Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

送った後に「取り消せる」メール

2008-02-27 20:30:55 | Technology

 仕事のメールをチキチキ打って、送信ボタンを押した瞬間に気づく「添付ファイル忘れた!」

 携帯をメールを空いた時間にささっと送信。元の作業に戻ったときに何か引っかかる・・・「送る相手間違えた!」

 電子メールは本当に便利ですけれど、このような失敗は日常茶飯事。とくに最初のはよくやる私ですが、こういうとき思うのが、「取り消しできないかな」ということ。たまーに、職場の人からも相談されたりしますけれど、当然答えは「無理です」。手を離れたメールは瞬時に相手のメールボックスへ。もはや回収は不可能です。その即時性こそがメールの最大のウリである訳なんですけれど、それ故に起きた弊害ですね。

 そういう事故を防ぐため、メールを送る際には細心の注意が必要になるわけですけれど、どういう訳か、間違いに気づくのは大概送った直後なんですからタチが悪いですね。

 さて、そんな状況に対処するために考え出されたのが後から「無かったことに」できるメールの仕組み。ちなみに、昨年の7月にも同じようなネタで記事を書いていましたけれど、そのときのはこんな感じ。

消せるメールは使いづらい?

1.メールを送るときに「消せるメール」と指定
2.相手が開封済みで無ければ「メッセージが」消せる
3.見る方は、着いたメールのURLにアクセス
4.メッセージの保持期限は90日


・・・グリーディングカードじゃないですか、これって。

 なんだか自分の書いた記事を引用するのも変な感じですが、つまり、本文を直接相手に送らず、グリーディングカードにしておくことで、ワンクッションを置くという仕組みでした。
 ですが、当然こんなやり方が使いやすいはずもありません。何より、メールボックスへのキャッシュとかメッセージにたどり着くまでの手間とか、諸々のデメリットが「消せる」というメリットを上回っていますから。・・・残念ながら、サービス提供元の@niftyメールのページでも、ずいぶんと扱いが小さい、どころかトップページには一言も紹介がありません。

 もうちょっと普通に使える「取り消し出来るメール」があるならば、もうちょっと話題になったり普及したりするかも知れません。そこでセンドメール株式会社が考えたのはこんな方法です。

うっかりミスによる電子メール誤送信対策に特化したソリューション「PlayBackMail」の提供を発表 CNET

送信メールを「PlayBackMail」の隔離領域に一旦保留します。
保留されたメールは一定時間経過後、自動的に配信されます。
自動配信前であれば、誤送信に気付いた送信者はWebインターフェイスから隔離領域にアクセスし、自ら誤送信メールを削除することができます。
本機能は、メール送信直後に誤送信に気付くケースにおいて大きな効果を発揮します。

 メールの間違いに気づくのは送った直後・・・これに着目したのがこの、「時間的にワンクッション置く」システム。送信ボタンを押した瞬間に相手に届くのではなく、いったんサーバでストップし、ある程度時間が経過したものを送信するようにすれば、早く間違いに気づいたなら、相手に届く前に送信自体を「無かったこと」に出来るわけです。それ以外の操作とか、メールの扱いは通常と全く変わらないわけですから、水際で誤配信を防ぐには素敵な仕組みになりそうですね。

 ただ、クライアントにすぐメールで返事をしなくてはいけないときには、ちょっと不便かも。

「今メールで送りましたから、後30分待ってください!」

あちらを立てればこちらが立たず。即時性を犠牲にしたこの仕組み、「それでも使う価値はある」と考える人はたくさんいそうですけどね。