ストリーミング黎明期は、ファイルサイズが小さくて、そこそこ見える画質だったReal形式のビデオファイルがそこかしこで見受けられた物です。それこそ、ストリーミングを見るならば必須と言っても良いくらいの勢いでした。今で言うFlash・・・よりは汎用性が低いので、divXみたいなものです。
ところが、一社独占に気を良くしたのか、アドウェアやらユーザー登録やら煩わしい物が色々インストーラーにくっついてくるようになり、RealPlayerそのものも、広告を表示したりやたらと重くなったり・・・divXが出てきた後は、コーデック共々見向きもされなくなったものです。
そういう経緯がありますので、多分、この認定が無くても十分に「邪魔者」扱いされていたんじゃないでしょうか。かくいう私もその一人です。
RealPlayerが「バッドウェア」認定 ITmedia
バッドウェアとされたのはRealPlayer 10.5と11。10.5については、ユーザーのコンピュータに広告ソフトがインストールされるという事実が完全に開示されていないと指摘。11については、Rhapsody Player Engineソフトがインストールされるという事実が公表されておらず、RealPlayerをアンインストールしても同ソフトが削除されないことを理由に挙げている。
要するに、「挙動がトロイの木馬じゃないの」と指摘されたわけで、簡単に言えばマルウェアという烙印を押されたに等しいわけです。開発元のRealNetworksには大きな打撃となったことでしょう。現在、RealPlayerの使用人口がどれくらいかは分からないですけれど・・・問題視されるくらいにはユーザーがいるってことでしょうか。
RealPlayerも最初は無料で、だんだん「こぶ」が増えていったわけですけれど、こういう傾向は、何もこのソフトだけの話ではありません。CDやDVDイメージを扱えるフリーソフトDeamonToolsも、ディフォルトではアドウェアをインストールするようになりましたし、LunascapeやSleipnirにしても、目的外のソフトをインストール出来るよう、インストーラーが設計されています。
ソフトウェアを無料で提供する為には仕方ないかも知れませんが、昔からのユーザーに取っては釈然としないと言うのが本音でしょう。それなら、最初からお金を払った方が良いかな、とも思いますけれど、そうしてしまうと離れていくユーザーの方が多いでしょうね。個人的にベターだと思うやり方は、SleipnirのAmazonアフェリエイトを使った収益モデル。でも、世間的には結構な反発があるみたいですけれど・・・別に邪魔にならないから良いと思うんですけれどね。そういう意味では、誰にも敵を作らないけど、多分マネは出来そうにないiTunesの「市場を作ってしまう」やり方はやっぱり賢い、と思ってしまいますね。
今回の件で、むやみやたらにジャンクソフトウェアをインストールしようとするインストーラーに歯止めがかかると良いですね。JWordとか。誰か、もっとスマートでナイスな収益モデルを考え出してくれない物ですかね・・・