草花探訪

季節の草花苗づくり

睡蓮の花

2013年07月31日 | 花の写真

今日で7月が終わります。猛暑日と熱帯夜の連続で体調もすぐれず、早くもバテ気味です。

昨年は節電節電と神経をとがらせていたのに、ほとんどの原発は止まっているのに電力

は足りているようで年寄にはありがたいです。

さて、先週の花「蓮」に続いて今週は「睡蓮」です。ともに水の底の土や泥に根を張り水面

(水上)に葉と花をだすところや、日中に花弁が開き午後になると閉じ三日ほどで花の寿命

が終わるところ等共通点のある花です。

私の早朝の散歩道で週1回立ち寄る竜安寺の池にも水面いっぱい睡蓮の葉が覆っていますが

残念ながら早朝のため咲いている花数は少ないのです。

写真を撮るため昨日(火曜日)の午前11時ごろに訪問して写した写真を紹介します。

花色は白・薄赤・薄桃・黄が見受けられましたが葉が密集していることや距離があるため

花が目立つように上手に写せませんでした。

睡蓮は世界各地で見受けられ日本で自生するのは「白色」の花をつけ未の刻に咲くところ

から「未草」といわれていたそうです。

一般的に「温帯種睡蓮」は花は水面に咲き、熱帯種睡蓮」は水面より20センチほど上で

咲き、花色も赤・紫・青などカラフルなのが特徴です。

上の写真は京都府立植物園で写したものです。

睡蓮の名前ですが「水蓮」と書かずに「睡蓮」と書くのは、花が日中開いて(目覚める)

夜閉じる(眠る)ところから「睡眠する蓮」からこの名がついたとも言われています。

エジプト・インド・タイ・バングラデシュの国花ということや、フランスの画家モネが睡蓮の

池を題材に多くの絵を描いていることでも有名です。

ちなみに花言葉は「心の純潔」「純情」「信頼」などです。

 

 


法金剛院の蓮華

2013年07月24日 | 花の写真

先日(7月19日)、京都の蓮の花の名所「法金剛院」へ写真を撮りに出かけました。

日曜日の10時ごろから約1時間、観光バスでの観蓮ツアー客であふれていました。

蓮の花は咲き始めて約十日、これからが見ごろだと説明されていましたし、早朝(7時)

からの観蓮会が8月4日まで開催されるとのことです。お出かけをお勧めします。

さて、蓮の花の寿命は4日間だそうで、お聞きした説明を参考に、私の写した花姿を

並べてみました。

開花初日は午前6時ごろから花弁が3~4cmほど開き、8時ごろにはつぼみの状態に

戻るのだそうです。

2日目は早朝より咲き始め花弁が数枚開いて、最も美しい花姿の時、優しい香りを放ち、

そしてまた蕾の状態に戻ります。

3日目は2日目と同じ経過をたどり最大に開きます。昼ごろに閉じ始めますが、閉じ

かけたまま夜を迎えます。

4日目には7時ごろには完全に開き、昼過ぎには花弁が散り始めます。

蓮の花についての若干の知識を付け加えておきます。

まずは花の名前の由来ですが、花が咲き花弁が広がると花の中心部にできる花托

の形状がハチの巣に似ているところから「はち巣」となり「はす」と呼ばれるようになった

という説があります。

花言葉は「清純な心」「純潔」「優しさ」など。

この法金剛院は本尊「阿弥陀如来座像」・「十一面観世音菩薩座像」・「地蔵菩薩立像」・

「僧形文殊菩薩座像」(いずれも重要文化財)がすぐ目の前で拝観できることもお勧めです。

 


今夏脚光浴びている花の名前

2013年07月17日 | 花の写真

例年より10日も早かった梅雨明け、その梅雨が明ける前から「ひまわり」という名前は

赤ちゃんの名前で、ロシアの国花であることもそえてマスコミをにぎわせていました。

今年一番話題になってる花、原産地は北アメリカで、真夏に咲く一年草です。

「ヒマワリ」(向日葵)という名前は、太陽の動きに合わせて花がそちらに向くことに

由来していますが、実際は生育が盛んな若い時期だけで、花が開いてからは動かない

のです。写真のように人の身長を超える草丈と、一重で巨大な黄色い花の咲く印象が

強いですが、色々と園芸品種もあり、植物園では今が見ごろです。

この花はなんと言っても青空と白い雲を背景にした花姿が似合いますので、写真のアングル

を工夫して写してみました。

黄色だけでなくレモン色・茶褐色・それに八重咲など種類も多く目を楽しませてくれます。

種子も大きく、背丈も10㎝ほどのミニひまわりもあって、素人が自宅栽培しやすい花ですが

茎の頂点に一輪花をつけて、あとは分枝しにくいことや、咲き始めて2週間ほどで花姿が

崩れていくのが難点です。(下の写真のような最近分枝する種類が開発されてきましたが)

でも、種子では求めるのが難しく、苗も専門店でも出回っているのが少ないようです。

最後に花言葉ですが「憧れ」「熱愛」「敬慕」そして「私はあなただけを見つめたい」などです。

 

 

 


