重松清 著 「送り火」を読みました。

「富士見線」なる私鉄沿線にまつわる9編の短編。
「昔の親は、家族の幸せを思うとき、何故か自分自身は勘定に入ってなかったんだよねえ…」。
女手ひとつで娘を育てた母は言う。
そんな母の苦労を知りつつ反発する娘が、かつて家族で行った遊園地で若かりし日の両親に出会う。
大切なひとを思い、懸命に生きる人びとのありふれた風景。
「親子」「夫婦」「家族」のせつない日常を愛情たっぷりに描いた短篇集。
同じような状況になったとき 自分はどうするだろうか?
家族はどうするだろうか?
そんな風に考えながら読める 、しんみりとさせられる一冊です。