ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




旬を過ぎてしまいましたが(旬は初春、雛祭りくらいまで、と言われています)、長らくお気に入りのおつまみの一つがこちら、“蛤(ハマグリ)の酒蒸し”です。

洗ったハマグリをフライパンに並べ、料理酒(勿論、日本酒でも良いでしょうが、僕は飲めませゆえストックがないのです。あ、白ワインでもいいのかな。でも白ワインもあまり飲まないんでした)をドボドボー、後はバターなんかをひとかけらで、お味は十分(今日の写真のものはこれです)・・・と言いたいところですが、さらにワンポイントとしまして、ここにあらかじめ火を通しておいた大蒜(ニンニク)のみじん切りなぞを加えていただくと、かーなーりー、最高です。最後にパセリなどをちぎって振っていただくと、もうちょっとしたレストラン風です(笑)。

良く冷えた、ぷ、は勿論、赤ワインにも合います。魚介類には白だろう?・・・は、はあ。しかし、白ワインと日本酒は、なぜか酔いが酷く回る体質のようで、ここは赤でひとつ(笑)。

おいしーですよー。

実は、蜃気楼の“蜃”という字は、蛤のことを指すんです

中国と日本に伝わる古い言い伝えなのですが、ご存知のように貝は時折、ピューッと液を吐きますよね。そこで、巨大な蛤が海中から空へ向かって(液ではないのですが)「気」のようなものを吐いて、幻の“楼”閣を出現させる、と考えられていたのです。そして、これを蜃気楼、と呼ぶようになったのです

 

さあ、蜃気楼を出してしまうハマグリを食べて、みんなで蜃気楼になろう

 

 

・・・ならんつーの(笑)。

 

 

さて、まさに蜃気楼であったかのように、もうあのGWライブから一ヶ月が経ちましたが(先日もお写真を沢山頂きました。どうもありがとうございました)、なんと、ハモンド鈴木さんのサイトにて、ハモンドの営業部長のKさんが撮ってくださった数々の素晴らしい写真と、熱い文章とともに、ライブ・レポートが掲載されました。蜃気楼ではなかったのです(笑)。是非、訪れてみてください

厚見さんも「ナイスなレポートですね!」と絶賛されておりました。

 

さて、そんなK部長による渾身のレポートを、今日は特別にこちらをご覧の携帯からだけアクセスされている方の為に、どーんと文章部分をご紹介してしまいましょう。

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REPORT/ 生音爆裂! 70th ROCKは永久に不滅です。“ゴールデン・トリビュート・メイニアックスの奇蹟” 2010/6/2   
 
date
  5月3・4・5日
 
place
  新横浜 SUNPHONIX HALL in YOKOHAMA ARENA

 2010年のゴールデンウィークを豪華に彩ったのはロックキーボードの教祖、厚見玲衣さんだ。「70年代の音楽を70年代の音で」 というコンセプトのもとで運び込まれた機材はステージに収まるものではなく、客席フロアに配置されることとなった。そして、70年代の音楽と音(楽器)について厚見さん自らが解説をされるという、マニアにとってもビギナーにとっても十分に納得でき、満足のできる趣向だったのだ。

 ライブの模様を記述する前に紹介しておきたいのが、「厚見御物」の数々である。どれもこれもメンテナンスが行き届いていて、当時のサウンドをそのままに奏でてくれる楽器たちだ。センターにあるのはロックキーボーディストの象徴、HAMMOND C-3、Leslie147が2台つながれている。そして、Mellotron、Minimoogにも目を惹かれるが、何より珍しいのがC-3の上に置かれたリングモジュレーターである。日本で現存している2台のうち1台ということだ。

 厚見さんと対峙するように組み上げられたブースには川村ケンさんがスタンバイする。今回は厚見さんがベースを担当する場面もあり、愛弟子の川村さんがキーボーディストとして参加されているのだ。Porta B-3mk2の上にはWurlitzer、nordと高々と積み上げ、足元にはペダルシンセの、Taurus1が置かれている。背面にも川村さんお気に入りのKAWAI MP9000を土台としてMOTIF、Minimoogが積まれ、フロントにはMellotron とclavinet。まさに夢の要塞の出現である。

