草花探訪

季節の草花苗づくり

コスモス その2

2012年10月29日 | 花の写真

(毎週水曜日に書いているブログ、今週だけは旅行のために変更です)

さて、先週に引き続きコスモスについてつづります。

秋の代表花と言えばやはりコスモスだと思いますが、なぜ秋の七草の中に入っていないのか

疑問に思っていました。調べてみるとこの花が日本に伝わったのは明治も中ごろ、メキシコの

高原地帯が原産地ということで、万葉時代に山上憶良が詠まれた短歌まで遡る秋の七草に

入っていないわけが納得できました。

でも、私だけの疑問でなく、先日毎日新聞のコラム{余禄}に、毎日新聞の前身「東京日日新聞」

が1935年に当時の代表的な七人の文人に「新・秋の七草」を選んでもらい、作家の菊池 寛

氏がコスモスを選んだとあります。選んだ理由が日本の秋の風物にふさわしいとのこと。

ちなみに牧野富太郎氏は菊、与謝野晶子氏はオシロイバナ、斉藤茂吉氏は彼岸花、高浜虚子

氏はイヌタデ、辻 永氏はシュウカイドウ、長谷川時雨氏はハケイトウです。

乾燥に強く荒れ地でも生育し、日当たりのよい野原・野路に次から次へと花を咲かせ、か細

い茎の先端に咲く花弁の姿は「秋桜」の異称でも親しまれているのはご存じのとおり。

身近なところ咲いているので花の写真を撮って楽しんでいる私にとっては格好の被写体。

いろんな場所で撮った私のお気に入りを紹介します。

まずは老人農園の近くで写した2枚です。

続いてウオーキング途中に写したもの、場所は廣澤の池・大原の里・植物園です。

 

 

 

 


コスモス畑へ

2012年10月24日 | 花の写真

日本の秋の代表的風物となっているコスモス、テレビを見ていたら亀岡夢コスモス園の

様子が映っていたので、さっそく27日(日)JR・路線バスを使って行ってきました。

20品種約800万本が咲きそろい、日曜日であったことも影響してすごい人出でした。

亀岡盆地の中の休耕田を活用しての観光園、背景となる山並みは遠くて低いこともあって

うまくとれませんでしたが、雰囲気でも感じてもらえればと3枚の写真を。

 

上の黄色の花はイエローキャンパス        外側 ピンク中はホワイトはピコティー

 

花弁が筒状の白はシーシェル         花弁が赤のはパイドパイパーレッド

 

八重咲の花はダブルクリックという品種です。(私のメモが確かであればですが)

 

 

コスモスはやっぱり青空を背景にしたのが似合うと、勝手に決めこんで写したもの4枚を

合わせて紹介しておきます。一面に咲いていてしかもほぼ同じ高さに咲いているので花と同じ

目線で写すのにひと苦労しました。

下の段の左のコスモス、オレンジキャンパスという品種だそうですが、この色の花は珍しいの

だそうです。(身近なところで見かけるコスモスは白・桃・赤の三色、だから黄色の花が一面に

咲いているのを見てびっくりしたことを付け足しておきます)

 

 

 

 


