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MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.090 「機械じかけの小児病棟」 (2005年 スペイン 102分 シネスコ)

2006-09-12 00:16:18 | 2006年劇場鑑賞
監督 ジャウマ・バラゲロ
出演 キャリスタ・フロックハート
    リチャード・ロクスバーグ
    エレナ・アナヤ


「アリーMYラブ」ていう有名なアメリカのドラマがありましたが、実は私は一度も見たことありません。
勿論、存在は知ってましたよ・・・ダンシングベイビーは有名だったしね~
そのアリー役を演じて人気者になったキャリスタ・フロックハート主演の本格ホラー映画がこの「機械じかけの小児病棟」です。

(あらすじ) 

エイミー(キャリスタ・フロックハート)は、イギリスのワイト島にある閉院間近の小児病院に夜勤看護士として雇われる。同僚のヘレン(エレナ・アラヤ)と交代し、彼女は勤務についたが、初日の夜に大きな物音を聞く。患者のマギー(ヤスミン・マーフィー)は、シャーロットという霊の存在を彼女に打ち明けるが……。

正直、この映画は私は完全にノーマークでございまして、天六シネ5ビルの入り口に張られたポスターでこの映画の存在をしりました。
でも・・・知らない人がほとんどだろうと思いますがね

おどろおどろしいポスターのデザインもさることながら、邦題がイカすじゃないですか。
嫌がうえにも期待してしまいます!

開巻早々に船で島に着いたエイミーを向かえの者が車に乗せてストーリーの舞台になる病院へ連れて行く場面で空撮で走る車を追いかるショットは中々ホラー映画の雰囲気が感じられて好印象ですね。
地味に押さえた音楽も70年代の恐怖映画の雰囲気が出てました。

閉鎖寸前の昔からあるような薄汚れた病院は恐怖映画の舞台としては実に効果的で、ここらはクラシカルなゴシックホラーの雰囲気を駆り立ててくれます。
病院という生と死が交差する場所が持つ独特の雰囲気は決して居心地の良い場所ではないけど、それが古い建物で夜の病院となると怖さは倍層ですね。
子供が感じるシャーロットいう名の亡霊の存在が主人公のエイミー同様に見てる観客までもが疑心暗鬼になり夜の病院の持つ独特の怖さに引き込まれて行きます。

ただ中盤あたりがどうも淡々として少しシンドイのが残念ですね。
不気味なムードは良いんだけど、少し長く感じられましたね~ 102分でなく90分程度なら調度良かったように思います。

出てくる幽霊は結構気色悪くインパクトあるし、悲しい物語の中にじんわりと来る後味の良さなど、非凡な恐怖映画だっただけに・・・途中残念だったな~



★★★ 2006.9.9(土) ホクテンザ1 23:30 6列目中央



No.089 「バタリアン4」 (2005年 米 90分 ビスタ)

2006-09-11 00:15:59 | 2006年劇場鑑賞
監督 エロリー・エルカイェム
出演 ピーター・コヨーテ
    エイミー=リン・チャドウィック
    ジャナ・クレイマー



1985年に公開されたコミカルなゾンビ映画「バタリアン」の久々の最新作の登場です。
1作目は折りしもレンタルビデオが世間に広まり、それに伴うホラー映画ブームの影響で大ヒット!
しかもこの映画のタイトルをもじって{オバタリアン}という流行語もまでも生み出すことにもなる社会的にも影響を与えた作品・・・とは言いすぎか?

それもでのジョージ・A・ロメロのゾンビとは一線を画す、ユニークなキャラは怖さと言うよりコミカルなモンスターて言う感じで、バタリアン=怖い映画ていう概念はあまり感じられないですな。
でも結構個人的にはこの「バタリアン」は好きな映画ではあります。
「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」のパロディ的な感じの作品でしたが、コミカルな作風の中にも流行りのスプラッターシーンがふんだん盛り込まれ{その筋}のファンも喜ばせたもんでした・・・あくまでも1作目はね・・・

ホラー映画ほど続編に期待できないジャンルもないかも知れないですが、その癖やたらシリーズ物が多いのも事実です。
この「バタリアン」も「バタリアン2」「バタリアン・リターンズ」と3作品製作されたがどんどんレベルが落ちたのは言うまでもない。