 また、Mellotronの背板が外されて内部が見えるところが実に嬉しい演出である。厚見さんのC-3のトーンホイールもそうであるが、メカニカルな原理の楽器は仕組みそのものが美しいものだ。そして、驚かされたのは厚見さんのお友達によって改造された一段鍵盤のハモンドオルガンだ。50~60年代の B-3(C-3)をもとにして作られたこの楽器は小さなスペースにトーンホールや多列鍵盤などのハモンドオルガンの仕組みと製作者のロマンが詰め込まれている。

 ライブのオープニングを飾ったのはUFOのトリビュートバンド「宇宙征服」だった。田中メ皇帝モ宗治さんによってPorta B-3mk2のドローバーサウンドが堰を切ったように溢れ出る。今回接続しているLeslie147は川村さんが長年愛用されてきたもので、心地好く箱が鳴いてくれる逸品である。豊かなリーケージを含むPorta B-3mk2と組み合わせることで力強いオルガンサウンドが伝えられている。
 また、サウンドの力強さで群を抜いたのはTaurus1の地響きをするようなペダルトーンだった。上にかぶせたパイプオルガンのサンプリング音が空虚に思えるほど太い芯のある響きである。今更ではあるが、計り知れないサウンドのエネルギーを操ることで音楽を作り上げてきたキーボーディストたちへの畏怖の念を抱かされる。

 宇宙征服が残したハードロックの響きが冷めやまぬ中、メインステージはスタートした。まずは、厚見さんと川村さんのオルガンバトルである。極上のC-3 に挑むPorta B-3mk2、オリジナルの持つサウンドをいかに再現するかという命題を背負う現代のハモンドオルガンにとって本望とも呼べる機会である。音源としての仕組みを持つものと持たないもの、ピアノとエレピのような違いがあるのかもしれない。
 しかし、そのような不安を感じさせることなく川村さんのオルガンプレイは厚見さんに迫っていく。コール&レスポンスが飛び交う中、川村さんの発するサウンドは厚見さんの残像を捕らえている。サウンドの奥行き、広がり、オリジナルに適わないのは当然であるが、ミュージシャンが魂を込めるオルガンサウンドとしては十二分に響いている。
  

 3日間に渡り、レッド・ツェッペリン、J・ベック、フリー、マウンテン、グランド・ファンク・レイルロードと黄金の70年代ロックを蘇らせた厚見さん。カバーバンドは数多とあるだろうが、当時の音で再現できるのは彼以外にはいないだろう。今回は厚見さんに賛同したミュージシャンたちが彼同様に当時の楽器や機材を持ち込まれ参加されている。過去という言葉に置き去られることなく音楽は脈々と伝えられている。しかし、その真髄はその時代を生きた者にしか分からないことが多々ある。「もう二度とこのようなイベントはできないかもしれません。」と話された厚見さんの言葉はとても奥深いものであった。しかし、彼がこの3日間で伝えた音楽は多くの人たちの脳裏に残ったのは確かである。このような機会にPorta B-3mk2を加えていただいたことは感謝に絶えなく、多くのことを学ばせていただきました。

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そしてなんと、最後には僕の本のことにも画像入りで触れていただいておりました。なんとK部長は、発売後間もなく、浜松でお買い求め下さって「いやー、面白い本ですねー」とわざわざお電話まで下さったんですよ。ありがとうございますぅ・・・ぅうっ、泣けてくる

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ご紹介


川村ケンさんのブログで時折登場している「緑ちゃん」こと、「思いどおりに作曲ができる本」(リットーミュージックより2月25日発売)。音楽の仕組みや約束事など、日頃分かっていることを説明しようとすると言葉に詰まることがありませんか。この本では楽典からキーボードの演奏法、作曲やアレンジ、はたまたシーケンスについてプロミュージシャンたちのワークスを分かりやすい視点で解説されています。特に音楽を料理にたとえた説明は川村さんならではのものです。基礎から勉強したい方も、すでに理解されている方も、どちらも楽しく読み進める一冊です。楽器店の書籍コーナーで緑の表紙を目にしたら一度手にとってご覧になってください。

