黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『奇面館の殺人』綾辻行人(講談社)

2012-02-04 | 読了本(小説、エッセイ等)
たまたま似ているということで顔を合わせたことのある、駆け出しの怪奇幻想作家・日向京助とミステリ作家・鹿谷門実。
その翌年、一九九三年の三月末、鹿谷に日向から相談があると連絡があった。
四月三、四日に、条件にかなった人間何人かと一泊二日をともに過ごすだけで、二百万の謝礼が出るという集まりに招待されたという日向。だが急病により入院することになったという彼は、その代役を鹿谷に頼みたいという。
出かける先は、都内ながらびっくりするくらい辺鄙な場所にあるという、別荘・奇面館……以前そこを取材したことがあるという日向曰く、当時の主人で、仮面のコレクターである資産家の影山透一氏が、中村青司に設計を依頼して建てたものだった。
それを見てみたいという誘惑にもかられ、引き受けることにした鹿谷。
かくして出かけて行ったそこには、現主人の影山逸史と、使用人たち……執事の青年・鬼丸光秀、管理人の長宗我部、影山家で家政婦をしている叔母・砂川雅美の代役として急遽働くことになった女子大生・新月瞳子。
そして客は、日向の他、五人の男たちが招かれていた…社長・創馬、奇術師・忍田天空、自称・降矢木算哲の生まれ変わり、北海道の建築士・ミカエル、兵庫県警の元刑事・ヤマさん。もうひとりの自分を探しているという影山は、自分とほぼ同じ誕生日の人間を集めているのだという。
それらすべての人々が、個室以外では仮面をつけて過ごすという奇妙なルールが存在した。
季節外れの吹雪に見舞われ、館が孤立する中、影山が首と指を切断された死体で発見されるという事件が起き……

シリーズ第9作。自分によく似た容貌の作家から頼まれ、中村青司の手がけた館に出かけていった鹿谷が
事件に巻き込まれるミステリ。これでもかという位、新本格の王道な設定(笑)。
何故、登場人物表がないのかなぁ、とは思ったのですが、まさかそんな理由だったとは!(爆笑)

<12/2/2~4>