そして二十年ほどの時が過ぎ、何を思ってかのシリーズ最新作第4弾の登場!しかもパート5と同時製作でという無茶なことを・・・

(あらすじ)

大企業ハイブラテック社は、ゾンビ発生事故をたびたび起こしながらも廃棄された化学兵器を密かに回収し、ゾンビを生物兵器として利用する実験を行っていた。高校生ジュリアン(ジョン・キーフ)は、ある日バイク事故で負傷した友人がその実験台に誘拐されたことを知る。彼を救出すべく同社に潜入した高校生一行に、ゾンビの大群が襲いかかる。

有名俳優はピーター・コヨーテだけで後は若手俳優を使っての80年代スタイルのホラー映画の趣き。
迫り来るゾンビたちはクラシックなスタイルで、オバンバやハーゲンタフのような個性的なキャラは出てこず(最後に変なのが出てくるが)純正ゾンビが中心なのは良しとしましょうか。
しかも今回は他のゾンビ映画同様に頭を攻撃されると死ぬというオーソドックスなゾンビ。
ただゾンビとしては云わばザコキャラが大挙出てるだけでイマイチ少しインパクトが弱いと感じます。
脳みそを食べる場面も同じような描写ばかりで変化に乏しく、全体的にショボイ印象です
期待はしてなかったけど、純正ゾンビの回帰でやや無意識に期待した自分が甘かった!
アメリカではビデオスルーだったていう噂もうなずける。
パート5はますますダメやろな~



★★ 2006.9.8(金) 天六ユウラク座 23:50 中央通路前






No.088  「MAXX!!! 鳥人死闘篇」 (2004年 仏 94分 ビスタ)

2006-09-06 01:01:23 | 2006年劇場鑑賞
監督 ジュリアン・セリ
出演 YAMAKASI
    チョウ・ベル・ディン
    ロラン・ピエモンテージ



数年前「YAMAKASI」という作品で超人的なアクションで話題になったYAMAKASIのメンバーが再結集して、またしても驚くようなアクションを見せてくれるこの作品ですが、密かに期待を持って見に行ったけど残念ながら・・・これゃ酷いわ

(あらすじ)

YAMAKASIのジムの経営者レオ(ロラン・ピエモンテージ)は、タイに新しいジムを開くことを宣言する。彼とともにローガン(シャルル・ペリエール)やヤン(ヤン・ノウトゥラ)らはバンコクへと旅立つ。そこでトレーニングを始めたメンバーを、突如キエン(チョウ・ベル・ディン)率いるストリート・ギャングが襲う。

前日に同じ天六シネ5ビルで見た「マルキ・ド・サドの調教哲学」の不甲斐なさに辟易してたけど、さらに不甲斐ない出来の作品に巡り合うとはね~
まぁ、ここの映画館では珍しくないけど、その前週に見た「アルティメット」が小気味いいパンチの効いた快作だっただけに同じフランスアクション映画で、しかもYAMAKASI系のアクションって事で期待をしておりました(ちなみにその前は「ティント・ブラスの白日夢」というこれまた駄作の鑑のような映画だったけど・・・)

冒頭ビルの屋上を自在に飛び越えながらボールを投げて遊ぶ究極のボール遊びを見せてくれますが、YAMAKASI特有のビルの飛び越えや駆け上りが編集やスロー、カット割で全然と言っていいほど彼らの持ち味を活かしていない!
ここは長回しなどを中心で見せた方が彼らの技も活かされるでしょうに・・・見せ方が下手くそやね。

また支離滅裂なストーリーは単純な映画であるハズなのに、恒に「あれっ?」と「何故っ?」を観客の脳裏に植えつける複雑怪奇な展開に呆れて眠ってしまう・・・
細かい説明を省く・・・というより何の説明もなく話がいろいろ展開していくのはまるで行き当たりばったりの素人が作った映画見たい・・・
鑑賞後は「結局、あれはどうなった?」「結局、どういう事だったの?」などなど疑問が湧き、質問したくなること間違いないでしょうね。
しかもその質問には誰も答えれないであろうと言う困った映画です。

ラストは多数の人間が大乱闘・・・!でもここらになると「もうどうでもいいや!」という感じになってきてました。
こちらは睡魔との乱闘中なんですから・・・一言・・・眠い!



