黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『ハートブレイク・レストラン』松尾由美(光文社)

2005-12-16 | 読了本(小説、エッセイ等)
駆け出しのフリーライター・寺坂真以は、ちょくちょく近所のファミリーレストランを仕事場として利用していた。……どこか陰気なそのファミレスは、客も少なく長居には最適だったから。
そんなある日、友人の山辺留乃から電話が。彼女に、頼まれたコラムに書こうとしている不思議な話について意見を聞いてみようと相談する。それは手作りケーキの中から、出てくるはずのない指輪が出てくるという内容で……『ケーキと指輪の問題』、
発明好きの社長・三田村が作った走る目覚し時計。ところがセットした時計は故障中なのに、彼はその音を聞いている……そんな話を店内で聞いた真以に……『走る目覚まし時計の問題』、
店長の山田のお見合い相手が、およそイメージと違うストラップや服装をしているという。その理由とは……『不作法なストラップの問題』、
店内で自分の靴紐を踏み、倒れ救急車で運ばれた男性。近寄った彼女に“15キロというのは嘘でしょう?いくら何でも”という謎の言葉を残すが……『靴紐と十五キロの問題』、
以前の事件で知り合い、好意を持っている刑事・南野から相談を受けた真以。
強盗が主人を気絶させ、宝石を盗んでいった。犯人もそれを認めたが、同じ頃その人物を成田空港で見かけた者がいるという……『ベレー帽と花瓶の問題』、
走行タイムと俳句の出来を競うロボットの大会で、三田村社長が作ったロボットがおかしな歌を詠んだ。それは何者かにプログラムに手を加えられた為であるらしい。その歌“やまなみや だいちは ひがし ひは みなみ"の意味とは?……『ロボットと俳句の問題』の6編。ファミリーレストランに現れる(笑)お婆ちゃん・幸田ハルさんの連作短編集。

『隅の老人』ならぬ『隅のお婆ちゃん』のお話。
……果たして彼女の正体は、というのは1作目であきらかになっているのですが、一応伏せてみたり(笑)。とても松尾さんらしい設定です(笑)。
ハルお婆ちゃんがとてもチャーミングで、素敵です♪
是非続いて欲しいですvv

<05/12/16>


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