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渡りチョウ誘う花を植え誘客へ 西山(日高町)でフラワー観光事業 〈2022年6月2日〉

2022年06月02日 08時30分00秒 | 記事


ボランティアの協力でフジバカマの苗を植栽


 日高町の西山に飛来することで有名な渡りチョウのアサギマダラ。由良町、日高町、美浜町の観光連携プロジェクトチーム「PROJECT24」は、地元民の協力でアサギマダラが良くとまるフジバカマを育苗して植えた。花を彩り誘客するフラワー観光事業で、地域性を持たせた取り組みを展開。アサギマダラが多く飛来する秋頃に花が咲く見込みにしており、SNSへアップするなど周知する。

 アサギマダラは全体が茶系統で、前羽の長さが5センチほど。春に北東へ向かうが、気温の低下とともに秋頃、中部地方などから南下し、紀伊水道を横切って四国、九州方面へ移動する。西山周辺はアサギマダラを誘引するフジバカマやヒヨドリバナが群生し、休憩点の飛来地として有名になっており、愛好家らが調査のためのマーキングに訪れたり、毎年、町教育委員会主催の自然観察会もある。
 同チームは、以前は3町で、ヒマワリの種を植えて咲かせ、観光スポット造成などしてきたが、今年度、日高町では、西山の特徴を生かした取り組みにしようと、フジバカマの植栽を計画。町職員や地元民らが知人づたいにフジバカマを集めて1年ほど苗作りし、今回の植える場所は西山ピクニック緑地の北側で周辺に遊歩道や四阿(あずまや)があり、来てもらいやすいよう覆い茂った草を刈るなど環境を整えた。
 アサギマダラが集まりやすい、日陰になりやすい谷になった地で約100平方メートルの3畝を作り、4月に町役場職員が250株、5月31日は、西山を歩く仲間のメンバー7人とともに250株を植栽。ボランティアで参加した江口政和さん(73)=田杭=は「少しでもアサギマダラがとまってくれたらうれしい。普段から歩いて回りますが、西山は景色が良く、整備されたいい場所。多くの皆さんに知ってもらえたら」と期待感を寄せた。
 同チームではフラワー観光事業として、希望する県民にヒマワリの種を配って育て咲かせてもらう「ひまわり大会」のほか、ヒマワリの種を4月20日に美浜町の煙樹ケ浜や5月22日に由良町の畑地内でまいており、6月3日は白崎海洋公園でも計画。開花をSNSで写真掲載するなどPRする。西山のフジバカマは保湿性が高い場所で植えている関係から、生育しやすそうで順調にいけば10月頃の開花と見ている。


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