春を告げる菫〔すみれ〕がいつの間にか庭の鉢に咲いていた。昨日と打って変わって暖かい。京都や奈良やいろいろな野山の菫を何回か採って来て植えたが何故か根付かずに消えていった。だから、この菫はどこの野山から採って来たものか分らない。菫は日本に220種あるそうだ。熟した種子を弾き飛ばす構造を備えているから少し離れてまた菫が咲いているのはそのためらしい。また、菫の種子に蟻が好む付属体があり、種子を巣穴に運んで付属体(発芽抑制物質を含む)を食べた後、種子本体を巣穴から外に運んで捨てるから群生する場合があると新聞に載っていた。小さな青い可憐な花を付ける菫の花言葉は愛。私にとっては菫の花が咲く頃のこの暖かい陽ざしが自然からの愛だと感じてしまう。
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