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日本の産業構造変化の結果、円安が貿易赤字を膨らます悪影響。

2014年04月21日 13時04分14秒 | 日記
 このところ日本の貿易赤字は止まらない。

 日本が輸出大国でなくなっているのは自明の事で、円安になろうと日本からの輸出数量は伸びていない。

 輸出金額が増えて見えるのは円安効果であり、逆に輸入では数量の増加が著しく、その上円安が大きく赤字額を膨らます要因になっている。

 原発の運転が止まり、確かに原油・天然ガス等のエネルギー輸入は増えているが、日本のエネルギーコストの年間3兆5000億円程度が、原発停止の原因で増えていると言うのが政府の試算だ。

 「2013年度の貿易赤字は13兆7488億円となり、震災を受けた11年度から3年連続で過去最大を更新している」と発表されているから、原発稼働の停止による燃料の負担増は赤字原因の25%強であって、自動車用の燃料等従来の経済活動と国民生活に必要な製品の輸入と、最近はスマホ等の電子機器の輸入の急増も、赤字の大きな要因になっている。

 そしてなんと言っても、貿易収支の赤字の大きな要因は、輸入金額が輸出金額よりも 大幅に上回っている結果、円安が貿易赤字の原因になる、マイナスの作用をしていると言う事になる。

 結局、アベノミクスと日銀がとった超金融緩和政策は、円安効果により株高をもたらしたが、輸入物価の値上がりが、国民生活にとっては大きなマイナス効果の負担を与えていると言える。

 我々の周辺の価格を見てみると良く解るが、最近のガソリン価格の高騰などが良い例である。

 あとは海外投資の収益などを含めた、国際収支がマイナスにならないように祈るばかりだが、貿易収支のマイナス幅が増えているだけに、なかなか予断を許さない。

 国際収支も赤字が続くようであれば、日本国債の金利も上昇する可能性があり、1000兆円を超える国債の金利負担増が、大きくのしかかる事になる。

 果して、今の日本の現状は本当に緩やかな回復と言えるのか? 確かに東北の震災復興予算と、公共工事のばらまきが増えた為に、建設関係は好況で人手不足状態と言う話は筆者も感じているが、その他の産業の活性化はあまり感じる事が出来ず、筆者は疑問を感じてしまう。

(ブルームバーグより貼り付け)

貿易赤字は1兆4463億円、燃料輸入増で3月-年度赤字は連続で最大

 4月21日(ブルームバーグ):輸出入の差額を示す貿易収支 は3月速報で、1兆4463億円の赤字となった。液化天然ガス(LNG)や半導体電子部品の輸入が伸びており、赤字は再び大台に乗った。

 貿易赤字は21カ月連続で、過去最長を更新している。輸出は自動車などが伸びて前年同月比1.8%増の6兆3826億円、輸入は同18%増の7兆8289億円だった。財務省が貿易統計(通関ベース)を21日発表した。ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査による貿易収支の予想中央値は1兆809億円の赤字だった。

 東日本大震災を受けた原子力発電所の稼働停止でLNGや原油などのエネルギー輸入が増えている。1月は2兆8000億円弱と単月で過去最大の赤字になり、2月も8000億円超の赤字だった。この日の発表で2013年度の貿易赤字は13兆7488億円となり、震災を受けた11年度から3年連続で過去最大を更新している。

 みずほ総合研究所(経済調査部)の千野珠衣エコノミストは3月の貿易統計について指標発表前のリポートで、消費税引き上げ前の駆け込み需要でメーカーが国内供給を優先させたことなどで輸出が伸び悩んだと予想。一方で消費財や燃料を中心に輸入が伸びたとして「貿易赤字は1兆円を超える見込み」と述べていた。

 原発をめぐっては九州電力の川内原発が再稼動第1号の見通しになっている。これについて麻生太郎財務相は18日の閣議後会見で「決して悪いことではない」と述べた。原発停止により日本のエネルギーコストが年間3兆5000億円程度増えているとして、川内原発などを稼働させることができれば「貿易収支は助かる」とも語った。

(貼り付け終わり)