草花探訪

季節の草花苗づくり

待って待ってやっと開花

2014年01月29日 | 花の写真

新聞のコラムの記事の中から気に入った文章をノートに書き写している先日。暇な時に読み

返していると「天声人語」の中から次の記事に目がとまった。

「石川啄木の梅を詠んだどこかおかしくて寂しい一首がある。”一晩に咲かせてみせむと

梅の鉢を 火に焙りしが 咲かざりしかな” 梅はせっかちをしなくても寒さの中へきりりと

開く」と。

年初めから散歩途中に天満宮に立ち寄り、咲くのを心待ちにしていた私だ。1月8日に白く赤

く色づいてふっくらとしたつぼみを見つけてから開花まで約2週間、20日に白梅が一輪そして

26日に赤い花が。その間じりじりとした気持ちでいたのがこの一首に共感したわけだ。

   

この一週間、暖寒・雨雪とめまぐるしく天候の変化があった。梅の花は桜とは違って開き始めた

小さな蕾を何日もかけて花開いていく。まだかまだかと半開きのつぼみを覗き込んでいる私は

花を通して春までの距離を測るようだ。最低気温がマイナスの日が続き、春はまだまだのよう、

でもそう遠くでもなさそうと。

下の写真は雪の日の白梅、雨の日の紅梅のアップです。

   

背景をぼかして梅の花を引き立てようとも試みてみたが、所詮簡易デジカメです。気に入った

写真がなかなか撮れませんでした。下の2枚はそれでも私としてはよく撮れたほうです。

    

来週は月が替わり2月、4日は立春です。天満宮の早咲きの梅もあちらこちらで開花します。

その様子を次回紹介します。

ここで、ついでと言っては懸命に咲く花に失礼ですが、「待って待ってやっと開花」のパート2

として、種から育ってているクリサンセマム・パンジーが開花したので写真を添えておきます。

   

   

毎年8月末ごろに播種、11月中ごろに花苗に仕上げて近隣の保・幼・小にもらっていただい

ていました。その数約500~600ポット、喜んでくださるのを励みにして。

ところが昨年晩夏の異常なまでの高温続きで、3回種まきを試みたがうまく発芽せず、9月

20日ごろに蒔いた最終の種が少し発芽しただけ出した。

一時は育てるのをあきらめめたのですが、せっかく発芽してきた芽を枯らしてしまうのはかわ

いそうと思いとどまり、育ててきた苗約120ポットが、今頃になって開花して来たのです。

近所の花好きの老人仲間に差し上げる予定です。   

   

 

 

    

 


大寒に梅一輪

2014年01月22日 | 花の写真

1月20日は一年で最も寒い時期と言われる「大寒」、でも一方では少しずつ春へ向かうとも

言われています。

この時を待っていたかのように梅の名所北野では早咲きの白梅が咲き始めました。本殿の

北側に日中友好記念に中国から送られた「雲竜梅」という樹に。

   

しかし紅梅のつぼみはまだ開きません。二週間前とあまり変化が見られません。

  

冬の寒さが厳しいほど梅の花は、春を蘇らせようと頑張っているように見え、老体を励まして

くれます。

今年は春への歩みがゆっくりのよう、それでも少しずつ進んでいることを感じさせてくれるの

です。服部嵐雪の句「梅一輪 一輪ほどの あたたかさ」を体で味わう心境?です。

さて、先日18日は京都市内にも数cmの積雪がありました。夜明け前に激しく降り始め、日の

出の頃には日がさすというほんの30分ほどの降雪でした。丁度私の早朝ウオーキング中で。

下の二枚は7時前北野天満宮の様子です。

   

そのわずか10分後、7時10分ごろの平野神社の様子が下の2枚です。

      

18日の日の出時刻は7時14分、丁度立命館大学のキャンパスに到着する頃、雪もやみ

すっかり夜が明け、そのあと等持院に差し掛かる頃には衣笠山に朝日がさしていました。

   

帰路は往路をそのままたどり、雪をかぶった花の様子を写してきました。

まずは等持院前の山茶花です。

   

続いて平野神社の水仙と寒桜です。水分を多く含んだ湿った雪で水仙は重みに耐えかねて。

   

   

最後に北野の蝋梅です。

          

      


