竹と遊ぼう。伊藤千章の日記、

小平市と掛川市の山村を往復して暮らし、マラソン、草花の写真、竹細工、クラフトテープのかご、紙塑人形の写真があります

静かに時の過ぎるのを待つ。

2010-01-24 18:05:34 | 日記
昨日は町に出た帰り、友人の病院を訪ねました。
11月に入院してから二ヶ月、状態はあまりよくなりません。
無理もないですね。ベッドに寝ている時間が多く、
本人が期待していたほどにはリハビリをやってくれません。
 
 
めずらしく食堂で10人ほどが集まって、
魚釣りゲームをやっていました。
友人もまあ、真面目に磁石のついた竿を垂らして、
鉄片がついた、魚やバナナを切り抜いた紙をつっていました。
勿論レクリエーションの方が貴重なので、
しばらく見て、階下のホールで終わるのを待っていました。
その後ヘルパーがついて車椅子で散歩、
病院の外にも少し行きました。
 
火曜日に来たときはあまり車椅子での散歩をしないと言うので、
外は寒いので院内を車椅子で散歩しました。
散歩は変化があって楽しみなのです。
 
 
彼がこの長期療養型病棟にいるのは、
なんといっても家では介護できる人手がないから。
奥さんは要支援2で、東京にいる息子夫婦は、
いつも来ているわけには行かないのです。
 
去年の8月から11月まで息子の嫁さんは、
ずーっと傍にいて介護をしていました。
でも体調を崩し、奥さんも具合が悪くなって、
彼は入院と言うことになりました。
 
私はお正月が過ぎたら、
もうここはいやだ、家に帰るといって、
頑張るのではないかと心配していました。
家で手厚い介護が受けられれば、それに勝ることはありません。
 
でも彼は自分の周りの状況をよく理解し、
無理を言うことはありません。
お正月に家で二泊して来ました。息子夫婦もいました。
どうでした?と聞くと回りが大変だった、と言っていました。
 
先月話をしたときに、日本の福祉のレベルは低いと言っていました。
介護保険制度は出来たものの、理想からは遠いのです。
彼の場合よくなって家に戻れるように、リハビリを熱心にやったり、
積極的に関わって欲しいと思っているのでしょう。
 
 
彼はそれでもよく分かっていて、めったに不満を漏らすことはありません。
静かに時の過ぎるのを待っている感じです。
 
こういう静かさは、いろいろ教えてくれます。
何時か私にも最後のときが来ます。
私も彼のように、従容としていられればいいなと思います。
 
  鳥 緑 村 清   午
  語 陰 園 暁   睡
  數 流 農 
  聲 汗 事 川
  竹 石 燕 雨
  影 頭 初 餘
  涼 臥 忙 香
 
写真はいずれも庭の花。