黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『妖精城の殺人 上』山口芳宏(講談社)

2012-09-06 | 読了本(小説、エッセイ等)
妄想癖のある派遣社員・柳沢洋輔は、ある日、電車で見かけた美女に見惚れるが、その彼女…欄間真希が彼が勤める大手電気機器メーカーの研究所で働くと判明し、心浮き立つ。しかし奥手な彼は、仕事以外でなかなか声をかけることができぬまま。
思い切って声をかけ、共に食事をし楽しいひとときを過ごしたのもつかのま、突然会社を辞め、姿を消してしまった真希。
その後、真希から届いた手紙から、“会いたい 島にいる”という暗号を読み取った彼は、真希が富豪・郷原潤一郎が所有する東北の孤島<竹原島>にいると探り当てる。そこは関係者以外は立入を禁止されており、踏み込んだ者はひどいめに遭うという話を聞きながらも、何とか島へともぐりこんだ柳沢。
そこは、さながらテーマパークのようにヨーロッパの古風な城下町を再現した島であった。
島の用心棒たち…坂田源次郎と小柴友樹に追い回されながらも、釣り船が漂着したと嘘を吐き、中央に位置する妖精城に保護してもらう体で、潜入に成功。夜中に城中を探し回っていると、目の前に妖精界が出現。踊り子に扮する真希とも再会でき、共に島を出ようとしたところで、用心棒たちに見つかりもみ合った末、真希は刺され、柳沢自身も重傷を負い、湯河原の郷原総合病院へと運ばれた。
竹原島に興味を持っていた学生探偵・真野原とその友人・森崎と後輩・神木菜緒子は、島の情報を仕入れるべく、入院中の柳沢に話を聞きに行く。警察は、柳沢の話を妄想だと片付けるが、真野原は、信じるに足ると判断する。
周囲に聞き込んだところ、真希の母に確認した友人の留美曰く、真希は無事だが二週間待って欲しいといわれたという。
その言葉から、この後、事件が起こると推測した真野原は、妖精島の管理を任されている郷原の秘書・三島に会いに九州へ、そして森崎と菜緒子は妖精島に渡る方法を探すべく、先んじて現地へと向かう。
真野原は三島に会えなかったが、森崎たちは潤一郎に呼び出されたと言う郷原家の四兄弟一行と出会い、同行させてもらえることになり……

創元の方から出ているシリーズに登場する、探偵・真野原の出てくる話かと思いきや、こちらの真野原はその孫で舞台は現代。富豪が作ったテーマパーク的な島を舞台にしたミステリ。
最後でようやく事件が発生。これからどう転がっていくのか気になります。

<12/9/5,6>


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