黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『アリス殺し』小林泰三(東京創元社)

2013-10-18 | 読了本(小説、エッセイ等)
大学に通う院生・栗栖川亜理は、最近不思議の国に迷い込んだアリスの夢ばかり見ている。
そんなある日、ハンプティ・ダンプティの墜落死に遭遇する夢を見た後に大学に行ってみると、キャンパスの屋上から玉子という綽名の博士研究員が墜落死を遂げていた。さらに続けて見た夢の中で、今度はグリフォンが生牡蠣を喉に詰まらせて窒息死すると、現実でも牡蠣を食べた教授が急死。
亜理と同じ世界の夢を見ているらしい同じ大学に通う青年・井森によれば、夢の世界のアーヴァタール(仮の姿)と現実世界は繋がっており、片方の世界で死んだ者はもう片方の世界でも死んでしまうらしい。
夢の世界では白兎が現場からアリスが立ち去ったと証言したことから容疑者にされてしまったアリス。その疑いを晴らすべく、事件について、そして同じように夢を見ている人間について調べ始める亜理たちだったが……

アリスのナンセンス要素がふんだんに取り込まれているミステリ。
その世界をうまく取り入れたトリックがおもしろいですが、ややグロい(笑)。

<13/10/17,18>