と生涯」丹羽典生(国立民族学博物館准教授)モンベル御徒町店

 

エンディングロール 後編は明日

 


読書月記2018年12月

2018年12月29日 | Weblog

上野誠『万葉集の心を読む』角川ソフィア文庫

ほぼ日の学校「万葉集講座」の受講を始めたので、講師の著作を読んでみようかと思った。上野氏の書いたものは「芸術新潮」の2010年4月号「平城京遷都1300年記念特集 万葉集であるく奈良」を繰り返し読んでいる。縁あって数年前に興福寺友の会というものに入会し、年に一度は奈良を訪れるようになったので、出かける時期が近付くと「今年はどこにでかけようか」などと考えながら頁をめくるのである。旅行に行くときは宿を駅の近くに取り、そこを拠点に行動することにしている。ただ、日本の宿は一泊が基本で長くても三泊というのが運営上の定型であるらしく、それ以上になると予約をとりにくくなるような気がする。安直に予約サイトなどを使ったりせず、宿に直接電話をすればそのようなこともないのかもしれないが、旅行など年に数えるほどしかしないのに「ここ」という宿があるはずもない。手軽に宿を探そうとすれば、予約サイトに自然に手が伸びる。

妻も私も人混みが苦手である。旅行に出かけても、訪れた先に人だかりを認めると「やめとこか」と引き返してしまう。だから毎年奈良に出かけて、そのたびに東大寺に参詣しても、大仏を拝んだのは一度だけだ。東大寺で必ず参拝するのは戒壇院だけで、そこから大仏殿の裏手を通って二月堂、三月堂、四月堂、手向山八幡、と回ることはある。方向を変えて転害門をぼんやり見上げてみたりしたこともある。奈良は東大寺以外では人込みというほどのところはないので、毎年愉快に過ごしている。

奈良は昔の寺院跡がそれとわかるようにあちこちにあるのがおもしろい。多くの寺がそれぞれに広大な境内を有していたことがわかる。現在に比べて交通手段が限られていた時代に、現在の感覚では考えにくいような広い境内の寺社があるということは、その存在がナントカ寺とかカントカ神社という個別のものではなく公として認知されていたということではないか?土地の私有という概念がいつから一般的になったのか知らないが、敷地の境界を歩いてまわると何時間もかかるようなものを構えるというのは、その主体にそれだけの権力があったということだろう。権力闘争や廃仏毀釈といった愚策の影響も大きいだろうが、そうしたものよりも根本的には科学技術の発展に伴う一般社会における知識量の増大と人々の思考の変化で寺社や宗教の在り方が変容したことで、主体の権力が衰退し、現象面としては境内が縮小したということになるのだろう。

最近のネット上での情報流通も社会や権威の変容のドライバーになっているはずだ。かつてマスメディアというフィルターを通して形成されていた世相や世論のようなものが参入自由のネットの世界でフィルターらしいものを経ずに形成されるようになった。一国の元首がネットで何事かをつぶやき、それが世界情勢に影響を与えるという、少し前には考えられないようなことも現実に起こっている。言葉というものが、特定の知識層や権力に独占されていた時代と、今とではかなり違ったものになっている。当然、言葉というものの意味も変容しているはずだ。或るまとまりのある社会のなかでの言葉、あるいは言葉を発する行為が、共有するところの薄い相手を大きく包含するなかで全く違った意味合いを持つようになることだってあるだろう。

それで万葉集だが、おそらく教育制度どころか教育という概念が今とは違ったなかで、読み書きができて詩作もできるという層が社会のなかでどのような位置を占め、どのような影響力を持っていたのか知らないが、そういう層の言葉である歌を集めて編纂したものだ。そこに表現されているものが、現代の大衆の想像力に収まるものなのかどうか、素朴に疑問に思う。それこそ、自分の知性の範囲内で推測できることだけを拾い集めて「鑑賞」だの「解釈」だのと分かったつもりになってしまうというのは、なんだか落語の世界のようにも見える。もし万葉の時代の人が今までずっと生きていたとして、世にある万葉集の歌の解釈だの評論だのを目にしたり耳にしたりして、「落語の「ちりとてちん(酢豆富)」や「転失気」みたいだねぇ」と笑い転げていたりする図が描けたりするかもしれない。