★ 2006.9.2(土) ホクテンザ1 22:30 5列目

No.087 「マルキ・ド・サドの調教哲学」 (2005年 伊 87分 ビスタ)

2006-09-05 01:06:06 | 2006年劇場鑑賞
監督 アウレリオ・グリマルディ
出演 サラ・サルティーニ
    アントネッラ・サルヴッチ
    ヴァレリオ・タンボーネ



最近めっきり無くなりましたが、洋画のポルノ映画が劇場で昔よく上映されていて、邦画でもある日活ロマンポルノが日活系の劇場で上映されてたように洋画ポルノ(洋ピン)もだいたい公開される劇場も決まってました。
当時は小中学生だったので勿論見ることはなかったけど、近所にそんなんを専門に上映してる劇場もあったし、たまに名画座などで一般作と洋ピンが週替わりで上映される時は予告だけ見れたもんでした・・・
そこでシャロン・ケリーやジェニファー・ウェルズ、トレーシー・ローズなどの女優さんの名前を覚えたし、「アブノーマルテクニシャン」「SEX探偵団」など映画のタイトルだけやけに頭に残ったもんでした。
そういった洋ピンの中でも「ディープ・スロート」「グリーン・ドア」などは映画史に残るような傑作だと言われるのは後に知りましたが・・・
また「ナチス女子収容所/悪魔の生体実験」のようなポルノでありながら残酷なスプラッタームービーでもある作品も公開されていました。
案外と今見れば「これぐらいなら一般作でも大丈夫では?」と思うのもあったかもね。
80年代の中頃になると内外ともポルノは劇場映画からビデオの時代を向かえ、気が付けば劇場から洋ピンが消えていました(この辺は傑作「ブギーナイツ」で描かれてましたね)

それでも昔なら洋ピンの劇場で公開してそうな作品も時々ありますね。
この「マルキ・ド・サドの調教哲学」もそんな1本ですな

(あらすじ)

情熱と欲望に支配されているドリアン・サンタンジュ夫人(アントネッラ・サルーシ)は、弟から聞かされていたドルマンセ侯爵(バレリオ・タンボーネ)の快楽主義、肉体至上主義の話に色めき立っていた。そのころ、夫人の元には、性の喜びを教えてやるために預かることになった18歳のユージニー(サラ・サルティーニ)が訪れる。

まず安いコスチューム劇を見てるような感じで、淫乱なオバはんと種馬のような男に可憐な少女が性悦びを教えられていくストーリーだが、可憐な割りにはオバはんと種馬のSEXを見て欲情したり、恥じらい一瞬見せるもののスグに順応する当りは「無垢な少女は見せかけかい!」と軽くツッコミを入れておきました。
アナルSEXにレズありホモもありと登場人物が少ない割には色んな趣味を持つスケベな方々の特別授業が展開される。
それも時には性の哲学(?)をカメラ目線で画面から観客に語りかけてくれる(語りかけていらんわ!)
しかしここは天六シネ5ビルの深夜興行・・・少ない観客の9割は爆睡でした(私も途中意識飛んでます)一言・・・オモロナイ!



★ 2006.9.1(金) 天六ユウラク座 23:50 中央通路際



No.086 「UDON」 (2006年 日本 134分 シネスコ)

2006-09-04 00:50:27 | 2006年劇場鑑賞
監督 本広克行
出演 ユースケ・サンタマリア
    小西真奈美
    鈴木京香



麺類・・・個人的に好物でありますが、どちらかというと中華そば=ラーメンが好みでうどんはあまり食べないです。
勿論、嫌いではないけどちらかと言うとコッテリしたのが好みの私はついついラーメンの方へ行ってしまうな~
「UDON」と言うタイトル通り、うどんが次々画面に出てきて、それも香川県の実際の讃岐うどん屋さんが次々と出てくる。
こういう映画見た後はついついうどんを食べたくなってしまいそうなもんだが・・・意外とそんな衝動には駆られなかったです・・・ラーメンなら違ったかも?

