勝手に映画評

私の見た映画を、勝手に評論します。
基本的に、すべて自腹です。

未来を乗り換えた男 / Transit

2019年01月14日 | 洋画(ドイツ系)
第二次大戦時のナチスによるフランス占領の舞台を、現代に置き換えて描いた作品。

RAIDとか、現代フランスの警察特殊部隊が、“難民”狩りを行う描写は衝撃的。って言うか、実際に今での起きている事なのかな?ヨーロッパは、中東やアフリカからの難民が押し寄せる問題が起きていたので、有り得ることかもしれませんね。

ゲオルグや、その他の多くの人が逃げなければならない背景は、全く明らかにされません。でも、ナチスによる占領が進んでいるという事で、ユダヤ人迫害の為に逃げなければならないと言うのは明確なんですかね?

それと、時代を現代にした事により、中東やアフリカからの難民も存在し、問題をより一層複雑にしています。だれもかれも、逃げようとしますからね。

“フランス”“ナチス”と言う二つの言葉から連想されるには『レジスタンス』ですが、この作品では出てきません。いや、“反体制派”とか言う言葉で、ちょっとは触れているのかもしれませんが、明示的には出てきません。むしろ、パリからマルセイユにたどり着き、そこからメキシコまで逃げ延びようとするまでの日々を、おびえながら、悩みながら、待っているという日々が描かれています。でも、意外に、それでも物語になるんですね。

結末が、まさに戦争に悲劇ですね。実際にあり得るような事。それがまたリアルにも感じます。

タイトル 未来を乗り換えた男 / 原題 Transit

日本公開年 2019年
製作年/製作国 2018年/ドイツ・フランス
監督 クリスティアン・ペッツォルト
原作 アンナ・ゼーガース『トランジット』
出演 フランツ・ロゴフスキ(ゲオルク)、パウラ・ベーア(マリー)、ゴーデハート・ギーズ(リシャール)、バルバラ・アウア(犬を連れた女性)、マティアス・ブラント(バーテンダー、ナレーター)、セバスティアン・フールク(ポール)、アントワーヌ・オッペンハイム(ビネー)、アレックス・ブレンデミュール(メキシコ領事)、トリスタン・ピュッター(アメリカ領事)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。