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三浦源吾市長会見 1トン千円の最終処分場負担金条例 年間1億8千万円、10月から施行 〈2020年8月29日〉

2020年08月29日 08時30分00秒 | 記事

議案を説明する三浦市長


 三浦源吾御坊市長は28日、市役所で定例会見を行い、4日開会の9月定例議会に提案する議案12件、報告1件を発表。今回の目玉は県下初で全国でも珍しい最終処分場埋立物環境保全負担金条例。市内には県下最大規模の民間事業者最終処分場があり、埋立物の搬入スピードを抑制し、自然環境保全や環境負荷低減につなげようと事業者から1トン当たり1000円の環境保全負担金を徴収するもの。年間1億8千万円を見込んでおり、議会承認を経て10月から施行する。

 市は第4次総合計画で廃棄物の適正処理や再生利用による減量化など環境低負荷型社会の実現をめざしている中、大栄環境(株)が平成29年3月から森岡地内で御坊リサイクルセンター(管理型最終処分場・中間処理施設)を稼動。最終処分場の埋立容量は137万5441立方メートルあり、15年程度で満杯になる計画だったが、京奈和道路関連工事に伴う産廃土、全国からの災害廃棄物の搬入等が続いたこともあり、すでに半分が埋まり、第2期処分場造成計画が進んでいる。
 最終処分場の許認可権は県のため、市に権限はなく、市環境衛生課は「次々と市内に最終処分場が建設されれば市民が不安になり、環境負荷も高まる」と、県の許認可を得て市内に所在する最終処分場で埋め立て処理を行った民間事業者から負担金を徴収する条例をつくった。負担金は一般廃棄物(主に災害廃棄物)や産業廃棄物を問わず、最終処分場に埋め立てられる埋立物1トン当たり1000円(災害廃棄物は2分の1の500円)に設定した。
 同社の平成30年度実績を当てはめると市の収入は1億4191万円、令和元年度は1億9089万円。これを参考に今年度は年間18万トン、負担金1億8000万円を見込み、10月から半年分の9000万円を一般会計補正予算に計上。市の新たな収入源として環境保全推進に関する事業(ごみ処理費、公害対策費)に充てる。三浦市長は「条例制定により、本市における良好な環境保全を図り、循環型社会の構築をめざしたい」と話した。
 全国では都道府県が産業廃棄物排出業者に産廃税を課したり、一般廃棄物を搬出する自治体が受け入れる自治体に負担金を支払う事例はあるが、自治体が所在する民間の最終処分場運営事業者から負担金を徴収するのは全国でも珍しい。負担金は全国の事例を参考に設定した。

46億円の新庁舎請負契約提案
児童生徒タブレット端末購入も

 公募型プロポーザル方式で一括発注する新庁舎建設の実施設計・施工・現庁舎解体の請負契約も提案する。
 契約先は、最優秀提案者に選ばれた前田建設・久米設計特定建設工事共同企業体(代表者=諏訪俊雅・前田建設工業(株)関西支店常務執行役員支店長)。契約額は46億457万8000円(税込み)で、事業費53億円を約7億円下回った。
 今年度一般会計補正予算は4億1547万円追加。ギガスクール構想に基づき児童生徒全員に配備するタブレット端末購入に1億1665万円(うち市負担約7000万円)を計上。既存のパソコンも活用するため、購入台数は小学校840台、中学校360台。
 ほかに小松原集会所修繕補助金213万円、地域福祉計画アンケート調査委託140万円、野島漁港泊地しゅんせつ590万円、消防団ホース乾燥柱整備(下楠井、上富安、下富安)600万円など。


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