草花探訪

季節の草花苗づくり

年の瀬の風物詩

2012年12月26日 | 花の写真

昨年もそうでしたが今年もクリスマスに寒波の訪問、初冬を抜き去っての真冬到来です。

さて、年の暮を迎えて私には二つの楽しみがあります。花のことではないことを最初に断って

、ひとつは全国高等学校駅伝大会の観戦、もう一つは終い天神の参拝です。

私が観戦する場所は白梅町交差点のすぐ近く、女子の第一中継点まで残すところ

200mというあたりです。上の写真は男子が大きい集団を形成して金閣寺方面

へ緩やかな登り道が始まる勝負所、京都の代表桂高校は残念ながらこの集団に

入っていません。

下の写真は女子の第四区の力走、アンカーへ襷リレーまであと800m、京都の

立命館宇治高校と愛知県豊川高校のトップを競うデッドヒートの様子です。

もう一つは終い天神縁日のにぎわい風景です。恒例の楼門にかかる三輪画伯の

大絵馬、参道いっぱいに並ぶ出店、そしてあふれんばかりの参拝客と正月用品買い物客。

私はほぼ毎朝、ウオーキング途中にお参りしてるなじみの神社ですので、いつも参拝

というよりも早咲きの梅のつぼみの様子を観察しています。中にはうっすらと白色が見える

ものもあり、新年早々に開花が見られそうで、そんなつぼみを探すのも楽しみです。

最後に、冬の縁起物の植物の写真を二つ添えます。

ひとつは南天です。北野天満宮本殿北東(鬼門の方向)に植えられているのを。

中国では”南天燭”と呼ばれ、日本読みでナンテンと簡略化、「難を転じる」ことに

あやかって縁起物とされて好んで庭木に植えられています。葉ボタンやフクジュソウ

それに松竹と組み合わせて正月の門飾りに用いられているおなじみの植物です。

「ナンテンのど飴」でもおなじみで赤い果実はせき・のどに薬効があり老若男女

お世話になってるのでは?花言葉は「よい家庭」です。

葉ボタンの写真は府立植物園で写したものです。これも冬の花壇や正月飾りに

は欠かせないものです。重なり合った葉が大輪の花が咲いたように美しく、葉を

牡丹の花に見立てたのが名前の由来です。江戸時代貝原益軒が本に紹介して

いることからも古くから日本の正月飾りとして親しまれてきた植物です。

花言葉は「物事に動じない」だとか。

 

 

 

 

 


初冬の花を探して

2012年12月19日 | 花の写真

わずか十日前までは紅葉見物の人出でにぎわっていた北野天満宮も、モミジや欅・椋など

落葉樹の葉はすっかり落ちてしまいました。大鳥居の前の今出川通りの銀杏の街路樹だけ

はまだ落葉さなかの木もあって彩りを添えていますが、道に面したお宅の掃除へのご苦労

は大変です。京都市の公園管理課の話では落葉する前の枝伐採は2年に一度だそうです。

さて、ウオーキング途中に初冬に咲く花を探してるのですがすっかり少なくなりました。

そのような中で山茶花・ツワブキ・冬桜の三種花の写真を撮りましたので紹介します。

山茶花はツバキ科の常緑樹、花の少ない初冬に咲く貴重な耐寒性の花です。

花色には桃・赤・白等あり、同属同科の椿と区別は難しく、花弁がばらばらに散る

のが山茶花で、地面に落ちた花で確認するのも一つのほうほうだとか。

中国語でツバキの木を「山茶」といいその花を「山茶花」と称し、葉をお茶のように

飲料となることが名前の由来だそうです。

次にツワブキの花です。「艶葉蕗」と書き、艶のある葉の蕗が名前の由来だそうです。

葉の表面には光沢があって美しく、しかも日陰でもよく育つところから日本庭園の下草

として利用、石組みや木の根本に植えられていることが多い。斑入りの葉が鑑賞用に

重宝がられているが、蕗と同じように茎を食用とすることもあると知ってビックリです。

キク科ツワブキ属の多年草、黄色の花が冬の庭園に彩りを添えています。

三番目は「冬桜」です。京都府立植物園には「十月桜」と表記されていました。

写真は11月末に平野神社で撮影したもので、11月初旬からポツリポツリと開花し

はじめ、日が経つにつれて花の数が増しています。

調べてみると10月ごろから咲き始め、冬の間も少しずつ咲き、春先まで咲き続ける

珍しい桜だそうです。平野神社には楼門の左に大きい木が一本、桜池に数本、桜

園にも数本植えられています。寒い冬に凛と咲く冬桜に毎朝勇気づけられています。


草花苗づくりの顛末

2012年12月12日 | 花の写真

11月末に、やっと花苗をいつももらってくださる近隣・顔なじみの保・幼・小に苗を届けた。

ほとんど開花していないまだ蕾をつけだしたところの花苗でしたが、それでも毎年のこと

だから待っていてくださったようでした。下の左がクレサンセマムで右がパンジーです。

  

