秋の訪れが遅かった分を取り返すかのように、十月の声を聴いてからは秋の深まりが本格的
なことを知らせてくれます。昼間の日差しはまだ強いものの朝夕の冷え込みは進み、先週の
最低気温13.8度、早朝散歩時には長袖の上着が必要になりました。
さて、季節の移り変わりが駆け足で進むのに遅れないようにと、秋も半ばに差し掛かる今、
私の散歩道でどこからともなく甘い懐かしい香りが漂てきて、花木に気づきました。
「花が咲いている姿より先に香りで自分をアピールする花」「9月下旬~10月上旬の頃の
ある日突然、金木犀の香りが始まる」と紹介する文に出会って、嗅覚の鈍い私だけではない
ことを知ってホットしています。
この花木は中国南部の桂林地方が原産で、常緑性樹木で秋に小さなオレンジ色の花を
無数に咲かせ芳香を放ち、古くから庭木に用いられています。
花冠を白ワインつけて桂花陳酒に、また花を砂糖漬けにして菓子などに使って
いるようですが、後期高齢者の私にはトイレの芳香剤としての思い出が強いです。
金木犀と同属の花木に銀木犀がありますが、香りは金木犀のほうが強く、花の
すぐ近くを通って初めて咲いているのに気づくという控えめな花木です。
最後に花言葉を紹介します。「謙虚」「謙遜」「高潔」「初恋」などです。