その名前に魅せられて

2012年10月17日 | 花の写真

日々移りゆく季節の表情を肌で感じる今日この頃です。晴れた日の早朝、龍安寺の池の

水面に水蒸気が揺れているのや、金木犀の大木の下には橙色の毛氈が敷かれている

かのように、花が散っている風景に出会ったときに特に感じます。

さて、平野神社(京都の桜の名所)の桜苑では「ムラサキシキブ」が見ごろです。

桜苑を取り囲むように多くの株が植えられていて多くのフアンが訪れ、十月末までの

期間、鑑賞公開されていますからお勧めします。

恥ずかしながら私はつい最近まで「ムラサキシキブ」という花が6月頃に淡紫色の小花

を咲かせることを知りませんでした。

秋に鑑賞するのはその実です。名前の由来がもともとは「ムラサキシキミ」(シキミとは

重なる実、実がたくさんという意味)と呼ばれていたのが、美しい紫色の実を源氏物語

の光源氏に例えてつけられたのだとか。

さて、紫式部の名が出たので彼女がこよなく愛した可憐な野草、秋の七草のひとつ

藤袴です。平安時代には都のあちらこちらに自生していたようですが、実は奈良時代

に唐から香料として輸入されたのだとか。

平野神社にも数株植えられていますのでムラサキシキブとともにご覧ください。

名前の由来ですが、花の色が藤色で筒状の花弁が袴(ハカマ)に見立てて名前が

つけられたのだそうです。ついでに「ためらい」「あの日を思い出す」が花言葉

香りと密に寄せられて蝶が集まるのでカメラチャンスです。ちなみに薄青色の蝶は

アサギマダラ蝶で、藤袴とともに(準)絶滅危惧種です。

平成20年、「源氏物語」が誕生して一千年を迎え、KBS京都が”守ろう!藤袴

プロジェクト」を立ち上げ鉢植えの藤袴の育成にとりくみました。

学校・公共施設・寺社等で育てられ、今では町のいたるところで見受けられます。

私の散歩道の途中、花街上七軒でも咲いていましたので紹介しておきます。

 

 


金木犀と銀木犀

2012年10月10日 | 花の写真

秋の訪れが遅かった分を取り返すかのように、十月の声を聴いてからは秋の深まりが本格的

なことを知らせてくれます。昼間の日差しはまだ強いものの朝夕の冷え込みは進み、先週の

最低気温13.8度、早朝散歩時には長袖の上着が必要になりました。

さて、季節の移り変わりが駆け足で進むのに遅れないようにと、秋も半ばに差し掛かる今、

私の散歩道でどこからともなく甘い懐かしい香りが漂てきて、花木に気づきました。

「花が咲いている姿より先に香りで自分をアピールする花」「9月下旬~10月上旬の頃の

ある日突然、金木犀の香りが始まる」と紹介する文に出会って、嗅覚の鈍い私だけではない

ことを知ってホットしています。

この花木は中国南部の桂林地方が原産で、常緑性樹木で秋に小さなオレンジ色の花を

無数に咲かせ芳香を放ち、古くから庭木に用いられています。

花冠を白ワインつけて桂花陳酒に、また花を砂糖漬けにして菓子などに使って

いるようですが、後期高齢者の私にはトイレの芳香剤としての思い出が強いです。

金木犀と同属の花木に銀木犀がありますが、香りは金木犀のほうが強く、花の

すぐ近くを通って初めて咲いているのに気づくという控えめな花木です。

最後に花言葉を紹介します。「謙虚」「謙遜」「高潔」「初恋」などです。


台風一過の翌朝は晴れ

2012年10月03日 | 花の写真

今年の中秋の名月は9月30日、この日は小学生の孫二人の運動会の日でもありました。

運悪く台風接近で、予定していた大覚寺での観月も、孫の運動会の参観もお流れ。

幸いにも自宅のある京都市は台風の被害もなく、翌朝日課の早朝ウオーキングに出かけた

のですが、西の空にかすかに名月が沈むところでしたのでカメラに収めました。

  

自宅のすぐ近くの東向観音寺の開門が5時20分ごろ、それに合わせてのスタートです。

薄い雲に覆われてかすかに見え隠れしていた月も、西陣の街並みを歩き花街上七軒を

過ぎて北野天満宮に到着する頃には雲も消えて薄白色でしたがよく見えました。

  

6時ごろ平野神社に到着、ここで小休止と水分補給です。上の写真左が大鳥居の

上に見える十五夜で、そこからは西へ西へと足を進め立命館大の校舎に差し掛かる

頃に見えた月が上の右側の写真です。

 

学舎越しに東の空を眺めると日の出間近(上の左)、足を進め衣笠山のふもとを通り

龍安寺の池に到着、丁度日の出です。(二枚の写真は逆光で写りも悪いですがご勘弁

ください)ご来光に手を合わせここから自宅まで最短距離のコースを一目散に歩きます。

緩やかなくだり坂を速歩で進むと、この秋初めての秋らしい空、うろこ雲にであいました。

 

等持院山門前で出会った赤・白・黄三色の「オシロイバナ」、普段は雑草のように

見過ごしてますが、一輪ずつを写してみると可憐さに引き付けられます。

ちなみにこの花は夕方4時ごろから咲くので”four o`clock"(4時)と言われ、

日本でも「夕化粧」と呼ぶ場合もあるとのことです。