(あらすじ)

ストーリー: 成功を夢見てN.Y.に渡米していた松井香助(ユースケ・サンタマリア)は、挫折したことにより故郷の田舎町に戻ってきた。借金を背負い人生のどん底にいた香助の前に、地元の雑誌社で働く編集者の恭子(小西真奈美)が現れる。香助は恭子や地元の人々と触れ合ううちに地元の名産品である“うどん”の魅力に目覚め始める。

主演のユースケサンタマリアは「踊る大捜査線」シリーズあたりから映画やTVで注目されてるが、今回もいつものテンションで演じているけど、どんな役を演じても皆同じなんやね~ やたらと騒々しいしね。

夢破れた主人公が地元の名産「讃岐うどん」で一大ブームを巻き起こすキッカケを作り、それが自身への成長と親子や家族との絆の大切さを感じていくというストーリーだが、ブームにより街が活性化して潤うけど、その弊害として壊れていくものもある・・・て言うところ現実的でリアルでしたね。
繁盛した為に味を落としてしまう店や繁盛した為に近所の苦情が寄せられ閉店に追い込まれる店があったりと単に成功物語にしていないですね。

後、この監督お得意の随所に散りばめられた小ネタが判る人にはニヤリとさせる部分あり!
自身の監督作「サマータイムマシンブルース」のボンクラ学生が出てきたり、うどんネタで「ブレードランナー」での台詞「うどん4つくれ!」「2つで充分ですよ~」の有名?な台詞もしっかりカバー!相変わらずの映画マニアぶり見せ付けています。

ところでこの作品を見た劇場「千日前OSスバル座」が今月24日を持って閉館・・・また一つ思い出のある劇場が無くなるの寂しいですね。
見やすいスタジアム式の客席に大きく湾曲した巨大スクリーンもこの「UDON」で見納めとはね~
古くからある劇場だけどアランドロンの「愛人関係」から今のビルの中にある劇場のリニューアルしたようだが、ここで初めて見たのはたしか「ベンジー」だったな~

広いロビーには過去ここで上映された作品のチラシが壁一面に張られてたり、昔の外観の写真が飾られてたり結構資料や歴史にこだわった劇場だったね。
パンフレットやチラシ、前売りの半券なども販売してたマニアには嬉しい劇場でもありました。
閉館記念として「2001年宇宙の旅」「タイタニック」「風と共に去りぬ」が連続上映され、大画面で大作を公開して最後の役目を終えるようですね。
22日からはすぐ近くに9スクリーンがあるシネコン「TOHOシネマズなんば」が入れ替わりにオープン・・・時代の流れを感じさせますね~



★★★ 2006.8.31(木) 千日前OSスバル座 15:50 中央端


No.085 「アルティメット」 (2004年 仏 85分 シネスコ)

2006-08-28 00:01:51 | 2006年劇場鑑賞
監督 ピエール・モレル
主演 シリル・ラファエリ
    ダヴィッド・ベル
    トニー・ダマリオ



リュック・ベッソン製作、脚本による近未来アクション作ですが、私の中でリュック・ベッソン関連の作品は結構当たり外れがあるんですが、この作品に関してはそう言う意味で行くと大当たり!といっていいでしょうね~
リュック・ベッソンが自らした監督した作品より製作や脚本で参加した作品の方が倍以上に多いけど、その中でかつて「YAMAKASI」という作品がありましたが、自由自在自在に高層ビルを素手でよじ登ったり、ビルからビルや飛び移ったり・・・と派手でアクロバティックなアクションが印象に残ったけど、正直それ以外は内容は憶えてないですね。
でもこの作品も「YAMAKASI」を思わすようなアクロバティックなアクションが見所だけど「YAMAKASI」以上に印象は残りそうですね。

(あらすじ)

パリ郊外の危険地区バンリュー13に暮らす青年レイト(ダヴィッド・ベル)は、街からのドラッグ一掃を目指すが、ギャングの逆襲により妹を人質に取られてしまう。同じころ、エリート潜入捜査官のダミアン(シリル・ラファエリ)は、ギャングに強奪され、バンリュー13に持ち込まれた時限爆弾の解除を上層部から命じられる。

