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紀南電設(御坊市)がミャンマーで電化プロジェクトに参画 〈2016年9月28日〉

2016年09月28日 08時30分00秒 | 記事

照らされた集会所でテレビを見る子どもたち

村に設置されたパワーサプライステーション


 紀南電設(株)=林惠一代表取締役、御坊市湯川町小松原=が、ミャンマーの無電化地域のひとつ、インマジャウン村(約140世帯)を電化する「持続可能な生活力向上プロジェクト」に参画し、現地で施工やメンテ指導に当たった。この地域は毒ヘビが生息し、特に夜間、明かりのない場所を歩くのは危険だが、無電化のため、毎年多くの人が被害に遭っている。電化することでメイン道路に街路灯がつき、血清も保冷管理できるため、被害軽減など生活の安全、安心につながると喜ばれている。

 三井物産(株)がCSR(社会貢献)活動としてタイ王国のMFL財団の活動趣旨に賛同し、寄付金を拠出し、その資金を活用して同財団がミャンマーのイェナンジャウン地域で「持続可能な生活力向上プロジェクト」を推進。その一環として無電化のインマジャウン村を電化するプロジェクトが行われた。同村は農村・山間地域に位置し、猛毒で知られるクサリヘビやコブラなど複数種類の毒ヘビが生息し、毎年多くの人が被害に遭っており、電化することで村の安心、安全につなげようというもの。
 電化にあたってはパナソニック(株)エコソリューションズ社の太陽光独立電源パッケージ「パワーサプライステーション」が同財団に採用され、村に納入。現地での調整や施工、メンテ指導などはミャンマーでの「無電化地域の電化と技術移転事業」で実績を挙げた紀南電設が選ばれた。「パワーサプライステーション」は、無電化地域向けに開発した太陽電池パネルと蓄電池を活用した太陽光独立電源パッケージで、太陽光発電で約3キロワットの発電を行い、24台の蓄電池から電力供給できる。
 これを活用し、メイン道路(延長約300メートル)に電線をつなぎ、パナソニック製LED電球(10ワット)の街路灯19基を設置したほか、村の集会所を電気が使える環境にし、子どもたちの勉強や読経会の場、村民の憩いの場として開放。テレビ鑑賞、携帯電話の充電なども可能になったほか、毒ヘビ用の血清を保冷管理できる冷蔵庫も設置し、同村だけでなく、周囲29の村にも血清を提供できるようにした。街路灯はタイムスイッチで点灯時間を制御でき、限られた電力を効率的に活用できるという。工事は今年5~6月に行い、7月から供用を始めている。
 現地で従事した紀南電設社員は「40度近い猛暑の中での作業は予想以上に大変でしたが、設置した街路灯が無事に点灯したときの住民の方々の笑顔や、テレビが付いたときの子どもたちの歓声に接し、施工できて良かったと感無量でした」と話した。インターネットで「パワーサプライステーション」を検索すれば、今回のプロジェクトをまとめた動画を閲覧できる。


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