メインのPCの中にある結構な量の音楽ライブラリから、必要な分だけポータブルプレイヤーにコピーして使っている・・・というのが、スタンダードな音楽の楽しみ方でしょう。PCに比べて容量の少ないポータブルプレイヤーに全部詰め込むのは、ライブラリが大きくなるにつれて難しくなってきますから。
そういう使い方をしていて面倒なのが、プレイリストやライブラリの管理や同期。シンクさせるのを忘れたり、ポータブルプレイヤーを何台も持っていたりすると、とたんに面倒なことになるのは私も経験済みです。
そこで、”どこかがやるだろう”といわれていたのが、クラウドストレージに保存した音楽ファイルを、ストリーミングで聴ける個人向けのサービスです。要は、クラウド上に自分のライブラリを移してしまって、プレイリストの管理も全部そこでやるようにすれば、ネットに繋がる全ての環境で、同じライブラリから音楽を聴けるという便利なもの。
そのサービスをやるのはいったいどこが最初か?と色々と予想されてきましたが、一番乗りは・・・意外なことにGoogleでもAppleでも、増してマイクロソフトでもなく、アマゾンでした。
米Amazon、音楽/動画などを保存&再生できるクラウドサービス「Amazon Cloud Player」をスタート Phile Web
「Amazon Cloud Drive」では、5GBの無料オンラインストレージが提供され、ユーザーは音楽や動画、書類データなどをアップロードして保存できる。もちろん、 Amazon MP3 storeで購入した曲もCloud Driveに保存することができる。アップロードしたデータは「Amazon Cloud Player」を使って検索やプレイリスト作成、音楽の再生などといった管理が可能だ。
面白いのは、このサービスは音楽だけでなく、普通のドキュメントファイルや画像ファイルのアップロードにも対応する、「普通の」クラウドストレージであることです。むしろ、強力な音楽管理機能が付いたクラウドストレージというのが最もしっくり来るものでしょう。
もともとアマゾンはAmazon EC2のようにクラウド事業に力を入れていましたし、MP3の販売も大々的に行っていましたので、実際には特に驚くことではないはずです。ですが、AppleやGoogleのようなスマホ屋が先陣を切り、エコシステムに組み込んでいくだろうと思っていただけに、アマゾンの今回の発表は非常にインパクトがあるものになりました。
とりあえず5GBのクラウドストレージが無料で使えるだけでも、登録する価値があると思います。早く日本でも正式にサービスインしないものでしょうか?