そもそも歌を詠むのは、聴かせたい相手があってのことなのではないか。歌を詠むような人は、日々の生活に追われてあくせくするようなこともなかったのだろうから、当時の貴重品である紙や筆記用具を使って目的もなく書いてみる、などということができたのかもしれない。しかし、言葉を発するという行為に限らず、凡そ人の行為というものには何かしらの目的があるのではなかろうか。歌は万葉の頃は必ずしも五七五七七というような形式が確立していなかったようだが、それにしてもある一定の語調とか型がある。野放図に言葉を垂れ流しているのではない。凝縮された言葉を遣り取りするには、相手との共通認識があって然るべきだろう。そのあたりの考察にお目にかかったことがないのは、単に私が不勉強というだけのことなのだろうか。

 

安楽庵策伝 鈴木棠三(訳)『醒睡笑 戦国の笑話』東洋文庫

かなり前から少しずつ読み進めていたものを漸く読了。落語の元祖のひとつと言われているものだ。「笑い」とは何かを考える上ではおそらく必読文献のひとつになるだろう。尤も、私は研究者ではないし、「笑い」について考えなければならい義理もないので、必読もへったくれもない。個人的には本文よりも鈴木氏の解説が面白かった。本書の解説というより落語関係の著作の多い関山和夫に対する批判だ。関山氏の書いたものは私から見てもお粗末で、そのことはこの「読書月記2018年4月」にも書いた。別に『醒睡笑』の解説で取り上げるほどのことでもないとは思うのだが、この分野の研究の厚みというのがその程度のものなのだろう。

何を面白いと思うか、何が笑いを呼ぶのか、というのは理屈ではないと思うのだが、理屈を考える商売の人は放ってはおけないのだろう。理屈のほうはさておき、笑いの方向性のようなものは他人との相性において大きなウエイトを持つ、と経験的に実感している。例えば、落語は本を読んでも面白くない。古典は筋もサゲもわかっているのに、噺家によって面白く愉快に聴くことができるし、聴くに堪えない噺家のもある。よく「息と間」などという。そうとしか言いようがないからそういう表現をするのであって、同じ話が話し手によって面白くもそうでなくもあるのは、やはり理屈を超えた何事かのなせる業だと思う。そして、同じことを面白いと思うかどうかというのは、相性を大きく左右する。ひとつには、ある現象の背後をどれほど共有できているかということが影響する。それは個人的な体験もあるだろうし、もっと幅広く所謂「文化」的なものであることもあろう。そうした価値あるいは世界観の共有があって笑い合えるような相手とは上手く付き合うことができるような気がする。一方で、他人を蔑んだ笑いというのがある。そういうことでしか笑えない相手とは付き合いたくない。

『醒睡笑』に収載されている話の多くも他人を馬鹿にしたようなものだ。ただでさえ文語調で読みにくい上に、少なくとも私には面白いとも思えないような話ばかりだが、これも落語の源流のひとつと言われると、改めて落語という芸能の値打ちのようなものを感じる。

 

岡井隆『今はじめる人のための短歌入門』角川ソフィア文庫

世間にはたくさんの「入門書」というものが出回っている。そういうものを手にする機会というのは近頃まず無いのだが、遠い昔の記憶を辿れば、そういうものを読んで一層の興味をそそられるというようなことはあまり無かったように思う。どこか読者をなめているような、或いは書いている本人が実は理解できていないような、そういう粗末なものという印象がある。

