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翔田 寛/誘拐児

2013年03月15日 | 小説

誘拐児を読みました。



終戦翌年の昭和21年夏、実業家の子息で、5歳になる男の子が東京・成城の自宅前から誘拐された。

やがて、犯人から脅迫状が届く。

「使い古しの新圓で百萬圓を用意しろ。場所は有樂町カストリ横丁」。

警察は犯人逮捕に全力をあげ、屈強な刑事たちが闇市を張り込むが、誘拐犯はその目前で身代金を奪ったうえ、子どもを連れて逃げてしまった。

あれから15年、手がかりは何もなく、迷宮入りしたかに見えた。

しかし、とある殺人事件をきっかけに、再び児童誘拐事件が動き出した!


昭和20年代から30年代に掛けての誘拐事件を巡る話で読んでいて戦後の香りがプンプンします。

同じ事件を別のアプローチで探る二組の刑事が登場して描かれています。

若干展開に無理があるような気もしましたが、それでも最後まで飽きることなく読めました。

「八月の蝉」の男性版。

第54回江戸川乱歩賞受賞作

 この小説の満足度:☆☆☆☆ 
コメント
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