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いやあ、本当に素晴らしいレポート、そして読んでくださった方ならではの、緑ちゃんへのコメント・・・。とっても嬉しいです。 

 

さて、そしていよいよ明後日6日には、BSフジで13:00から約2時間にわたり、あの「朝のヒットスタジオコンサート」の模様が放送されます

安全地帯さんとの始めてのステージでした。

うわー、ドキドキだー。楽しみだー

 

ペットボトルは置き忘れて無いかなー(笑)。

 

ではー。



コメント ( 7 ) | Trackback ( 0 )


« 主張する(な... 三℃じゃ冷たい。 »
 
コメント
 
 
 
蜃気楼 (にょみこ)
2010-06-05 01:59:02
美味しそーう。わたくし、貝ラブです!
なおかつ!ニンニクもパセリもラブです!(だからなんだ)

ハモンド鈴木さんのライブレポートを読ませていただきました。あの日のドキドキがまた蘇りました

そして、あのライブがどれほど貴重なものであったかも改めて・・・

緑ちゃんのご紹介もありがたいですね!
鍵盤のプロの方に、こんな風にご紹介いただけるなんて、本当に嬉しく思います。
緑ちゃん一冊一冊がまた誰かの元に届き、楽しんでもらえるといいですね


あ、そうそう、今日はフライパンを新調いたしました
あとね、今日は姉の家に行き、圧力鍋の実力を体ケンしてきました
それが・・・すげいですよ!奥さん!じゃない、お○さんっ!!
たった数十分で、何時間も煮込んだかのような、それはも~ぅ

えーもちろん、帰ってきて、さっそく注文しちゃいました
お届けは、・・・4週間後、くらいとか(って遅っ)。今欲しいのにー

しかしまぁ、いい機会ですからね!今まで買おうかずっと迷っていたわけですから、4週間なんてすぐですよね
と、今日はウキウキな一日でした

ケン坊もプシューなお鍋、いかがですか
あ・・・、プシュはグリーンの缶だけでいいですか(笑)。

ではー。
 
 
 
はまぐり。 (m&k)
2010-06-05 06:42:07
ケン坊様、お早うございます。

昨晩降った雨で、今朝は空気が澄んでいる様な気がします。

はまぐりの由来、初めて知りました。

本当に、ここに来ると料理以外に色々と学べていいですね。


ハモンドの鈴木様のレポート読まさせて頂きました。

マニアック過ぎて、私には少し?難しいって思ってしまいました。
でも、分かる方には、分かるのでしょうね。

そして、緑ちゃんのご紹介までして頂いて、宜しかったですね。

明後日のBSフジは残念ながら、視聴する事が出来ない為、涙を飲んで過ごします。



時たま、来るはずが、あの日を境に毎日コメントする様になっちゃいました。一度コメントすると勇気が付くんですね(笑)

今日も素敵な一日が送れます様に。
 
 
 
はまー (清子)
2010-06-05 12:05:07
ケンさん、こんにちは。

蛤の酒蒸しをつまみに、緑のぷ、をゴクゴク。
ぷはーが何度も出たことでしょうね(*´▽`*)

はまーは、しばらく食べていませんが、しじみーは先日、しじみ汁として食べました。
とってもおいしかったです♪

ほえー。蛤の言い伝えはそうなのですね。
勉強になりました。

どどどーっと掲載された、ハモンド鈴木さんのサイトへおじゃましてきました。
厚見さんとケンさんの写真以外は、どれも同じに見えてしまうド素人の私ですが(笑)、写真とコメントからとっても熱いものを感じました。

もうこれ以上ないというくらい、パワフルな三日間だったのかなーと思います(^O^)

緑ちゃんの紹介もしていただいて、とっても嬉しいですね。
本当、超オススメの本ですもの(・▽・)

明日の放送を楽しみにしていまーす♪



 
 
 
おつまみレポ。 (ゆっか)
2010-06-05 20:30:05
ライブ・レポートのご紹介ありがとうございます!!
『うんうん、そうだったんだー!』というお話を拝見できて、あの日の感動が蘇ります(*^-^)b

