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日高町 稲収穫期に花火や猟友会巡回 鳥獣被害対策協で町長示唆 〈2019年8月21日〉

2019年08月21日 08時30分00秒 | 記事

初の緊急会議を開き、対策を話し合う


  町、県、農業委員会、生産者らで組織する日高町鳥獣被害対策協議会は19日、町役場3階で初めての緊急会議を開き、町内で耕作面積が7、8割を占める稲作の収穫期に限った対策として、同協議会長を務める松本秀司町長が、鳥獣追い払い用花火を農業従事者に無料支給する支援とともに、猟友会に巡回して追い払い協力を求めることを示唆した。

 町担当課が有害鳥獣捕獲頭数、果樹や水稲の金額・面積被害状況の移り変わりを説明し、昨年度で実施し、日高町で個体数が261頭と最大クラスの群れを形成していることがわかったニホンザルの行動域調査結果も報告。町では防護柵やワナの設置支援など対策事業を取り入れ、イノシシの被害額は微減だが、サルは高止まりの現状で、シカの被害も増えてきている。
 会議は約40人が出席し、「各地区で獣に対する被害は深刻な状態」「サルゼロの取り組みを」「個々の対応ではなく、地域をあげた撲滅する取り組みが必要」「収穫直前に被害が発生している。町でどんな対策を考えているか」などと生産者から切実な声があがり、稲刈りは久志地区で始まっている状況で早期の対応を求める意見が強かった。
 町担当課から、印南町などで実績があがっている野生鳥獣の追い払い用花火を1人20本程度を無償で渡し、活用してもらう対策を示唆。800本分の予算を確保するという。火薬量の関係から講習を受ける必要があり、希望者に、9月2、3日にいずれも午前10時から1時間程度、町若者広場グラウンドで開く講習会への参加を呼びかけた。
 さらに猟友会に巡回を打診している段階で、一日なのか半日単位か、何班態勢で週に何回見回れるかは今後の話し合いで決めていきたい意向。松本町長は「追い払い花火、猟友会巡回の2本立てでやっていきたい。入ってくる獣を追いやって、収穫期が終わった後は、しっかりと捕獲。猟友会の皆さんには何班かにわけて、地域巡回してもらう予算も十分、応じたい」と力を入れる意向を示した。


ニホンザル行動域調査報告会
26、27日 町中央公民館

 会議ではニホンザル行動域調査報告会を開催することも報告。26、27日のいずれも午後7時から、町中央公民館で開く。
 GPS(全地球無線測位システム)機能をもった首輪を装着して調べたもので、行動範囲と個体数結果などを説明する。だれでも参加でき、町担当課は「現状を知ってもらうことが大切。都合のつく、いずれかの日に出席していただければ」としている。
 問い合わせは町産業建設課(電話63・3806)へ。


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