「YAMAKASI」級の技が冒頭でバンバン出てくるけど、主演のダヴィッド・ベルは自在にビル飛び移ったり登ったりする技=パルクールの創始者らしいです。(そりゃ~凄いハズやわ・・・)
たしかにオープニングの場面のスピーディーで華麗なダヴィッド・ベルのパルクールの技が炸裂するチェイスの場面は全盛期のジャッキー・チェンを彷彿させる名場面となってます。

シリル・ラファエリも同様の華麗な技にプラス変幻自在な格闘アクションを見せてくれてますが、これもジェット・リーやジャッキーを思わすようなキレの良い格闘シーンで、まさにフランスにもこれだけのアクション出来る奴が居るんやな~と感心してしまった。

単にアクション一辺倒でなくストーリーも面白いし(まぁ、漫画見たいな話なんだが)作品自体が快調なテンポで進んでいくので85分の上映時間が余計に短く感じてしまった。
小気味いいノリで頭の中を空っぽにして見れる娯楽B級アクションですな。

こう言う映画では悪役が結構大事で、悪ければ悪いほど悪党がやられる時の爽快感がたまらないんですが、この映画も無法地帯のような街での話なので極悪そうな人相の悪い奴がゴロゴロ出てきて、バッタバッタと主人公2人に倒されていく光景はまさにB級娯楽活劇の醍醐味ですね。
べッソンと共同脚本でありながら役者として街のボスに扮したビビ・ナセリの憎々しさも良かったです・・・やられ方は納得行かなかったけど・・・

でもやはりNO スタント、NO CG、NO ワイヤーで頑張った主演2人のシリル・ラファエリとダヴィッド・ベルのキャラと顔つきが一番良かったですね。
肉体派の2人がノースリーブのシャツとタンクトップ姿で変幻自在にビルを登ったり降りたり飛んだり跳ねたり・・・とまさに「ファイト一発!」な一篇



★★★★ 2006.8.26(土) ホクテンザ2 23:15 4列目中央


No.084 「スーパーマン リターンズ」 (2006年 米 154分 シネスコ)

2006-08-25 01:55:24 | 2006年劇場鑑賞
監督 ブライアン・シンガー
出演 ブランドン・ラウス
    ケイト・ボスワース
    ケヴィン・スペイシー



久々に公開される「スーパーマン」の映画ですが、思えばクリストファー・リーブが演じたスーパーマンからかなりの年月が経ちますが、たしか「君も空を飛べる!」ていう宣伝コピーで公開された第1作を劇場で見た時は宇宙空間にキャストの文字が飛んでくるタイトルバックにかぶるジョン・ウィリアムスの勇壮なテーマ曲・・・もうこれだけで当時は鳥肌ものでしたが、スーパーマンの誕生から描いていく展開が印象的で後半の胸のすくようなスーパーマンの活躍に胸躍らせれたものでした。

そして今回の新スーパーマンはブランドン・ラウスという無名の役者を起用したのは正解だったと思いますね(クリストファー・リーブも無名でしたからね)
噂ではニコラス・ケイジが演じる?何て言われてたけど、まぁそれでも話題にはなるでしようが有名な役者だとどうしてもイメージがね・・・やはり無名も新人のほうがスンナリと新スーパーマンとして見る事が出来ますね。

(あらすじ)

5年前、地球から忽然(こつぜん)と姿を消したスーパーマン(ブランドン・ラウス)は、自分の過去を探して宇宙を旅していた。しかし、故郷の惑星、クリプトン星が放射能に汚染された廃墟になっていると知った彼は、第2の故郷であるスモールビルのケント農場に帰還。そのころ、スーパーマン不在のメトロポリスでは犯罪が急増していた。

旧シリーズ同様にキャストやスタッフの名前が飛んでくるオープニングが健在だったのは中々泣かせますね~
しかも当然ながらジョン・ウィリアムスの名曲が今回も使用されて、旧作をリスペクトしてるのが伺えます(やはりスーパーマンはこの始り方でないとね)

