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興国寺(由良町)伝統の火祭り、灯ろう焼きで先祖の霊を供養 〈2016年8月17日〉

2016年08月17日 08時30分00秒 | 記事

灯ろうが焼かれていく


 由良町門前の開山・興国寺(山川宗玄住職)の灯ろう焼きが、うら盆の15日夜に行われ、檀家が持参した切り子灯ろうを焼き先祖の霊を供養した。県無形文化財に指定されている700年以上続く伝統行事をカメラに収めようと、アマチュアカメラマンらも訪れ火祭りを堪能した。

 午後8時過ぎから檀家が切り子灯ろうを灯して集まり、9時過ぎから法堂で虚無僧が尺八を演奏する中、読経と法要が行われた。山川住職や檀家らが法堂を3周、灯ろうを手に境内から約500メートル離れた無常堂へ移動。
 松明などをくべた釜場を囲み、六斎念仏衆が唱える「えーなー あむーあ アーミーだー」の念仏、太鼓、笛の音に合わせ地元の子どもたちが「松明踊り」を披露した。
 続いての土傭担ぎでは、干したシダを青竹で巻いて青笹をさした大松明(長さ約4・2メートル、重さ約150キロ)を地元の青年が両端に火がついたまま担ぎ釜場を3周。4本同時に立てる「線香立て」、2本ずつ上部を合わせる「拝み合わせ」、投げて転がす「俵返し」などの儀式を行い、成功するたびに拍手が送られた。
 この後、大松明を井げたに組み、灯ろう焼きへ。尺八の音色と読経が響く中、檀家の岡良次さん、裕加里さん=門前=が奉納した高さ4メートルの大灯ろうを皮切りに、初盆の白張り、3回忌、7回忌を迎えた色張り灯ろうが次々と投げ込まれた。満月の下、火柱が高く上り、檀家らは先祖を思い手を合わせた。


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