黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『月のさなぎ』石野晶(新潮社)

2010-12-31 | 読了本(小説、エッセイ等)
森の中の学園に隔離されて育つ、“月童子”たち…生まれつき、性が未分化で、それ故に身体の抵抗力が弱いという。概ね18歳前後で性別が確定され、その者から順に学園を去り、外の世界へと巣立っていく。
その学園では、殺伐とした地上を嘆き、六人の官女と共に、月に渡ったという存在、月の大姉サラ・ユミエルを崇め奉っている。
年に一度の降誕祭を目前に、演劇部員の小麦は音楽劇の練習に打ち込んでいた。小麦は、少年めいた言動のひとつ上の先輩・薄荷に憧れを抱き、性別が女になることを願っていた。
そんな中、小麦が仲間たちと興じていた占いの紙に、「清めの官女は学園の中にいる」という文字が浮かび上がり、大騒ぎに。
一方、薄荷は、学園の中に変装した生徒を見つける。その生徒は、外界から侵入してきた少年・雪矢で、次第に彼に心惹かれていく薄荷。
薄荷と同室で、類い稀な歌声を持つ空の周辺でもまた変化が……

第22回日本ファンタジーノベル大賞・優秀賞受賞作。
森の中の学園に隔離されている、性別の決まっていない子供たちのお話。
決まっていないという割には、全体的にだいぶ少女寄りな感じ(というか少女漫画っぽいというか…ラノベっぽい?)。
雰囲気的には結構好みなお話ですが、ちょっと描き方が散漫になっている気がしなくも…;

<10/12/30,31>


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