7月17日の筆者のこのブログで、NECがスマホ事業から撤退するらしいという情報で、頑張れというメッセージを書いたが、31日にスマホ事業から正式撤退という発表が出された。
ドコモは販売主力製品をソニーとサムスンの2社に力を入れており、日本のその他メーカーにとっては引導を渡されたような厳しい現実を感じていたが、とうとうNECが赤字事業に音を上げた感じだ。
考えてみると、スマホが出るまでの携帯電話時代のメーカーを見渡してみると、日本メーカーは数が多すぎたように思う。
しかも、日本メーカーはいわゆるガラケーと言われる、お財布だ、ワンセグだとガラパゴス状態の高機能の開発競争に力を注いでいた。
世界の携帯需要はアジアや中東など人口の多い地域で、ローエンド価格帯の携帯が大量に需要として存在し、サムスン、LGの韓国勢や中国メーカー、フィンランドのノキアなどが大量生産でコスト競争力をつけていた。(もっともノキアもその後、スマホの開発の遅れで経営危機に陥ったが、、)
そこにアップル社のi-Phoneが登場する。大量生産の能力に長けたアジアメーカーが実際の生産に携わり、ソフトやデザイン、機能の開発にアップルが能力を集中する。
この2~5年ほどの間に、ガラケーに注力していた日本メーカーは、アップルやサムスンにスマホの生産でも大きく水を開けられる結果になった。
モバイルエレクトロニクスの世界を見ていると、その栄枯盛衰の激しさに驚くばかりだ。
ここから見えてくる世界は、製品開発のエネルギーをソフト開発に置くしかないと思える。インターネットの伝送方式を考えれば、今でもLINEを利用すれば、大幅に安い通信費で音声や画像を受授できる。
今は通信事業者が大きな収益を得ているが、ネット接続料と固定通信料だけでほとんどの通信が可能になれば、モバイルの世界も一新する。
筆者はどうしてLINEをもっと発展さしたような、通信ソフトを組み込んだスマホを作らないのか不思議に思う。通信事業者への遠慮があるのだろうか?
この世界はまだまだ通信技術やソフトの開発が続いている世界であり、NEC等も機器の製造にこだわらず、我々消費者が飛びつきたくなるような、魅力的な商品開発を続けて欲しいものだ。
(以下にロイターの記事を貼り付け)
NECがスマホの新規開発中止、従来型に特化で携帯事業を縮小
2013年 07月 31日 15:57 JST
7月31日、NECは、販売が低迷するスマートフォンの新規開発を中止すると発表した。
[東京 31日 ロイター] - NECは31日、販売が低迷するスマートフォン(多機能携帯電話)の新規開発を中止すると発表した。現在販売中の機種を最後に生産と販売を終了し、従来型の携帯電話に特化する。携帯電話事業の縮小に伴い、社会インフラ事業などに人員を振り向ける。業績への影響は上期中をめどに見極める。
会見した川島勇CFO(最高財務責任者)は、他社との提携を模索したものの、「(同社にとって)中期的に見ていちばんよい選択をした」と語った。従来型携帯電話はスマホに比べて開発費が安く、事業構造が軽くなるという。川島CFOは、数十万台から百万台の販売で収益を見込めるようになるとした。
同社の携帯事業はNECが約7割出資する子会社、NECカシオモバイルコミュニケーションズ(神奈川県川崎市)が手掛けている。スマホでの出遅れが響き、業績が低迷。4─6月期の営業利益は前年から30億円ほど悪化し、約90億円の赤字だったという。
スマホの保守、タブレット事業は今後も継続する。
(以上で貼り付け終り)
ドコモは販売主力製品をソニーとサムスンの2社に力を入れており、日本のその他メーカーにとっては引導を渡されたような厳しい現実を感じていたが、とうとうNECが赤字事業に音を上げた感じだ。
考えてみると、スマホが出るまでの携帯電話時代のメーカーを見渡してみると、日本メーカーは数が多すぎたように思う。
しかも、日本メーカーはいわゆるガラケーと言われる、お財布だ、ワンセグだとガラパゴス状態の高機能の開発競争に力を注いでいた。
世界の携帯需要はアジアや中東など人口の多い地域で、ローエンド価格帯の携帯が大量に需要として存在し、サムスン、LGの韓国勢や中国メーカー、フィンランドのノキアなどが大量生産でコスト競争力をつけていた。(もっともノキアもその後、スマホの開発の遅れで経営危機に陥ったが、、)
そこにアップル社のi-Phoneが登場する。大量生産の能力に長けたアジアメーカーが実際の生産に携わり、ソフトやデザイン、機能の開発にアップルが能力を集中する。
この2~5年ほどの間に、ガラケーに注力していた日本メーカーは、アップルやサムスンにスマホの生産でも大きく水を開けられる結果になった。
モバイルエレクトロニクスの世界を見ていると、その栄枯盛衰の激しさに驚くばかりだ。
ここから見えてくる世界は、製品開発のエネルギーをソフト開発に置くしかないと思える。インターネットの伝送方式を考えれば、今でもLINEを利用すれば、大幅に安い通信費で音声や画像を受授できる。
今は通信事業者が大きな収益を得ているが、ネット接続料と固定通信料だけでほとんどの通信が可能になれば、モバイルの世界も一新する。
筆者はどうしてLINEをもっと発展さしたような、通信ソフトを組み込んだスマホを作らないのか不思議に思う。通信事業者への遠慮があるのだろうか?
この世界はまだまだ通信技術やソフトの開発が続いている世界であり、NEC等も機器の製造にこだわらず、我々消費者が飛びつきたくなるような、魅力的な商品開発を続けて欲しいものだ。
(以下にロイターの記事を貼り付け)
NECがスマホの新規開発中止、従来型に特化で携帯事業を縮小
2013年 07月 31日 15:57 JST
7月31日、NECは、販売が低迷するスマートフォンの新規開発を中止すると発表した。
[東京 31日 ロイター] - NECは31日、販売が低迷するスマートフォン(多機能携帯電話)の新規開発を中止すると発表した。現在販売中の機種を最後に生産と販売を終了し、従来型の携帯電話に特化する。携帯電話事業の縮小に伴い、社会インフラ事業などに人員を振り向ける。業績への影響は上期中をめどに見極める。
会見した川島勇CFO(最高財務責任者)は、他社との提携を模索したものの、「(同社にとって)中期的に見ていちばんよい選択をした」と語った。従来型携帯電話はスマホに比べて開発費が安く、事業構造が軽くなるという。川島CFOは、数十万台から百万台の販売で収益を見込めるようになるとした。
同社の携帯事業はNECが約7割出資する子会社、NECカシオモバイルコミュニケーションズ(神奈川県川崎市)が手掛けている。スマホでの出遅れが響き、業績が低迷。4─6月期の営業利益は前年から30億円ほど悪化し、約90億円の赤字だったという。
スマホの保守、タブレット事業は今後も継続する。
(以上で貼り付け終り)