Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

VisualStudioが無期限無料に

2006-04-21 21:58:20 | PC
 はっきり言って、Windowsネイティブでのソフト開発は敷居が高いです。特に0からスタートする場合は、DOSやLinuxから始めるのに比べて遙かに難しいと思います。

 と言いますのは、言語だけでなく、開発環境の使い方をつかむことも必要になるからです。
 もちろん、VisualBasicやDelphiなどは習得がしやすいように工夫されていますが、それでもいざウインドウにボタンや入力フォームを用意して、所定の動作をさせようとすると、結構戸惑うことになると思います。

 こうなるのにはCUIではなくGUI、詰まるところウインドウを使ったグラフィカルな表現を使ったプログラムを作るのに、従来の「すべてコードで書く」といったアナクロなやり方が通用しないくらい複雑になったということです。

 また、開発用ソフトウェアが高価であることも敷居を高めている要因でした。
 基本的に一番安価なラーニングエディションでは作成したソフトウェアを配布することができず、それを回避するには高額なプロフェッショナル版を購入するか、安くなったとは言え学生にとっては高額なアカデミックを購入するしかありませんでした。
 これでは、開発に対する「学習意欲」も下がると言うものです。

 ところが、Microsoftはある方向転換を決断します。
 今年の2月に「作成したソフトウェアが”有償で”配布できる」VisualStudioを、”無償で”公開し始めたのです。この事は、私も記事にしていますけれど、信じられないくらい画期的なことでした。
 ただ、無償とはいえ「一年間」の期限付き。それ以降は何らかのエディションを購入しなければいけませんでした。Microsoftにとっては、開発環境という商品の裾野を広げる為のPR戦略だったと思いましたが・・・さらにMicrosoftはもう一段階、駒を進めることになりました。

「Visual Studio 2005 Express Edition」の無償提供期間が1年から無期限へ変更
英語版のほか日本語版も無期限で無償公開され、MSDN会員に限らず誰でも利用可能
 窓の杜

 なんと、1年間という期限をはずしてしまったMicrosoft。これでは、Express Editionで必要十分ならば、もう費用負担が発生しなくなってしまう・・・どうしたことでしょうか。

 私は、Vistaに向けてオンラインソフトの充実や開発者を育成するという目的と、Expressでは開発できない64ビットアプリケーション開発の為の上位エディションへの乗り換え需要を見込んでいるという理由を考えたんですが、案外真相は、「どうせクラックされるなら、期限を無くしてしまった方が良い」という理由なのかもしれませんね。

 どちらにしろ、これから始めたい人やサンデープログラマ諸氏にとって喜ばしいニュースであるのは間違いありません。いくら無償でも期限が切られると、何となくやきもきしてしまったり、導入に二の足を踏んでしまうもの。しかし、それすら取り払われたのですから、一度「試しにやってみるのも」おもしろいかと思います。


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