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御坊市介護福祉課 遺族から感謝の手紙と寄付(100万円)届く 安齋政己さん(宮城出身)に寄り添った38日間 〈2020年10月22日〉

2020年10月22日 08時30分00秒 | 記事

 昨年11月に宮城県仙台市から御坊市湯川町内に引っ越し、今年6月に73歳で死去した安齋政己さん=宮城県出身=に生前、寄り添ってサポートした市介護福祉課職員に遺族から感謝の手紙が届き、市に100万円の寄付があった。市役所に初めて相談に訪れ、亡くなるまでの38日間、安齋さんに寄り添い、不安や心配を和らげた職員は「お手紙をいただき、本当にありがたい」と感激していた。

 安齋さんは昨年11月に市内に引っ越してきた。御坊に身寄りや友人がいるわけではなく、良い物件を探していた時に和歌山にたどり着き、自然豊かで温暖な御坊を気に入ったといい「いずれは家を建ててずっと住みたい」と話していた。市役所に最初に訪れたのは4月28日で、対応に当たったのが介護福祉課保健師の服部春香さん(27)。
 数カ月前から体調が悪く、ひだか病院を受診して全身ががんに冒されいることが分かった直後で、今後の生活の不安、死後の財産管理などを相談。財産管理は弁護士を紹介し、生活面は服部さんを中心に塩路芳基・市地域包括支援センター長ら課の職員が話を聞きながら対応を助言。ひだか病院とも連携し、入院の準備を手伝ったり、入院後に家の冷蔵庫に入れていた生ものを片付けるなど本人の意に沿うようサポートした。
 入院後、6月4日に亡くなったが、仙台市に住む兄家族に連絡をとり、亡くなる1週間ほど前に病院を訪れ、面会できたという。亡くなってからも斎場の手続き、住居の片付けなども手伝った。今月に入り、兄家族から市役所に感謝の手紙が届いた。手紙には「右も左も分からない土地で病気になり、誰も頼ることができず、心細い日々を送っていたことと思います。介護福祉課の人たちには本当に親切にしていただき、感謝しております」とつづられ、遺言に書かれていた100万円を市に寄付した。
 服部さんは「特別なことはしていない。あの対応で良かったのかと思うこともありますが、お手紙をいただき、ありがたく思っています」、塩路センター長は「チームとして安齋さんの不安や悩みを少しでも和らげることができ良かった」、田中孝典課長は「職員が協力し、本人の思いに寄り添い、つながり続けた結果。日々業務に一生懸命頑張ってくれている職員を誇りに思う。いただいた寄付は有効に活用させていただきます」と話した。


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