緑ちゃんも紹介してくださるK部長さん、素敵な方なのですね(ノ_・。)

あの日から一ヶ月が経ってしまったのですねヾ( ´ー`)ハヤイナー。
蜃気楼のようなステージに、ハマグリに、ケン・ハマー(グリ)σ(^-^;)こりゃキビシいか(笑)

今でもあのライブを思い出すと、ちょっと鼓動がはやくなります。あんなにキラキラしたステージってなかなか観ることってないからo(^-^)o


さてさて明日は、「朝のヒットスタジオコンサート」の放送日♪
仕事で観られないため(涙)、友人のお姉さんに録画をお願いし、今からウキウキです('-^*)/アリガトー!

今日は蛤のお勉強もできたし、そろそろ蜃気楼になろうかな(笑)。

ではー。
 
 
 
豆知識~^^ (MAKI)
2010-06-05 21:59:48
ケンさん、こんにちは。

ゴールデンウィークのライブは、皆さんにとって
本当に伝説のライブになったようですね^^
楽しそうな写真やレポを見てると、行けなかった私でも
何だか、行ったような不思議な感じになっちゃいます♪
それだけ、熱いレポだからなんでしょうね(笑)

蛤って、そんな意味があったんですね^^
何も知らずに、ただ食べるだけの私(笑)
少しは、勉強したいと思います♪

☆緑ちゃん良かったですね^^
褒められると私まで、何だか嬉しいな~♪
 
 
 
Unknown (gon)
2010-06-05 23:28:26

ハモンドのKさんのレポートの転載、どうもありがとうございます

あのライブが、三度蘇ったように思います

読み進めていくと、「あぁ、あの日はあぁだったよな、こうだったよな」と色々思い出されてきました


「愛弟子の川村さん」

ケンさんには、とても嬉しい言葉でしょうね

「夢の要塞」

はい、まさにそのとおりでした。

でも、決して、あのライブは蜃気楼ではありませんでしたよ



あ、ハマグリ、しばらく食してないですー

二枚貝の類って、たまに入ってる砂が嫌というのもあって、好んでは食べないんですけど……って、食べるんですけどね

(どっちなんだ

でも、ケンさんの作るものは、いつでも何でも美味しく見えます



「蜃」は「蛤」を指す、ということも初めて知りましたが、今週はもうひとつ、漢字を教えてもらいました。

今週話題になった方の口から発せられた「鵯」。

鳥の「ひよどり」。

「卑しい鳥」って書くんですね。

ひよどり自身には、何の罪もないとは思うんですけどね。
 
 
 
(´▽`)♪ (ムツミ)
2010-06-06 12:26:56
ハマグリ、美味しそうですねー。
うん、魚介類には白ワインがいいですー。
・・・飲みたくなってきましたぁ(・∀・*)

酒蒸し。私は、お酒とバターと、ほんの少しのお醤油で味付けするのですが、
うーん、ニンニクを加えると、かーなーりー最高なんですね!
・・・美味しそ~。やってみまっすo('-'o)

蛤の由来・・・そうなんですね。
初めて知りました。勉強になります。
はいっ、ハマグリ食べて、蜃気楼になりましょうぞっ(笑)。

ライブ・レポートのご紹介、ありがとうございます。
写真はもちろん、なんだか文章もキラキラしていて、
あの日のドキドキ、感動が、蘇ります(´ー`)
本当に貴重なライブを体験することができたんだなぁ、って改めて。
緑ちゃんの紹介もしてくださって、・・・ほんと、とっても嬉しいですね。
素敵なレポート、ありがとうございました。

全然知らない方のブログで、「オススメの本です」って、
緑ちゃんが紹介されているのを発ケンすることがあるんですが、
なんだかね、とってもとっても嬉しい気持ちになって、
「ありがとうございます」って、心の中で呟いてみたりしています('-'*)

さて、朝ヒット、このあと放送ですね。
うーん、楽しみ~。
ドキドキしながら、・・・いっただっきまーす←お昼ご飯、ね(笑)

ではー。
 
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