例年、ビオラ・パンジー・クレサンセマム合わせて3~400ポット育ててもらっていただいて

るのですが今年ほど苦労をし、失敗したことは初めてです。

下の写真は昨年の様子ですが、自宅3階の狭いベランダの日当たりのよい場所に並べて

育てています。

 

では、なぜ今年は失敗したのかについてですが、残暑が9月中ほどまで続いた

ことが一番の原因だと思います。それにパンジーの花径10㎝以上の大輪に絞り、

ビオラや花径8㎝ほどの中輪パンジーをやめたたことも。

草花は発芽適温を守れば発芽させるのはそう難しいことではありません。適温で

十分な水分があれば、パンジーは10日~2週間後には発芽率60%程度で発芽します。

ただ、パンジーの発芽適温が20度前後、クリサンセマムは18度前後ですから、それよりも

高温の環境の中で発芽させるのが難しいのです。

そして11月中に開花させるためには、少なくとも8月末には種をまかないと間に合わない

という条件があるのです。

種は小さく5㎝四方のセルにさいころの目の4、あるいは5のように1粒ずつピンセットで

つまんでまきます。まいたセルを自宅で最も涼しい日陰を選んで置き、底面給水で培養土が

常に湿っているようにします。

  

高温の中、発芽させるのも難しいですが、発芽後も下の左の写真のようにもやしのように徒長

することも多く、徒長するとしっかりした苗に育ちません。

今夏のように高温の日が続くと発芽しないことが多いのですが、その結果は種まき後10日ほど

待たないとわかりません。今年は8月25日に蒔いた種はだめで、9月5日に蒔いたのが少し、

15日のがようやく予想通りの発芽しました。

  

本葉が出て移植可能になったものを1本ずつポットに移植して、ようやく苗に育つというわけ

です。そのような過程を経て苗に育つのです。

次は春から夏に咲くマリーゴールド・ナスタチューム・サルビアなどの苗づくりに、3月初旬

から取り組む予定です。

 

 


嵯峨野の紅葉

2012年12月05日 | 花の写真

木枯らしにせかされるように街路樹の木々は落葉がしきりです。

早いもので今年もカレンダーが後1枚となりました。9月中旬まで残暑が居座っていて

秋のスタートが遅れたはずなのに、冬はきっちりとやってきました。

よく「年を取ると一年の過ぎるのが早い」と言われることですが、加齢により蓄積される

情報の量が子供のころに比べていたって少ないことが、一年が早く過ぎるのだと言う

話を聞いたことを思い出します。

でもそのことに加えて、季節の変化も一年を速めているように思えてならないのです。

暑さ寒さも彼岸までと言いますが、この数年間彼岸が過ぎても暑いし、秋は夏に侵入

されて縮まり、四季の季節が二季に移行するかのような印象も影響していると思うの

ですが。

さて、今回の写真も紅葉です。

TVのコマーシャルの中に”そうだ、京都に行こう”と二尊院の参道が紅葉のトンネル

に包まれているのを見てからは、いつかは訪れたいと思っていたのです。

幸い11月29日(木)に時間が空き、空模様も薄曇りでしたので出かけました。

渡月橋・宝厳院・天龍寺・二尊院とモミジの名所は人であふれ、落ち着いてカメラを

構えることすら困難でした。ですから今回の写真は紅葉の美しさよりもいかに人が

多いかを記録した写真になりました。(写真は渡月橋・宝厳院の庭園・天龍寺の

庭園・二尊院の参道です)

 ご覧のように人々々、紅葉見物客カメラマンであふれていました。紅葉も見ごろを

過ぎて、落ち葉がきれいでしたので写真に撮りました。

  

  

二尊院では苔の上に散った落ち葉を掃き集めてありました。(下段の右側)たぶん苔の保護

のためだと思います。