竹と遊ぼう。伊藤千章の日記、

小平市と掛川市の山村を往復して暮らし、マラソン、草花の写真、竹細工、クラフトテープのかご、紙塑人形の写真があります

被災地でのクラフトテープの籠作り、18日19日、籠を編みながら大笑い。

2011-10-24 05:58:51 | エコクラフトの籠編み

遠野から見た早池峰山

18日は一般ボランティアです。
遠野まごころネットに集まり、まごころネットの一員として現地に向かいます。
今回は長部地区の畑に小麦を蒔きます。
この場所は海岸から少し離れていますが、
津波の際に海岸そばの魚加工場から大量のサンマその他が流され、
まごころネットに来たボランティアたちがゴールデンウィークの頃、
腐った魚を拾い集めたところです。
その時は暑さと腐臭が入り混じって、苦しいボランティア活動になりました。
その厳しさから、岩手での活動の伝説になりつつあります。
私は時期がずれてそれに加わることはありませんでした。
 
今は一部はグラウンドになり、その日は生徒達が野球の練習をやっていました。
麦畑はその少し先で、30人ほどの人が後ろ向き一列にならんで、
ゆっくり蒔いていきます。
遠野で見た秋明菊
 
19日は足湯です。場所は米崎の佐野地区仮設住宅、
ここは足湯は初めてです。
前もって担当の井上さんが何度も訪問して調整しているので、
10人ほどの人がすぐ集まってきました。
私も今回は2人ほど足湯をやって、その後4人に小さな籠作りを教えました。
  
足湯をやった内の一人は私の従兄の亡くなった奥さんの同級生でした。
話していくうちにそうとわかってお互いびっくりしました。
ここの仮設には高田町の人もかなりいて、
籠は編まなかったけれど元気なおばあさんも高田出身でした。
この人は昔私の母の親戚がやっていた製材所で働いていました。
そこでは私の叔父も働いていたと言ったら、叔父のこともよく知っていて、
叔父の娘のこともいろいろ話してくれました。
 
この娘、つまり私の従妹には、私はなかなか会えませんが元気でやっているようです。
このおばあさんは口が悪い人で、かえって周りの笑いをさそっていました。
従妹は顔はめぐさい(めんこいの逆)けれど、働き者で頭もいいので、
親(叔父)はしょうがない人だがいい家にもらわれた、と言っていました。
 
籠を作りながら、昔私が言われたホーデアナシ、カバネヤミ(怠け者)、
カマドケアシ、オダズバガなど、地元の言葉を話すと、
高齢者が多いので分かってくれて、話が弾みました。
そんな言葉は今の若い人たちはもう使わないようです。
 
ゆがんだ籠を治すときに、編んだ人がホーデアナシ(きちんとできないアホ)じゃなくて、
テープがホーデアナシだからゆがむんだ、なんて話すと大笑い、
次々に昔の悪口が出て笑い転げました。
こんなに笑ったのは久しぶり、と言っていました。
 
遠野の猿ヶ石川
被災地の元気な人たちはそろそろ笑いを求めています。
高齢者はすることも無いので籠編みに喜んで参加します。
大津波から7ヶ月、被災地の求めるものも変ってきています。