MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.024 「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」(2008年 167分 シネスコ)

2009-02-23 00:45:22 | 2009年劇場鑑賞
監督 デヴィッド・フィンチャー
出演 ブラッド・ピット
   ケイト・ブランシェット
   タラジ・P・ヘンソン



余談ですが前夜は中学の同窓会があり、久々にお会いした皆さん方と短い時間だったが懐かしいひと時を過ごさせてもらいました。
卒業して30年近くなりつつありますが、昔の記憶と変わることのない面影がそこにありました・・・皆、歳は取りましたがね~

その翌朝に見に行った作品が「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」というアカデミー賞にノミネートされてる話題作です。
予告で何度も見たけどデヴィッド・フィンチャーらしからぬファンタジックな深イイ話なんでしょうか?
早朝だと言うのにチケット売り場は行列が出来てます。
さすが日曜ですね~普段は平日しか行かないから何か新鮮な光景ですな。

(あらすじ)

80代の男性として誕生し、そこから徐々に若返っていく運命のもとに生まれた男ベンジャミン・バトン(ブラッド・ピット)。
時間の流れを止められず、誰とも違う数奇な人生を歩まなくてはならない彼は、愛する人との出会いと別れを経験し、人生の喜びや死の悲しみを知りながら、時間を刻んでいくが…



「セブン」や前作「ゾディアック」と言ったちょっと怖く、または刺激的な映画を撮ってたデヴィッド・フィンチャー監督にしては珍しい人間ドラマ。
それも老人として産まれ、歳を取るに連れてドンドン若返っていくというありえない物語・・・でも一見ファンタジックなストーリーになりそうな所なんだが、妙に現実的な雰囲気が感じられる。
それはファンタジックなのはブラピ演じるベンジャミンだけで、それ以外の登場人物はごく普通の人たちだからでしょうか?
普通に歳を重ねて老いていく人たちと、逆に歳を重ねるごとに若くなっていくベンジャミン・・・この差が深イイどころか、せつなくも残酷なお話となっていきます。

この映画は逆行していく数奇な人生を描きながら、老いて行く現実と逆に若返っていくと言う非現実のすれ違いが生む様々な出来事に向き合って生きていく主人公の姿を通して、後戻りできない人生の中でどれだけその時を大切に生きていくかというの描いているようにも感じる。



ネタバレになるから詳しくは書けないけど、後半に彼が下す決断はまさに切なく悲しいですね。
年齢がすれ違うズレが互いに年を重ねることでますます大きくなってしまうのはホント残酷です。
167分という長尺ながら1人の人間の一生を見せて貰ったような充実感のある映画でした。

しかしブラピ一人でほとんど老け役から若い役まで特殊メイクとCGで描いたのはさすがですね。
老け役はまだしも若い役のメイクも素晴らしいですね。
まるで「リバー・ランズ・スルー・イット」の頃のブラピに戻ったような出来でしたね。



★★★★ 2009.2.22(日) アポロシネマ8 スクリーン1 10:00 H-14