展開的に「スーパーマンⅡ 冒険編」の後を受けての今回のストーリーって感じですが、消息を断ってる間に想いを寄せていたロイス・レインは結婚し、一児のママになっていてショックを受けて苦悩するクラーク・ケント=スーパーマンの内面の描写があり、単なる痛快なヒーロー物にしていない。

切ないロイス(彼女も今だスーパーマンの想いを断ち切れていない)とスーパーマンの悲恋(?)と同時進行で天才犯罪者レックス・ルーサーが水面下で悪行を画策してる模様が描かれていますが、このルーサーを演じるケビン・スペーシーがまた憎々しい悪党を楽しみながら演じています。
でも旧作でルーサーを演じたジーン・ハックマンとはややキャラ的には違いがありましたね。
今回のスペーシーはシリアスに卑劣な極悪人としてルーサーを演じてるけど、勿論それはそれでいいんですが、でも個人的にはユーモラスでどこか憎めない独特の味があったハックマンのルーサーが好きですね。
出来れば子分のオーティス(旧作はネット・ビューティがトボケタ味で好演)も出してほしかったな~

恋心の複雑な感情に揺れるスーパーマンの心理的描写&ロイスの断ち切れない想いで苦悩する模様が結構大きく取り上げられる分、内容的には中身が濃く154分の上映時間もそんなに長く感じませんでした。

完全無欠のヒーローのはずのスーパーマンが今回は最大のピンチに立されてしまうのも、新シリーズの幕開けにしてはいきなり試練かいな・・・と思ってしまった。
復活の一発目だから簡単にヒーローが悪を懲らしめてメデタシ、メデタシ・・・で終わっても良かったと思うけど、今の時代ではそんな簡単な展開ではアカンのかなぁ~?
それでも飛行機を救う場面や悪党を次々と懲らしめていく場面などは相変わらずスカッと爽快な気分になれます。
話のメインの事件が解決した後に結構時間を割いて描かれる終盤の部分はある種この映画のテーマかも知れませんね。
ヒーローの回帰、悪を憎む正義、そして父から子へ受け継がれていくもの・・・もしかして今のアメリカが求めてる要素がこの作品にあるかもね?



★★★★ 2006.8.24(木) MOVIX堺 シアター3 17:40 H-1


No.083 「ディセント」 (2005年 英 99分 シネスコ)

2006-08-21 01:49:23 | 2006年劇場鑑賞
監督 ニール・マーシャル
出演 シャウナ・マクドナルド
    ナタリー・メンドーサ
    アレックス・リード



この映画は結構評判が良いとの事で見にいきましたが、アメリカ映画ではなくイギリス映画なんですね。
パンフレットにも書いててけど、思えばイギリス映画ってホラー映画の宝庫でもありますね。
何といってのハマープロのホラー映画で御馴染みですからね~

この「ディセント」て言う作品はイギリス映画と言うよりアメリカ映画的のムードのある作品ですが、パターン化したホラーとは一味違い、洞窟での得体の知れない恐怖だけでなく人間関係が極限状態の中で壊れていくトコが中々良いと思いますね。
また出てる俳優は誰一人として私は知らないですね~まぁ、こう言う作品はその方がいいですけどね。
それと主人公が全員女性てのが捻ったパターンでいいですね。
その中で微妙に変化していく人間関係も恐怖シーンと平行して描かれていく・・・一致団結して苦難から脱出するつもりが、その辺の心理描写で仲間内で不協和音が出てくるのも最近の既存のホラーとはやや一線を画しますね。

(あらすじ)

年に一度の冒険旅行で、アパラチア山脈奥地の巨大洞窟を訪れた6人の女たち。スリリングな洞窟探検を楽しむ中、突然の落盤で出口をふさがれた一行は、迷路のような洞窟内で別の出口を探してさまよう羽目になる。言い争いから仲間割れが生じ、ヘッドランプの電力も残りわずかとなった矢先、暗闇から何者かが襲いかかってくる。

冒険旅行に行く6人の女たち・・・しかもそこは前人未到の未開の洞窟だっだ・・・まるで川口浩探検隊のように洞窟に入り次々苦難に遭遇する。
往年の懐かしい水曜スペシャル 川口浩探検隊シリーズ風で言うなら「前人未到の巨大洞窟に地底人は存在した!」と大きな見出しがでそうな展開が面白いですな。