本書は題名のなかに「入門」の文字があるくらいなので入門書なのだろう。しかし、読者に対してかなり厳しい内容だ。生半可な気持ちで「短歌でも始めてみようかな」などと思っていると、「やめとこか」ということになってしまいそうだ。しかし、本気で短歌というものを詠んでみたいと思っている人が、取っ掛かりに手にすると、愈々気持ちがたかぶるのではないだろうか。「短歌入門」と言いながら、広く言葉というものについて考えさせられる深い内容があると思う。

短歌に関しては主張が一貫している。「個別化への指向」という言い方をしているが、要するに「あなたにしか詠むことのできないことを詠みなさい」ということなのだ。そのためにはどうしたらよいのか、ということを考えさせる道標のような構成になっている。「道案内」ではなく道標だ。「案内」というと手取り足取りの印象だが、あくまで自分で歩くことが前提だ。こういうものを本当の入門書というのだと思う。

本書は短歌入門だが、「短歌」を言葉一般に敷衍して読むことができる。「あなたにしか言えない言葉で話しなさい」ということだ。どっかで聞きかじったような誰のものだか皆目わからないような手垢だらけの言葉を並べたてるのではなく、自分の経験に根差した内容を的確に相手に伝わるように言葉を吟味して表現しなさいということだ。容易なことではない。しかし、そういう意識で丁寧に言葉を考えて生きていれば、たぶん、愉快だろう。

 

ラフカディオ・ハーン(著)、平井呈一(訳)『心 日本の内面生活の暗示と影響』岩波文庫

よく利用する或る大型書店で別の本を探していたときにたまたま目について買い求めた。著者が体験したこととそこからの考察をまとめた短かい文章が15編収載されている。外国の人が日本で数年暮らしたなかで得た知見や考察ではあるが、「外国の人」という部分は敢えて述べなくてもよいと思う。時代は日清戦争の頃、維新から20数年、ようやく日本に新たな秩序と価値観が芽吹いてきた頃ではないだろうか。自分がその時代を生きたわけではないので、あくまで想像なのだが、科学技術の振興による新たな知見の獲得が価値観といった人の内面に影響を与えないはずはないとは思うものの、基本的な倫理観に大きな変化があるとは思えない。今も昔も人というものの感情であるとか内面といったものはそれほど違わないのではないかと思うのである。

本書の最初の文章は「停車場で」、締めが「きみ子」。それらの間の話も印象深いのだが、『心』というタイトルの短編集の最初と最後を飾るものとしてこれらの文章が選ばれるということが、著者にとって「日本」あるいは「日本人」を象徴している。と同時に、ギリシャ生まれの筆者が日本という土地で体験したことが自身のアイデンティティを強く確認することになったということかもしれない。

今年のクリスマスイブのミサでローマ法王はマテリアリズムを批判する説教を行った。原語のニュアンスはわからないが、翻訳を読む限り違和感は覚えない。もし、ハーンがこの説教を聞いたら、何と思っただろうか。本書の「日本文化の真髄」のなかにこのような一節がある。
つまり、手っ取り早くいえば、けっきょく、ヨーロッパ文明の特異性が、機械や大資本の力をかりずに生きていこうという、人間本来の力を骨抜きにしてしまったがために、そこに不自由とか束縛とかいうものが生まれてきたわけである。こんな不自然な生きかたをいつまでもつづけて行けば、遅かれ早かれ、勝手なときに勝手に身を動かすような力は、しぜんと失われてくるにきまっている。(33頁)
この後に日本人についての記述が続くのだが、それは現代の日本人が失ってしまった能力だと思う。所謂グローバル化の必然だと思うが、価値尺度をデジタル化された単純明快なものに求めると、それを実現するためのプロセスが複雑怪奇になる、あるいはなってしまったというのが現状であるような気がする。今更後戻りはできないが、これだけ多くの人間が地球上に暮らしているのだから、デジタルのことは他の人たちに任せておいて、自分なりの単純な生活というものを指向することは無茶なことではあるまい。少なくとも私自身は残りの人生をでき得る限り単純なものにしたいと思っている。