熊本熊的日常

日常生活についての雑記

乗って楽しく

2010年06月11日 | Weblog
先週京都を訪れたときのことで、もうひとつ書いておきたいことがある。京阪電車のことだ。

京都から佐川美術館へ向かう途中、山科駅でパステルカラーの電車が眼下を並走していた。ちょっと乗ってみたくなり、帰りは山科で下車してこれに乗ってみようと思った。そのときはそのまま湖西線で堅田へ行き、そこから美術館行きのバスに乗った。ところが、このバスは1時間に1本あるかないかという運転頻度だ。自然に帰りは守山駅へ出るバスに乗ることになった。佐川美術館から発車するバスは、堅田行きと守山行きとを併せて1時間に1本程度の運転頻度である。

京都への帰り路、守山から乗ったJR線が石山駅に到着しようというとき、車内放送で京阪電車に乗り換えることができるのを知った。それで石山で下車してしまった。京阪石山駅は小さな駅だった。一見して1両かせいぜい2両編成の電車しか発着できないことがわかる。やがて入線してきた電車は2両編成だった。

石山から坂本行きの電車に乗る。石山を発車してすぐに右へ急カーブをして、それまで並走していたJR東海道本線を横断する。その後は住宅街を縫うようにくねくねと走る。その車窓の眺めが新鮮だ。住宅街を走るだけなら都電だって同じだ。ただ、都電沿線よりも緑が多く起伏が激しいので、揺れ具合と風景の変化が楽しい。

京都へ行くには浜大津で京阪京津線に乗り換える。乗り換えは降りたホームで、山科方面へ向かう電車に乗る。この電車が佐川美術館へ向かう途中で見かけた電車だ。4両編成で、御陵から先は京都市営地下鉄に乗り入れる。

浜大津の駅を発車するとすぐに踏み切りを通過する。これがただの踏切ではない。踏み切りの途中にポイントがあり、そこから道路の中央を走るのである。4両編成の路面電車だ。こんなの初めてだ。次の上栄町まで道路の軌道を走った後は専用軌道になるのだが、続く大谷駅、追分駅、四宮駅と道路と並走する。ほぼ同区間をJR東海道線も走っているが、こちらは殆どがトンネル区間である。つまり、上栄町から四宮に至る京阪電車は登山電車のように山間を縫うように走る。路面電車が一転して登山電車になるのだ。四宮から山科までは凡庸な区間になり、乗っている私の気持ちも少し落ち着いた頃、地下鉄に乗り入れる。路面電車、登山鉄道、一般鉄道、地下鉄、という具合に変化に富んだ走りを味わうことのできるのが、この京阪京津線なのである。こういうしょうもない感動というのがとても楽しい。

ちなみに、今日乗車した石山坂本線と京津線を総称して大津線というのだそうだ。

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