まったく未知の洞窟に閉じ込められる恐怖感と暗闇の威圧感、壊れ行く人間関係、何者かの襲撃・・・狭い空間で色々起こる恐怖感が実に良く出てましたね。
謎の怪物たちの不気味な造形はあの「0:34」を思わすようなクリーチャーで、コレが結構気持ち悪~い!
前半は岩盤の崩落で洞窟に閉じ込められ、助けも呼べないし出口もわからない暗闇の中で人間関係が壊れていく心理的な描写が中心で描かれて、後半は怪物が6人の女たちを貪り食う壮絶なスプラッターシーンとピッケル片手に大立ち回りするアクションホラーのような展開になっていきます。
ミッシェル・ロドリゲリスのような役者なら似合いそうな映画ですね。
またこの怪物が案外弱かったりするんですね~その分に「エイリアン2」のように大群で来ますがね。

洞窟での閉鎖感と暗闇という恐怖に+残酷なスプラッター&アクション映画の要素がギッシリと詰まった映画ですね



★★★★ 2006.8.17(木) 布施ラインシネマ10 シネマ4 19:40 K-7

No.082 「ユナイテッド93」 (2006年 米 111分 シネスコ)

2006-08-19 01:27:01 | 2006年劇場鑑賞
監督 ポール・グリーングラス
出演 ハリド・アブダラ
    ポリー・アダムス
    オパル・アラディン



2001年9月11日日本時間午後10時頃自宅にて・・・あれはちょうどたまたまテレ朝のニュースステーションが始って早々にTVを付けた時に写し出された黒煙を上げるニューヨークWTCビルの映像。
小型飛行機が激突!って速報で流れてたの見て「何でまたあんなとこにぶつかるんかな~」何て思って、何気なくNHKをかけたら同じようなCNNの映像が流れててアナウンサーと解説員の話が・・・と思ってたら旅客機がスーと飛んできてビルに激突!!!
「お~当った瞬間撮ってたんか・・・凄いな・・・ん!?・・・黒煙を噴いてるビルの隣やぞ今の・・・まさかまた1機突っ込んだんか!」と思ったらアナウンサーが「今また1機が・・・」これは衝撃的な映像でした。
友人から電話がかかり「見たか?テロやな・・・これは」
そういえば何かの番組でテロリストが米国にテロ仕掛ける・・・て言うてたな・・・今思えばそのテロリストこそウサマ・ビィンラディンでしたね・・・

日本人の我々でもショッキングなこの出来事は、米国人に取ってははかり知れない衝撃だったでしょうね。
そんな衝撃がまだ癒えてない2006年の今年に製作され上映された9.11の映画。

(あらすじ)

2001年9月11日。大勢の乗員・乗客を乗せたユナイテッド航空93便は、離陸後にテロリストによってハイジャックされていることが判明する。やがて、その情報は搭乗者のみならず、地上にいる彼らの家族や管制塔にも伝わった。耳を疑う情報が流れ、想像を絶する恐怖に襲われながらも、機内の人々は一丸となってある決断を下す。

冒頭アラブ人のテロリストが決行前夜にホテルでお祈りをし、バスルームで体を清める場面から始るが、このテロリスト役してる俳優さん嫌やろうな~と思ってしまいました。
それほど冒頭からラストまで生々しい映像が続きます。

乗客が飛行機器に乗り込む場面と同時に管制塔の朝の模様などを写しながら運命の数時間が始る・・・まさにその場に居合わせてるような臨場感は半端なもんではありません。
これほど圧倒されながら映画を見たのはある意味初めての体験です。
痛々しいほど生々しい映像に鑑賞後かなりブルーになりました・・・そこには映画でお決まりのヒーローは居ない・・・恐怖におののき、やがて悲惨な結末を迎える事になる普通の人々たちだけ・・・

