黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

† 新刊情報(12/02) †

2012-02-29 | 新刊情報
<2月>
2/1
三崎亜記『決起!コロヨシ!!2』角川書店 

2/16
大山淳子『猫弁【完全版】 天才百瀬とやっかいな依頼人たち』講談社

2/17
あさのあつこ『東雲の途』光文社 

2/20
西條奈加『朱龍哭く 弁天観音よろず始末記』講談社 

2/22
小路幸也『荻窪シェアハウス小助川』新潮社

森博嗣『相田家のグッドバイ』幻冬舎  

2/25
西澤保彦『幻想即興曲 響季姉妹探偵 ショパン篇』中央公論新社 

2/28
森絵都『気分上々』角川書店

2/29
いしいしんじ『ある一日』新潮社 



マカロン@kawagon

2012-02-29 | スイーツ
 シトロン、キャラメル、ショコラ、フランボワーズ、抹茶の5種。
 それぞれの風味のマカロン生地に、それぞれの風味のクリーム(マジパン?)が挟まれています。
 つるりと滑らかな表面、中はもっちり寄りの食感。
 セット売り。

 菓子工房 kawagon:新潟(小千谷)

『犯罪』フェルディナンド・フォン・シーラッハ(東京創元社)

2012-02-29 | 読了本(小説、エッセイ等)
ロットヴァイルの開業医フリートヘルム・フェーナー氏は、一生愛すと誓った妻・イングリットに、長年苛まれ続け、ついには殺害に至る。
みなフェーナー氏に同情したが……“フェーナー氏”、
オズジャン、サミール、マノリスは、掃除婦をしているマリノスの姉の女ともだちの手引きで、ダーレム地区にある豪邸に空き巣に入る。金庫から現金や腕時計とともに、古い陶器も盗み出した。
その豪邸の持ち主は、タナタ・ヒロシ氏。一族は数百年続く旧家で、さまざまな会社の経営に携わっている富豪。盗まれた陶器…茶碗は彼の家の家宝だった。
彼は、茶碗の買い取りを持ちかけられたら、その価格よりも高値で買い取ると各方面に情報を流して……“タナタ氏の茶盌”、
建設会社の二代目としてうまれたタックラー氏は、フランクフルトで興した不動産業でひと財産を築いた。
俗物な父を嫌う姉弟…テレーザとレオンハルトは、チェロを弾くテレーザの音楽大学への入学が決まると、弟とともに家を出ることに。
しかし結局大学には進学せず、父からもらったお金で自由に暮らしていた二人。
だがある日、レオンハルトは事故に遭い、すべての記憶を失った……“チェロ”、
レバノン人のアブ・ファリタス一家は、名の知れた犯罪者一家。その末弟カリムには八人の兄がいたが、みな前科者だった。
そんな中、カリムだけは頭がよく、学校ではあえてギリギリの成績で卒業。その後、家族にも内緒で密かに大学にも進学していた。
兄・ワリドが質屋に押し入り逮捕された……人相風体からアブ・ファリタス家の誰かだというのは周知の事実であった。
そんな兄を助ける為、カリムはある作戦をたてるが……“ハリネズミ”、
さまざまな不幸に見舞われた末、ドイツに不法入国し、身体を売って暮らしていたイリーナ。
そんな彼女は、カレという若者と知り合い、恋人同士に。
ところがある日、イリーナが相手をしていた客が、突然死んだ。不法入国がばれてはまずいと、ひとまず女ともだちのところに身を寄せ、出かけていたカレを待つことに。ところがカレが先に死体を見つけてしまい。彼女の為に、その死体を解体するが……“幸運”、
ギャンブルにはまり借金を作った男・アッバスの為に、彼にも黙ってひそかに身を売っていた恋人シュテファニー・ベッカーが、ホテルで殺害された。
容疑者として捕らえられたのは、彼女を買っていた実業家パーシー・ボーハイム。彼のアリバイを否定するビデオの時間があり……“サマータイム”、
うさ晴らしをしようとしたゴロツキ、レンツベルガーとベックに絡まれた男は、反対に彼らを殺害。
目撃者もあり、過剰とはいえ正当防衛なのに、なぜか黙秘する男は、自らの素性もあかさない……“正当防衛”、
このところ、羊の目をくりぬいて歩いていた、ノルトエック伯爵の息子フィリップは、上着に泥と血がこびりついた状態で放心状態で現われ、十八とつぶやいていた。
持ち物の中に、彼の知り合いの女性ザビーネ・ゲーリケの、目をくりぬかれた写真があり、おまけに行方の知れない彼女の最後をみたのは、彼だったため、その殺害容疑で逮捕された……“緑”、
市立古代博物館で、規則正しく働く修道士のごとき男・フェルトマイヤー氏。
ある日、収蔵されている『棘を抜く少年』の彫刻が気にかかり始め、その行動はエスカレート。定年退職する日、はじめてそれに手を触れ、粉々に打ち砕く……“棘”、
愛する女性ニコルの背中を切りつけた青年・パトリック。
彼女の肉体に食欲を覚えたという彼に、精神科医に行くようにと勧めるが……“愛情”、
これまで不幸な人生を歩んできた男フランク・クサーバ・ミハルカ。
娼婦たちの為、借金をし、身を持ち崩した彼は、誰も知らない外国でやり直そうと、資金稼ぎの為に銀行強盗をし、エチオピアへと逃亡。だがそこでマラリアに感染、生死の境を彷徨う。
そんな中、村人・アヤナらに優しくされたことから、彼もまた村の役に立つため、懸命に働く。
だが、旧悪が明らかとなり、ドイツへと送られ裁かれたミハルカ。再びエチオピアへと戻りたいと願うが金がなく……“エチオピアの男”の11編収録の短編集。

敏腕弁護士である著者が、感情の抑制された硬質な、淡々とした筆致で、犯罪に至る人間の様子を描いています。
“ハリネズミ”が痛快な感じで好みですが、最後の“エチオピア~”もちょっといい話なのが、救われます。

<12/2/28,29>