紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

御坊市議選、投票率低下に歯止めかかるか 〈2019年1月18日〉

2019年01月18日 08時30分00秒 | 記事

 定数14に現職12人、新人4人の計16人が立候補している御坊市議選の選挙運動は終盤に入った。最激戦地区の旧御坊町を中心に生き残りをかけた激しいデッドヒートを展開。有権者の関心も日ごとに高まってはいるが、投票率に反映されるか気になるところ。各陣営とも支持拡大へ若者世代や前回落選者の得票など浮動票の掘り起こし、期日前投票の利用に力を入れているが、昭和62年の92・11%以降、前回まで7回連続で過去最低を更新しており、今回は歯止めがかかるか。

 投票率は、定数23に5人超過した昭和46年は92・40%あり、1人超過の54年は91・38%、2人超過の58年は91・87%と若干下がったが、定数20に3人超過の62年は92・11%と上がった。平成に入り、1人超過の3年は89・80%と初めて90%を割り、1人超過の7年は86・95%、定数18に2人超過の11年は86・08%、定数16に2人超過の15年は83・24%、定数14に3人超過の19年は80・23%、同じく3人超過の23年は78・22%と初めて80%を割り、下降の一途をたどっている。
 前回27年は4人超過し、5人超過した昭和46年以来44年ぶりの大激戦となったが、有権者の関心は高まらず76・47%と過去最低を更新した。前回の投票所別投票率を見ると、最高は野島会館の85・43%、最低は加尾会館の68・29%。最激戦地区の御坊地区は薗会館以外の6カ所は80%に乗らず、候補者の少なかった湯川地区は上富安集会場を除く5カ所で70%台、藤田地区は3カ所いずれも70%台。全体30カ所中、80%を超えたのは9カ所だけだった。
 今回は昨年末まで無投票ムードだったが、年明けに新人2人が出馬表明し、一転して短期決戦に突入。各陣営ともあの手この手で支持拡大に努めており、特に前回落選した3人の得票数合計1570票、共産党前職の1120票、選挙権引き下げにより新たに投票権を得た18~19歳と20歳の新成人あわせた750人など浮動票の獲得に躍起だ。ちなみに18~19歳の投票率は30年知事選が31・59%、29年総選挙が34・04%、28年参院選が37・55%。一般的に選挙に関心が低いとされる30歳未満の若い世代の有権者2927人をどれだけ掘り起こせるか。
 選挙戦は終盤に入り「誰が落選するのか」「トップは誰か」など有権者の関心は高まっており、期日前投票を見ると、初日から3日間の累計は1784人で、前回同期1522人、28年の市長選同期1539人よりも多い。この時の市長選は保守分裂の激戦となり、期日前投票は当日有権者数の20・45%を占める4125人で、投票率も78・10%と高かった。今回は市長選を上回るペースで推移しているが、過去の各種選挙戦では期日前投票の多さがそのまま投票率アップにつながらない場合が多く、今回も投票率低下に歯止めがかるかは微妙なところ。
 陣営からは「手応えはあるが、実際に投票に行ってくれるか。とにかく投票に行ってくれるようお願いするしかない」「投票率が下がれば厳しい。若い世代などに訴え、関心を高めたい」との声が聞かれる。市選管では広報車、市内放送、地方紙への折り込みチラシなど広報活動のほか、先日の成人式で新成人にリーフレットを配布。18日にはオークワロマンシティ御坊店などで街頭啓発を行い、投票総参加、棄権防止を呼びかける。
 選挙戦は終盤に入り、各陣営とも「あと一息、もう一歩」「助けてください」など懸命の運動を続けている。下位グループは依然として現職、新人あわせて6人程度がしのぎを削っているものとみられ、最後まで予断が許さない状況が続きそう。上位争いは現職、新人あわせて4人程度が競っており、誰が抜け出すか。選挙運動はきょう18日を含めて残り2日間。地元票を固めつつ、他地域での支持拡大に全力を挙げる。


その他の主なニュース

 御坊市「GO!GOBOプロジェクト協議会」が19日外国人女性ら先行体験イベント開催

 日高町と日高地方石油協同組合が「大規模災害時支援協定」締結

 印南町の小中学校で避難訓練実施

 シュウバレエスタジオ冨田好花さん オランダへバレエ留学