竹と遊ぼう。伊藤千章の日記、

小平市と掛川市の山村を往復して暮らし、マラソン、草花の写真、竹細工、クラフトテープのかご、紙塑人形の写真があります

被災地でのクラフトテープの籠作り、10月14日

2011-10-21 14:22:23 | エコクラフトの籠編み

昨日の朝遠野から帰って来ました。

遠野まごころネットで3日、日本財団のロードプロジェクト足湯隊で3日過ごしました。
そのうちの5日間は籠作りをすることが出来ました。
それを通じて、今回初めて故郷の陸前高田市で地元の人々と話をすることが出来ました。
今回の活動を日記風に紹介したいと思います。
 
10月14日、昨夜9時池袋発の夜行バスに乗って、朝6時遠野駅に着きました。
バスの中で隣り合わせた、初めてまごころネットに行く女性と話しながら、
まごころネットのある遠野市社会福祉センターに向かいました。
 
 
そのときの私の荷物は山用のザックと、
籠編み用のクラフトテープが入った赤いバッグです。
合わせて20キロ近い重さがありました。
歩いて20分、赤いバッグが肩からずり落ちて何度も立ち止まるのを見て、
後ろから追いついてきた私と同年輩の男性が、
バッグを持ってあげましょう、と明るく声をかけてくれました。
遠野の朝
 
まごころネットではもう受付が始まっています。
荷物は宿泊所になっている体育館の中において、
近くのコンビニに朝食を買いに行きました。
 
体育館には5月の連休後に来たときとは違って、畳が敷いてあります。
以前は男性専用で、女性用は隣の大きな和室でした。
今回は体育館を半分に仕切って、男性用女性用の部屋に分けています。
遠野に来る個人ボランティアが減っているのでしょう。
5月のまごころネット体育館

今日の予定はすでにビラを配ってある、陸前高田市長部地区のコミュニティセンターでの、
エコ・クラフト教室です。


まごころのネットの本多さんの代わりの堀内さん運転の車で行きました。
長部地区の長円寺に嫁いだ従姉にも電話していたので、会場に来てくれました。
集まったのは20人ほどです。
一人で教えるのは大変ですが、なんとかみんな作ることが出来ました。
籠を作りながら自分のことを話したり、皆さんの話を聞いたりして、
1時間ぐらいで終わるつもりが2時間半近くかかりました。

 
そのあとは雰囲気が明るくなっていて、みんなで歌を歌おうということになりました。
誰でも歌えることを考えて、「夕焼け小焼け」はどうですか?と聞くと、
簡単すぎる、ある人が陸前高田出身の千昌夫の「星影のワルツ」がといいというと、
暗すぎると言う声が上がり、同じ歌手の「北国の春」を歌うことになりました。
歌集を持っていたので伴奏なしで3番まで歌いました。
みな明るい大きな声で歌っていました。
そのあと南国土佐を一番だけ歌ってお開きにしました。
皆さんからまた来てくださいという声があがったので、
従姉もいることだし、来月また来たいと思うと言って別れました。
 
帰りに堀内さんが高田市内の私が生まれた地区に車を入れてくれました。
瓦礫の山は片付けられ、建物の土台しか残っていません。
土台の並び方で道のクランクが分かり、よく遊んだ場所が分かりました。
記憶にある家々はどこにもありません。虚しい空間の連続・・・・
 
故郷の家々がなくなっても、仮設住宅で暮らしている人々がいて、
私が来るのを楽しみにしている、私の故里はそういう人々の中にある、
そんなことを思いました。