Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

2つのブラックホールが衝突!・・・ただし、500年後

2010-12-01 20:08:29 | Science

「十年一昔」と昔から言ったもので、10年経てば人も変わり、町の風景も変わり、世の中も変わっていくもの。この言葉が出来たときと違い、今のテクノロジーの発展速度はハンパではありませんので、十年どころか五年でも技術界隈は教科書が書き換えられるレベルで変わっていくほどです。

その進歩した科学技術が、正に「直近で起こる」と言える天文現象を観測しました。しかも、平均で太陽の10億倍以上の質量がある超巨大ブラックホール同士の衝突という、まさしく一大イベントです。

2つのブラックホール接近観測 500年後に衝突へ 日本経済新聞

巨大銀河の中心にある2つのブラックホールが約500年後に衝突することがわかったと、国立天文台と名古屋大学、岐阜大学の研究チームが発表した。ブラックホールが衝突を繰り返して大きく成長し、巨大銀河を形成していくとする説を裏付ける有力な観測結果。1日発行の米専門誌に掲載される。

なんでも二つのブラックホールは0.02光年≒1900億kmしか離れていないとか。天文学の世界では500年なんて一瞬の出来事ですから、正に歴史的瞬間を目の当たりにしていることになります・・が。人間の時間感覚で言えば、その歴史的瞬間は、えーと1世代が30年として、ざっくり16世代後まで立ち会いつづけることになるわけですね。やっぱりながいなぁ。

天文学の世界で直近と言えば、オリオン座の一等星であるベテルギウスが、それこそ地球時間の明日にでも超新星爆発をするかも知れない、なんて話が一年半くらい前にありましたね。こちらも宇宙スケールの話なので生きている間には見えないかも知れませんが、可能性がある分だけ楽しみになる話ですね。

それにしても、こういう宇宙の話が理論的に詰められてきたのは、ほんの50年ほどの間。コペルニクスから数えてもせいぜい600年弱の話ですから、宇宙的なスケールで言えば”ほんの一瞬”の間に、宇宙に対しての理解を人類は深めてきたと言えます。そう考えると人類のやってきたことと言うのは、自然界の速度からすれば凄まじい話だと改めて思った次第です。



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