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JR舞台に紀の国トレイナート開幕 御坊駅で出発式、印南小児童も参加 〈2016年10月22日〉

2016年10月22日 08時30分00秒 | 記事

かえるの面をかぶって盛り上げる印南小児童ら

植物で空間を表現したアート鑑賞列車


 御坊駅-新宮駅間のJR紀勢線を舞台にした芸術イベント「紀の国トレイナート2016」が21日に開幕し、御坊駅で「アート列車」の出発式が行われたほか、印南駅では地元児童が印南町のシンボル「かえる橋」にちなんでかえるの面をかぶって出迎えるなど乗客を楽しませた。同イベントは12月24日までの期間中、御坊、道成寺、稲原、印南、岩代、南部など紀勢線の28駅がアートで彩られ、21日から23日の3日間は臨時アート列車が運行し多彩な催しが行われる。

 御坊駅前での出発式では、関係者のほか駅舎アートのアーティストらが集結した。実行委員長の廣本直子さんが「今年から印南町、日高川町、御坊市の方々と一緒にできるようになりました。これから運行しますが、プラットホームで素晴らしい出会いと別れを演出できる企画にしていきたい」とあいさつ。地元御坊市の柏木征夫市長は「3年目で早くも御坊駅まで組み込んでいただきました。地域の駅の特徴や文化を掘り起こせる企画。とてもありがたい」と歓迎し、JR西日本和歌山支社の田中徳和副社長は「きのくに線の古い駅舎と車両にアートという価値をつけていただき素晴らしさを再発見しました。盛況で終えることを願っています」と述べた。御坊駅のアートを手掛けた広谷純弘さんらアーティスト一人ひとりが紹介され、新宮市出身の舞楽演奏者の音無史哉さんが笙を響かせ、開幕を祝った。
 午前10時には駅2番線から開幕車両の「アート鑑賞列車」が発車。アートが施された車両は近未来をイメージした「ボタニカル列車」で、さまざまな植物で緑いっぱいの空間を演出。カフェでは白浜の地ビールナギサビールやみなべ町特産の梅ジュースをはじめ、ジェラートやベトナム料理、ウナギなど県内各地の選りすぐりの味も提供。乗客らは植物に囲まれた車両で県内各地の味を堪能しながら、新宮まで各駅に手掛けられた芸術の旅を堪能。
 午前10時29分に印南駅に列車が到着すると印南小4、5年生72人がこのほど自ら作ったオリジナルのかえるの面をかぶってホームから手を振るなどして出迎え、イベント開幕に花を添えた。日裏勝己町長や一般の町民らもかえるの面をかぶって参加するなど盛り上げた。印南小5年の木下航希君は「電車の中に植物がいっぱいあってすごかった。イベントに参加できてとても楽しかった」と話した。南部駅(午前11時1分着)では梅干しと梅ジュースが振る舞われた。
 2日目の22日は「JAZZ列車」が御坊駅-新宮駅間で運行。トランペット奏者、唐口一之さんらがメンバーのJAZZバンドが車内で演奏するほか、御坊駅(午前8時20分~)では日高高ブラスバンド部、南部駅(午前9時24分~)では南部高吹奏楽部がJAZZバンドと合奏するなどし楽しませる。23日は「見つける列車」と銘打って南部駅-新宮間を運行する。
 紀の国トレイナートは誘客や交流を目的に地元住民らでつくる実行委員会が若手芸術からに呼びかけて平成26年からJRの協力で実施しており、これまでは岩代駅以南を対象に行っていたが3年目となる今回は御坊駅まで広げられた。


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