最初のハイジャックの発覚から混乱する管制塔、錯綜する情報、そして更なるハイジャック機の発覚・・・もの凄い臨場感は映画をある意味超えているかも?
実際の管制官が出ているのも雰囲気を出してるし、また9.11のその時に居合わせた管制官は自分の役で出演していたりと、この辺は傷が癒えてない今だからこそ、徹底したリサーチと忠実な再現に作り手の使命感を感じます。
遺族や関係者のインタビューも膨大だったそうですね。
遺族の方々にすればかなり辛い映像の連続だと思うんですが、それでも敢えてこの作品への惜しみない協力は、「残して置かなければならない悲劇」と捉えているからなんだろうな~
また地上での管制官や軍の動きなど見てて「こう言う状態だったのか・・・」と改めて事の大きさを認識してしまいます。

劇中でも出てくるように乗客の多くは携帯電話で外部と連絡を取っていて、その辺のやり取りから機内の出来事を再現したようだが、実際そこで何があったかは、亡くなった乗客乗員にしか分からないんだろうけどね。
でもこの93便だけ目標に到達することなく墜落したのは、乗客たちの勇気と生への執着、そして愛する人にもう一度会いたいていう気持ち・・・未曾有の恐怖の中で立ち上がった人々に敬意を表したくなりますね。

機内での場面での手持ちカメラの多用は臨場感が出てるし、知らない役者ばかりを使ってるのも真実味がありますよね。
墜落していく中での乗客たちの行動は普通の映画ならハラハラドキドキの場面なんだけど、どんだけ頑張っても結果がわかってると言う映画を見てる側の空しさが余計に辛いです。

そして呆気ないまでの映画が終わる瞬間の衝撃・・・胸にズシーンと来ましたね。



★★★★★★ 2006.8.17(木) 動物園前シネフェスタ4 シネマ4 15:55 2列目




No.081 「レイヤー・ケーキ」 (2004年 英 105分 シネスコ)

2006-08-15 23:25:15 | 2006年劇場鑑賞
監督 マシュー・ヴォーン
出演 ダニエル・クレイグ
    コルム・ミーニイ
    ケネス・クラナム



前夜に続いて天六シネ5ビルの5階にあるホクテンザ1での鑑賞となったUK発のクライムサスペンス「レイヤー・ケーキ」。
時間ギリギリにおそるおそる扉を開けると・・・まだ始ってなかった。
珍しく時間通りの上映でした・・・まぁ初日ですからな
でもこういうサスペンス物は昨日のように途中から見せられたら堪ったもんじゃありませんね~(オチが判ってしまうしね)

2年前の作品で主演が「007/カジノロワイヤル」6代目ジェームス・ボンドを演じるダニエル・グレイグ!
先日劇場で「007/カジノロワイヤル」の予告編を見たけど、まぁまだ見慣れてないせいもあるけど、やはり違和感がありましたね。
5代目ジェームス・ボンドのピアース・ブロスナンが結構、ハマッテただけに余計そう感じてしまいます。
どうしてもボンドというより敵のスペクターの殺し屋の方が合いそうな感じに思うのは私だけでしょうかね~
いずれにしても久々に正月映画として公開される最新作の公開が楽しみです。

そしてこのイギリスの裏社会を描いたクライムサスペンス「レイヤー・ケーキ」では裏家業を引退しようとする麻薬ディーラーを演じていて、ジェームス・ボンドより、こんな{チョイ悪オヤジ}風の悪党がやはり似合ってると再認識しました・・・

(あらすじ)

好調なうちに裏社会から足を洗おうと決意した名もなき麻薬ディーラー(ダニエル・クレイグ)。ある日、彼は裏社会の大御所エディ(マイケル・ガンボン)の麻薬中毒の娘を捜し出すよう命令される。さらに、あるギャングが手に入れた100万錠のエクスタシーを売りさばくことになった彼は、この2つの仕事を最後に引退しようとするが……。

複雑に入れ込む人間関係が少々わかりずらいように感じます。
登場人物が多くて顔と名前がよく分からないままストーリーが展開していき、正直訳わからなくなりましたよ・・・(作品云々より私が頭悪いからかな・・・?)

裏社会の構図をケーキに例えたタイトルですが、裏社会の上下関係なんかが良く出てたように思いましたね。
登場人物も個性的で面白そうな面子が揃ってるだけに、話がややこしかったのが、私としては残念でしたね。



★★ 2006.8.12(土) ホクテンザ1 23:30 4列目端