赤く咲くのは冬の花

2014年01月15日 | 花の写真

”赤く咲くのは冬の花”と演歌の一小節にもある山茶花、でも80手前の老人には「サザンカ

サザンカ 垣根越し」と、小学校唱歌のフレーズのほうに懐かしさと親しみを感じます。

花の少ない冬に咲く貴重な耐寒性花木で、11月から咲き始め2月末まで咲き続け、早朝散歩

の私を励まし楽しませてくれる花です。

ウオーキングは衣笠山のふもとまで足を進めてますが、その途中には生垣で囲まれた昔から

のお家も点在しています。でも唱歌にあるような山茶花の生垣にはなかなか出会えません。

  

上の写真は等持院の近くで見つけた数少ないサザンカの生垣です。よく見ると花開く時期が

まちまちのため崩れかけた花姿や散った花弁があって、美しさにかける難点があります。

一輪の花としての美しさを写すために、一本植えの庭木を探し写したのが下の写真です。

    

幸い1月10日に初積雪(わずか数ミリの)がありましたので淡雪をかぶる山茶花と、あわせて

水仙と蝋梅の花も紹介しておきます。

   

   

初積雪の早朝、花を写す途中に北野天満宮の風景も写したのでその中から二枚。

    

最後に、新年早々北野界隈に住む住人に元気と勇気を与えてくれる「都道府県対抗女子駅伝」

の観戦応援の写真を。

   

衣笠校前の第一中継点で待つトップを争う京都と大阪の第二走者の表情、混戦の襷パス。

   

トップで力走する京都チームのアンカー黒田選手と人気実力ナンバーワンの福士選手。

   

 

  

 

 

     

 

 


蝋梅、開花早咲梅の蕾色づく

2014年01月08日 | 花の写真

今日1月8日、私の子供のころから現職三十数年間を合わせずっとこの日が小中高とも3学期始業式

の日でした。でも今は異なり、校区の中学校では6日小学校は7日、変わらないのは元気よく挨拶交

わす登校風景です。小さな小さなボランティア「子供見守り隊」活動開始です。

さて、毎週散歩途中に出会う花木の紹介、今年に入って第2号は、真冬に花を咲かせる数少ない花木

蝋梅です。中国原産で中国でも「蝋梅」の名がついていて、唐の国から来たことから「唐梅」とも呼ばれ

てもいます。私の散歩道にある梅の名所北野天満宮にも本殿西側に数株植わっていて、すでに開花し

始めています。

   

花弁は分厚く蝋細工物のような質感があり、名前の由来となっています。花の少ない真冬に黄色い

花を咲かせ、非常に良い芳香を放つ花木です。1~2メートル離れた柵越えでカメラを構えるのは

男性、女性は香りを楽しんでおられので、咲いている場所はすぐわかるでしょう。

花径約2cm、花の芯が暗紫色のものが和蝋梅」、花弁の色が少し薄い黄色で花の芯まで黄色の

を「素心蝋梅」とづ間にありましたので天満宮に開花しているのは「和蝋梅」です。

では、梅はどうなのかと探してみました。約50種2000本ある梅の木、そのほとんどは蕾もかたく、

ようやく見つけた紅白の蕾なのに、小さいデジカメと撮影技術の未熟さから写真はピントボケです。

   

   

梅は1月の終わりごろから咲き始め、寒さの中にも春の訪れを感じさせてくれる花です。昨年の記録を

見ると開花は1月20日ごろでしたからこの蕾もあと約2週間後に開花することでしょう。

今週出会った花木の紹介は以上で終わりですが、「フェイスブック」を見させていただくと初詣や合格祈願

で訪れた方々が、天満宮の写真を紹介されていましたので、すぐ近くに住む住人としてあまり知られて

いないスポットをいくつか紹介します。  

   

参道途中にある「大伴社」の鳥居、鎌倉時代の石造彫刻物で国の指定美術品、土台の蓮弁の形を

しているのは非常に珍しいとか。楼門の左柱には月々の「菅公御歌」がかかっています。

   

北野天満宮と言えば牛の像が有名ですが、楼門をくぐってすぐ前にある臥像の目が赤玉であること、

本殿宝鈴前にある牛の彫刻だけが立像であることは見落としがちです。