Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

692-0055島根県安来市飯生町605-8Studio_Rosso渡部洋士 Tel 0854-22-1546火水曜定休

ホイールの製作Ver.6

2015-02-22 20:15:03 | Bugatti Type57SC Atlantic
今日は昨日までの良い天気が嘘の様に雨が降ったり止んだりでしたね、午前中はまだ晴れ間が有ったりしたので良かったのですが午後は全く晴れ間無しの雨/曇り状態でした。
一つだけ良かったのは気温が結構高かったので部屋の中では過ごしやすかったという事ですね。
明日は気温も10°前後で天候は回復するらしいのでブルーベリーの植え替えが待っています(笑)

さて今日も発送の準備です。
先日、新入荷商品のご案内でアルファロメオの1600GTAをご紹介致しましたがこの所毎日の様に発送業務があります。
普通の発送ならまだ楽なんですが(笑)
今日も展示ベースを交換させて頂いています。

こんな具合で外箱も変更になりますのでプレートも箱のラベルも移しておきます。
交換した元箱やケースも一緒にお送りしております。
明日はご注文を頂いたお客様に発送致します。


さて今日もホイールの製作です。
昨日はホイールの部品を旋盤で削って作ったのですがまだそのままで使える訳では有りません。
センターバブの切断した端面にはバリが付いていますしカエリも有ります、一つずつペーパーで修正しておきます。
1個や2個ならいちいち書かなくても良いのですが24個もとなりますとかなり時間も手間もかかってきます。

ホイールにもバリが有ります、これはインナーリムですがこの様なバリが付いています。
たいていは指で押さえてやりますとパリッと取れてしまいますが、中には結構厚い物も有りましてデザインナイフで切ったりも致しました。
同じ様に作業して作っていますが何故なんでしょうね?

ホイールリムのカエリはペーパーで落とします。
カエリが付いていますと上下のリムを合わせた時に必要以上の隙間が空いてしまいますからね、実は大切な作業だったり致します。

全てのホイールの部品の微調整が完了しました。
右下のホイールは昨日完成した試作品ですね。
試作品のスポークは0.1mmの燐銅線でした、編むのはこの燐銅線か真鍮線が楽なのですがステンレス線の0.1mmの在庫を持っていますので量産品はステンレス製のスポークになります。
編む場合にステンレスは硬いんですよね、スポーク自体の強度は高いのですが・・・どっちを優先するかですね。

スポークに銅線を使う場合とステンレス線を使う場合とでは注意点が違います。
銅線は熱の伝導率が良いのでリム/スポークとも同じ様に熱が伝わりますのでハンダを流し易いのです。
しかしステンレスは熱伝導率が良くないので同じ様にハンダゴテを当ててもリムは温度が上がるけどスポークは上がり難いのです。
ステンレスハンダを使いフラックスもステンレス用を使ってガッチリと固定したいスポークですがリムの方が先に温度が上がってしまいリムにハンダが流れてしまい易いのです。
一旦リムにハンダが流れてしまいますと除去はほぼ不可能なので流れない工夫が必要になってきます。
そこでリムのハンダが流れて欲しくない部分に塗装をしました。
この場合塗料は普通のラッカー塗料では試しておりましたが熱とフラックスの為に容易に剥げてしまいハンダが流れてしまうのです。
そこで今回は耐熱塗料を塗ってみました。
この耐熱塗料は当店で使っている薪ストーブ用の補修をするものでスプレー缶の中に少し残っていましたのでエアブラシに出して塗ってみました。

ホイールの合わせ目のハンダが流れて欲しい部分はペーパーをかけて奇麗にしておきます。
角の塗量が剥げているのはご愛嬌ですね。

塗ったホイールを治具にセットしてスポークを編みます・・・
そしてハンダを流します・・・

ハンダを流す時に上から木片で押さえつけますのでリムの塗料は剥げてしまいましたがハンダは必要最低限しか流れていませんね。
これは流れ易い裏側の画像ですから・・・

表側はフランジが付けてありますのでハンダが流れても見え難いですね・・・
ハブの形状をご覧頂ければわかりますが下の画像が表側ですね。

組立てたホイールをシンナーに浸けて古い筆でこすりまして耐熱塗料を落とします。
奇麗にしますとこんな感じのホイールが出来上がります・・・・

塗ったホイールの結果に満足して全てのホイールリムを塗ってみました。
ただしインナーのリム(つまり治具にセットする時にスポークの下側になるリムですね)にハンダが流れ難いので合わせ目かの部分に1.0mmに切ったマスキングテープでマスキングをしまして塗料が付かない様にしてみました。
これでかなり安心してハンダが流せると思います。

この方法で今日作ったホイールは全部で8個ですね左側のはスポークが燐銅線で出来ていますのでサンプルとわかります。

複数個のホイールが出来ますとこんな事をしたくなりますね・・・(笑)

もっとアップでお見せ致しましょう~!
これくらいなら1/43用のスポークホイールとして十分じゃないでしょうか?

サンプルのホイールを作ってからでも細かな作り方の変更をして作業の時間を短縮する必要が有りましたね。
ハンダの流し方は素材が変わってくれば少しは考えなければならない事ですね、たかが1/43されど1/43かな・・・(笑)