黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『モップガール』加藤実秋(小学館)

2007-10-24 | 読了本(小説、エッセイ等)
時代劇オタクのフリーター・長谷川桃子は、清掃会社・クリーニングサービス宝船に就職することに。しかしそこは普通の清掃だけでなく、事件や事故のあったワケアリの現場の清掃も引き受ける会社だった。しかも、そこで働く人々は犬マニア(でも犬アレルギー)な社長・東を始め、劇団員で毎度役作りに勤しむ現場責任者・大河内重男、無口で無愛想な青年・大友翔、ギャルな事務員・片岡未樹ら一風変わった人々ばかり。
そんな環境にも慣れた頃、久々に持病の難聴で左耳が聞こえなくなった桃子。いつもの事と気にせずに、死体の見つかった世田谷のマンションへと掃除に出かけた桃子は、何故か見覚えのない風景が見えるようになり……『おわりの町』、
神田のビルの屋上から投身自殺したという場所の清掃をした桃子たち。ところがそれ以来、桃子は何を食べても“赤いきつね”味に感じてしまう現象に悩まされる。事態を解決すべく、事件について調べ始めた桃子たちだったが……『赤い衝撃』、
麻布にある古い洋館の掃除をすることになった桃子たち。しかしそこは、かつて一柳という没落した旧華族の持ち物だったが、今では呪いの館と呼ばれるいわくつきの場所。掃除を始めたが、そこで白骨化遺体を発見。例によって謎の香りを嗅いだ桃子は……『ファンハウス』、
ふとしたことから翔の父が、殺人の容疑をかけられ、拘置所で自殺した事件を知った桃子。しかも彼は今も真相を解明することをあきらめていないらしい。そんな中、前回の事件で知り合った南が勤める会社・エイトコーポレーションの社員・津山が行方不明になったという話を聞く。そして桃子は真夏だというのに、寒気に襲われることに……『ブラッシュボーイ』の4編収録の連作短編集。

突然の耳の難聴を補うように発揮される能力で、意図せず事件を五感で感知する桃子とその仲間たちが、そこから事件を解決していくお話。かなりコメディテイストです(桃子の時代劇オタクっぷりが、特に/笑)。
……一応テレビの原作ということになってますが、話はほとんど別物ですね(笑)。

<07/10/24>


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