Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

動画でも広告・・・はちょっと嫌

2008-02-24 19:42:35 | Thinkings

 最近は、広告のクリック率が下がってきたのかどうか知りませんが、大手サイトでも強引な広告をよく見かけるようになりました。

 例えばマイコミジャーナルでは、外部からのリンクをたどっていったときなど、直接記事へリンクさせるのではなく広告専用ページにいったん誘導し、画面上部に記事へのリンクを貼り付けるというなんとも”ひどい”実装がされていますし、NECのサーバー(だったかな?)のFlash広告では、マウスオーバーすると画面の真ん中に大きく広告を表示するというものもありました。マウスオーバーですので、カーソルが広告の上を通った瞬間、読んでいる記事の上に広告が被さってきますので、ものすごく読みにくいったら無かったですね。

 確かに、無料でサービスを使えるのはこれら広告のおかげなのは分かっています。しかし、その広告にも「メインコンテンツを邪魔しない」という節度が必要だと思うのです。アフェリエイト目的のサイトじゃああるまいし、ユーザーは別に広告を求めてサイトに来ているわけではないのですから。ただでさえ、Flashを利用した動く広告が増え、メインの記事よりもそちらに目を取られることが多くなってきているのです。あまりに過剰に広告をばらまくと、かえって首を絞める結果にしかならないと思うのですけれどね。

 そういうわけで、今回はまた新しく広告が増えますよ、という話題です。なんでも、あの控えめテキスト広告「Google Adsense」が動画にも付くようになるみたいですよ。

グーグル、動画コンテンツ用広告「AdSense for Video」を開始 CNET Japan

ページの上部、下部、横にはバナー広告がある。横にはテキスト広告があり、このテキスト広告が今度は再生している動画の上に重なるようにして次々に表示されるのだ。テキスト広告は画面の下の帯状のスペースに表示され、動画の視聴を妨げる。

 元記事は、概ねAdsense for Videoを歓迎しない内容です。最近では、YouTube等が「動画再生前にCMを流す」動画内広告を行ってひんしゅくを買いましたけれど、Adsense for Videoはもっとタチが悪い方法です。なんと言っても、動画に重なるようにテロップを表示するというやり方なのですから。これだと、直接的に動画試聴を妨害することになりますので、広告としてはむしろ逆効果のような気がしますけれどね・・・せめて、動画再生枠の外に表示するのなら分かりますけれどね・・・

 今のところ、もっとも成功した動画関連広告と言えば、やはりニコニコ市場ではないでしょうかね。コンテンツ提供側の意図が介入させにくいので、既存の路線では使いにくいものですけれど、やはり「興味を喚起する」というものが広告の本分であるはずだと思うのです。どうも、「いかにしてクリックさせるか」という方向に過剰に矛先が向いてしまって、それ以外の事がないがしろにされているような気がします。

 むしろ、比較的制約の少ないWeb広告なんですから、「広告もコンテンツだ」という勢いで、「クリックさせる」ではなく、「見てもらえる」ものを作っていく気概をもった広告が多く現れてくれるとおもしろいと思いますけれどね・・・そういう意味で、IBMの広告とかBrotherの広告はちょっと好きだったですよ?