2010年12月2日・・・日本時間の3日午前4時に、NASAは「地球外生命体の探索に影響を与える宇宙生物学上の発見」を発表するとアナウンスしていました。あのNASAが、そんな大々的に発表を行うというのですから、とうとう火星か木星の衛星で生命の痕跡を発見したのか、それとも宇宙人とのファーストコンタクトに成功したとでも言うのか、とネット上では大変な騒ぎになっていました。
かくいう私も、さすがに宇宙人とは思っていませんでしたけれど、地球外でコケでも見つかったかとワクワクしていたのですが・・・蓋を開けてみると、もっと地味な話でした。
NASA、ヒ素で増殖する細菌を発見 NATIONAL GEOGRAPHIC
アメリカ、カリフォルニア州のモノ湖で発見された新種の細菌は、地球上の既知の生物とは異なり、ヒ素を摂取してDNAとタンパク質を作り出すという。この細菌「GFAJ-1」株は、炭素、水素、酸素、窒素、硫黄と並び生物に欠かせない元素「リン」の代わりとしてヒ素を取り込み成長する。
これまで地球型の生命に必須であると考えられてきた元素が実は必須ではなく、似た働きの元素に置き換えられる可能性があると言うこと=地球にそこまで似ていなくても、生命が存在できる可能性があると言う事ですから・・・これまでノーマークだった星にも、具体的にはハビタブルゾーン(水が安定して存在できる惑星の位置)の範囲にない星でも、もしかしたら水以外の他の液体に依存した生命が生まれているかも知れないと言う事。SFの中だけだと思われてきた、炭素じゃなくてケイ素を核にした無機生命体ってのもあり得るかも知れません。
これは地球外生命に大きな希望が見えてきましたね。・・・共存は出来なさそうですが。
地球の上にしても、これまでの常識とは全く異なる、それこそ、今の生命体のルールとは似ても似つかないルールで成り立っている生物が見つかるかも知れませんし、宇宙人発見よりは地味とは言え、いやいやどうして、中々エキサイティングな話ですよ。