梅雨明けを告げる花

2013年07月10日 | 花の写真

新聞の見出しに「猛暑列島を覆う」の文字が踊り、京都市では昨日は最高気温36.9度と

体温を超す暑さでした。

7月7日には早々と「梅雨が明けたと思われる」と梅雨明け宣言が。唐突に梅雨が明けたと

いわれても心も体も対応できず、日中はエアコンを頼りにぐったりと体を休める毎日です。

例年なら6月下旬~7月上旬は雨の日が多く、気温も徐々に上がり体も心も自然に対応できた

ように思うのですが。

  

今年も6月末には「水無月夏越祓」の行事が、7月7日には「七夕祭り」が近くの神社仏閣で

あったりしたのですが、唐突に梅雨が明けたといわれ、その途端に猛暑日の連続です。

だからこの暑さに体がついていきません。間もなく喜寿を迎える老体、心身ともにぐったりです。

と、愚痴が続きましたが気を取り直して季節の花を紹介します。今回は「立ち葵」です。

この花は梅雨のころに咲き始め、下の花から順次咲きあがり、上の花が咲くころには梅雨が明け

るといわれています。

「葵」と言っても京都の三大祭りの一つ「葵祭」の葵ではありません。葵祭の葵は江戸時代

徳川家の紋所でしられる双葉葵ですが、「立ち葵」は垂直に1~2メートルのびた花茎につぼみ

が付き、順次咲きあがる花です。

 

上の写真は6月中ごろ植物園で撮影したものですが、例年より10日ほど早い今年の梅雨入りで

したが、このように咲き始めていました。

下の2枚は梅雨明けが報じられた7月8日にもう一度出向いて写したものです。

別名「ツユアオイ」ともいわれ、梅雨明けの頃には頭頂部あたりまで咲上がっていきます。

宿根草で桃・黄・白・赤の一重咲き八重咲こいがあります。

ただ、移植を嫌うこと、二年ほど咲かせると株が弱ることなどからあまり見られなくなっています。

ちなみに花言葉は「大きな志」「野心」「高貴」など。

早い梅雨明けでしたが自然は感心なもので即対応し、植物園のひまわりや蓮は7月上旬に満開です。

はすやヒマワリを鑑賞・撮影したいと思っておられる方は早めにお出かけをお勧めします。

 


梅雨には白い花が似合う

2013年07月03日 | 花の写真

梅雨の晴れ間、早朝ウオーキングの楽しみはこの時期に咲く花に出会うことです。

梅雨時の花と言えばアジサイが代表ですが、しっとりと濡れた緑の葉には白色の花が

似合うように思います。紫陽花よりはこぶりで目立ちませんが、クチナシ・夏椿・ムクゲの

花に私は引き付けられます。

まず、クチナシの花ですが、散歩途中庭木や低木の街路樹でよく出会います。

天国に咲くと言われているこの花は、邪悪なものを追い払うとも言われて、古くから

庭木として愛用されてきました。

春の沈丁花や秋の金木犀に負けないほど強い芳香を放ち、歩いてる途中遠くからでも

甘いにおいが漂ってきて、存在を示します。

この花に出会うと、私のような後期高齢者には渡哲也が歌ってる「クチナシの花」の一節を

つい口ずさみたくなります。

名前の由来は、果実が熟しても割れないため「口無し」と言われるようになったとか、実の

突起部分がくちばしのように見え「クチハシ」と呼ばれるようになったとか。

花言葉は「幸せを運ぶ」「私は幸せ」「清潔」など。

二番目の白い花は「夏椿」、別名「シャラノキ」(沙羅樹)とも言われています。

仏教の聖樹、フタバガキ科の「沙羅双樹」に似ているところからこの名がついたといわれ

ていますが別のものです。

梅雨のころに、薄緑の葉のわきに白い五弁の花が朝方に咲き、夕方にはぽとりと落花

するところや、開花時期が7月早々までと短いこともあって日本人の多くは、はかなさを

感じるようです。寺院の庭園によく植えられている花木で、散歩途中2か所で出会います。

京都では妙心寺の東林院・退蔵院が特に有名です。

ちなみに花言葉は「愛らしさ」「哀愁」。

三番目は「ムクゲ」の花です。韓国の国花としても有名ですし、乾燥にも強く、荒れ地のも

耐えるので、庭木・道路の路側帯などにも植栽されているおなじみの花木です。

夏椿と同様、朝咲いて夕方には落花しますが、つぼみが多くつき、次から次へと樹いっぱい

に咲かせ、初夏から秋まで花期が長いのも特徴です。

前出の夏椿とこのムクゲは、朝に咲いて夕方にしおれるという特徴がよく似た花なので、

日本でははかなさの象徴とされていますが、韓国では「苦難をしのいで発展していく民族

や国の姿をこの花に託し」(天声人語より)国花とされています。

一輪一輪は短命でも、一つの木としてみれば、次々に咲いて秋まで果てることのない

この花木を「無窮花」(ムグンフア)と呼ぶと知り、一つの花を眺める心も国によって違う

ことを再認識させられました。

ムクゲの花言葉は「尊敬」「信念」「柔和」「デリケートな美」など。