Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

映画「earth」を見てきた

2008-02-17 23:59:59 | Dialy

 今週末はどこのニュースサイトも東芝のHD DVD撤退の話題で持ちきりですね・・・もともと土日は新しいネタが入りにくいのに、今回は極めつけですよ。

 と、言うわけで、今回はドキュメンタリーにしては大ヒット上映中の「earth」を見てきたので、そのことについて書きたいと思います。

 正直に言うとですね、見に行く前は不安だったのです。と、言いますのも、以前「ガイアシンフォニー」という映画を見たのですが・・・内容を確認せずに見た私もいけなかったんでしょうけれど、地球の映像を追うドキュメンタリーと言うよりは、「スピリチュアルに傾倒した人間の恣意的ドキュメンタリー」という側面が圧倒的に強く、常々「人間の思いこみと現実世界をごっちゃにするな」と考えている私にとっては拷問のような2時間を過ごすことを強いられました。今回もそんなだったら本当にイヤだな、と思っていた訳です。

 果たして、その思いは良い意味で裏切られました。映画のパンフレットまで買ってしまうなんて、本当に久しぶりです。
 内容は、ただ淡々と生き物の営みを記録している、実にまっとうなドキュメンタリーでした。ただ、「どうやって撮ったのか」と驚くような画や、この一瞬の為に一体どれだけの時間をかけたのか分からないような決定的瞬間など、陳腐な言葉しか出てこないような美しい映像が何度も画面に映し出されますので、ナショナルジオグラフィックとかNHKのネイチャードキュメンタリーが好きな人ならば、間違いなく楽しめることでしょう。

 ・・・盛り上がりには欠けるので、ちょっと人を選ぶかな、とは思いますが。

 映画を最後まで見終わると、制作者側からの「地球を大切に」というわかりやすいメッセージを受け取ることになりますけれど、この映像を見た後ならば、「ああ大切にしなきゃなあ」と素直に思えるから不思議なもの。ただ、それを実行に移せるか・・・というのは別の話なのが困ったものですけれど。

 とりあえず、小学生など含む、学生への環境教育には、その辺の教養映画を見せるよりもずっと効果があるように思います。動物もたくさん出てきますし、家族で映画館に出かけてみるのも良いんじゃないでしょうか?