熊本熊的日常

日常生活についての雑記

クラブクラブ

2011年10月27日 | Weblog
好きな食べ物というのはいくらもあるのだが、昨日届いた毛ガニをおいしく頂いた。カニにはいろいろ種類があるが、私は毛ガニが一番好きだ。味はもちろんのこと、身の風味といい、味噌の潤沢さといい、言うことなしだ。北海道ではこれが日常の食卓に当たり前に登場するというのだから、うらやましいではないか。こんど、身近なところでカニの愛好家を募って「クラブクラブ」でも作って、北海道の人たちにまけないくらいカニを食らってみようかとさえ思う。

食べ物のついでで言えば、前にも書いた通り、果物も好きだ。夏はなんといっても白桃で、それが終わると無花果で、でも無花果の季節は短くて、旬の果物が切れてしまいやしないかとはらはらしていると、柿が登場して安心する。
柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺
という歌があるが、しばらく奈良県産のものを食べていた。今回届いたのは熊本産だ。奈良のものはしっかりとした果肉だが、熊本のはとろけるようなものである。産地というより種類の違いなのかもしれないが、どちらもそれぞれに美味しい。既にリンゴも出回っている。リンゴは品種が豊富で、それぞれに個性豊かなので、どの種類のものもそれなりに美味しく、また味の違いを楽しむのも多くの種類が出回る今時分のよいところだと思う。
天高く馬肥ゆる秋
などとも言うが、一方で、食べられるときに食べておかないと、この先どうなるかわからないという世知辛い現実もある。

先日、仕事でアイルランドのことを少し調べていたら、その悲惨な歴史を知って驚いてしまった。ほぼ20世紀を通じて人口が減少を続け、1990年代になって人口のほうは落ち着いたものの、経済上の分類では相変わらずの最貧国なのだという。地図を見れば明らかだが、高緯度に立地しているというのは農業には適さない。となると食糧の確保のために取引材料となるものを産み出す産業がなければならない。しかし、300万から400万程度という人口では産業を興すといっても容易なことではない。日本は1億2千万の人口と豊かな自然に恵まれているとは言え、人口が減少に転じ、国内産業が競争力を失いつつあるということにおいては、早急に対策が必要になっていることは言うまでもない。一国民として、そういう状況下で何ができるものなのか、たとえ無い知恵を振り絞ってでも考えなければなるまい。まだカニだ柿だと、呑気なことを言っていられるが、世知辛さが刻一刻と深刻さの度合いを増しているのも確かなことのようだ。

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