黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『シチュエーションパズルの攻防 珊瑚朗先生無頼控』竹内真(東京創元社)

2008-07-09 | 読了本(小説、エッセイ等)
大学入学を機に、叔母・佐貴富子(ミーコママ)がママを務める銀座の文壇バー・ミューズでアルバイトをすることになった了。そこは、いろんなジャンルで活躍している人気作家・辻堂珊瑚朗先生ご贔屓の店だった。そんな彼から“小僧”と呼ばれて可愛がられるようになった了。ある日、辻堂の為に、葉巻を買いに出かけたホステス・ミリが血相を変えて戻ってきた。クロロホルムを嗅がされて拉致されそうな女性の姿を見たらしい。その光景の種明かしをしてみせた辻堂だったが……『クロロホルムの厩火事』、
ある日ミューズに届いたFAX……それは、夜の酒場に水をくれといってやってきた男に、銃を向けるマスター。そんなマスターに礼をいい、何も飲まずに去っていった。どういうことだか、説明せよ…という内容のもの。
辻堂とライバル関係にあるミステリー作家である常連客・藤沢敬五は、それに対してしゃっくりをとめたかったからと解くが、辻堂はそれに反論。そこで、辻堂が出した新たな問題でシチュエーションパズル(質問を繰り返し、手がかりを積み重ねて謎に近づいていく)で対決することに……『シチュエーションパズルの攻防』、
大学のサークルのメンバーと合宿に出かけた、蓼科高原のペンション“ペンション・ハース”。そこに置かれていた雑誌『月刊大円』のバックナンバーには、辻堂たちの鼎談記事があり、銀座で一番いい女だったという伝説のホステスのことが書かれていた。辻堂と藤沢の両方を手玉にとったという、その女性について、調べてみることにした了だったが……『ダブルヘッダーの伝説』、
年末、実家の納戸で見つけたミーコママの蔵書から、辻堂からのクリスマスカードが落ちた。彼女のおかげでその作品ができたというのだが、そのカードが挟まれていたのがどの作品かわからない。聞いてみると、彼女とは関連なささそうな“才谷梅太郎先生無頼控”という坂本龍馬が妖刀で事件を解決する伝奇ミステリー。ミーコママ曰く、その本を書く前に、辻堂は25年前の絵画盗難事件を解いていたという……『クリスマスカードの舞台裏』、
店のカウンターで、バーボンのロックを頼んだ作家・甲町。彼は、以前にも来店したことがあり、その際辻堂から助言を受け、安楽椅子探偵ものを書いていた。また新たな問題が持ち上がったらしく……『アームチェアの極意』の5編収録の連作短編集。

ミステリーをはじめ、いろんな分野の本を出している女性好きな人気作家・辻堂珊瑚朗先生が、謎を解く安楽椅子探偵もの(概ね)。
個人的に、辻堂先生=北方謙三さんなビジュアルでイメージ(笑)。

<08/7/9>


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