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印南町「防災福祉センター」近く完成、5月から供用開始 〈2023年4月26日〉

2023年04月26日 08時30分00秒 | 記事


今週中に完成予定、5月から供用開始の防災福祉センター


 印南町が、南海トラフ巨大地震などによる津波被害に備え、浸水地域にある町社会福祉協議会が入る町福祉センターを町役場近くの高台に移転し、防災の拠点と福祉の拠点を併せ持つ複合的な施設として建設していた「防災福祉センター」は一部外構工事を残すだけで今週中に完成予定。社協の移転作業を土・日曜日に行い、来月から供用を開始する。竣工式は後日行う予定。

 海抜30メートルの役場庁舎北側の町道沿いにある3384平方メートルの町有地に建設の防災福祉センターは、鉄骨造り2階建て(延床面積1305平方メートル)。別棟の倉庫(鉄骨造り2階建て、延床面積289平方メートル)を設け、センターと倉庫を間につなぎ大屋根(10メートル✕18メートル)も設置。空間となる大屋根の下は災害時の避難者やボランティアの受付場所などに活用する。
 建設地は社会福祉センター移転に備え、民有地を令和2年に8121万6000円で購入。令和3年から移転に向け取り組み始め、令和3年度で設計を終え、昨年5月に施設建設工事の入札を行い、7月から着工。当初、昨年度内完成、4月供用開始予定だったが、資材高騰などの影響もあり、建物は年度内に完成したものの外構工事が間に合わず急ピッチで進め、舗装作業も終えほぼ完了。今週中に完成の見込みとなり、29日、30日に社会福祉センターからの移転作業を行い、5月から供用を開始、社協が業務を始める。
 福祉施策の充実に伴い職員も増えるなど現施設は手狭で、津波被害に備えた高台移転に合わせてそれの解消にも対応。移転は行政機能を集約化する狙いもある。日裏勝己町長は「住民の方々と約束している公約の大きな柱の一つ『強靭で安全・安心の希望をもてるまちづくり』の根幹をなす高台への福祉拠点整備であり、大規模災害が発生しても、復旧・復興活動をスムーズに機能させる第一歩。誰もが利用しやすい福祉の拠点・シンボルとなると確信している」と、高台への福祉拠点整備移転の意義を強調している。
 設計は(株)寺前則彦設計室=印南町西ノ地、久岡政弘代表=。施工は(株)淺川組=和歌山市、西口伸取締役社長=。用地購入なども含め総事業費は約9億5000万円。


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