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成田 正の楽屋入り口 by STHILA COMMUNICATIONS

マイケル・ブレッカー20070128

2007-01-28 23:02:34 | ●Weblog

マイケル・ブレッカーの訃報は、1月14日(日)のお昼、ユニバーサル・ミュージックの宇野さんからの電話で知った。ほどなくして『Jazz Life』誌から追悼文の依頼。「詳細はいずれ」とか言いつつ手がつかなかったのは、ショックのあまりそうそういくつも死をテーマにした原稿を書けなかったから。その代表選手を今日、『Jazz Life』に書き終えた。上手くいくわけはない。カセット・テープからコピーした9枚のCD-Rを聴き返したのが運の尽き。僕の質問が下手なのか、サックスを吹けばロング・フレイズの巧みな使い手が、喋りは決して流暢ではない。しかし、要所は決して茶化さない。いい声の持ち主でもあった。それにしても、アリス・コルトレーンの死から24時間経たないうちの逝去と知って絶句した。「連れていかれた」感じを否めないもの。インタヴューの再読には緊張と笑いの連続だったが、優しさとお茶目を同時に感得できたのは、次の会話。「社会人バンドで〈ノット・エチオピア〉をやってみたんですが形になりませんでした」(僕)。「それでいいんだよ、僕の曲はそもそも形なんかないものの方が多いんだ」(マイケル/96年8月4日、赤坂プリンスホテルにて)。この曲は、ブレッカーズの『ストラップハンギン』とステップスの『スモーキン・イン・ザ・ピット』に収録。いずれにしても今もってため息しか出てこない。上の写真は、最後に会ったオランダのジャズ・フェスティヴァルのオフィシャル・プログラム表紙。レジデンシャル・アーティストとして大張り切りで、新型EWIを使ったソロ・パフォーマンス(下写真)など聞き物ばかりだった。下写真は、04年7月11日(日)16時30分から17時まで、Van Gogh Zaal(ホール名)にて。前半がマック・ノートをオペレートしながらのEWIソロ。後半にテナーによる純生ソロ。3日間のフェス最終日の日曜、夕方早めから始まるこの日トップのプログラムというのに、ホールは満杯。(photo by TADashi Narita/無断転載を禁じます)