Reflections

時のかけらたち

本の世界へ ホセ・カレーラス自伝

2011-08-22 23:43:37 | books
1月に放映され4月にも再放送された谷村新司のホセ・カレーラス
インタヴュー番組に気がつかず、今になって残念に思っています。
NHKに問い合わせたところ、再放送の予定無しでオンデマンドもライブラリーにも
ないとのことで残念に思っていたところ、白血病からカムバックしてきて割とすぐに
自伝を書いて出版していた事を知りました。その本はもう在庫切れになっていましたが
インターネットのおかげで古本を手に入れることができました。






テレグラフ誌に病床にはもう一人の女性がいたとの真実かどうかわからない記事を
見つけ、斜め読みしてみたのですが、まぁ私生活はどうでもいいやと思っていたの
ですが、何か人間性とかそういうものも知りたくなり、その歌とともに人間カレーラスの
中に入っていきたくなりました。(テレグラフの記事は事実のようで一度は別れた
mistressとその後再会し2度目の結婚をしています。)





ネットでもいろいろ調べてみたのですが、Wikipediaは日本語のものよりずっと詳しく載っていました。翻訳ではないのですね。それぞれに作られていることを知りました。


私とカレーラスとの出会いは1986年何度目かの来日で、アグネス・バルツァとのカルメンでした。ロイヤル・オペラと言っていましたがコヴェント・ガーデン王立歌劇場の公演でした。初めて見たオペラの迫力に圧倒されました。
カレーラスの発病は翌年でしたが、奇跡的にカムバックした時のCDは思わず買ってしまいました。
良く聴いていたけれど、本当にすばらしいと思ったのはここ数年です。
三大テノールのコンサートには興味がなく(というかお金がなく)、TVで見る程度
でした。三番目のテノールとささやかれてもいましたが。ドミンゴとパヴァロッティでは
その声量からして負けてしまいそうですが、彼の声の魅力はなんとも言えません。
特に最近は民謡やポピュラーに近い、自然にメロディーが流れてきそうなそんな曲を
子守唄にしています。


夜寝る前、時にカレーラスの歌を聴きながら、または通勤のほんの少しの間に
静かな感動を持って、この本を少しずつ読み進めています。
カレーラスの現実をありのままに把握する力のすばらしさと
そのバランス感覚、希望を失わない生き方に驚きを感じずには
いられません。白血病を克服した時の気持ちをその後20年以上も
持つ続けていることも。


Jose Carreras: 'I was selfish. I made mistakes' the Telegraph 29 Aug 2008

ホセ・カレーラスのインタヴュー アーガイブ
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (chunjitian)
2021-03-16 21:25:15
1987年白血病で入院したホセ・カレーラスが翌年復帰後奇跡の復活小説発売おめでとうございます。もう誰も前に出て引っ張る事は出来ません。いざと言う時、人生の相談相手が居るにしても、結局は自分で考えなければなりません。そして、最終的に自分で自分の道を決めなければなりません。実際に子を産む時の苦悩は、母親しか覚えていません。人間は、誰でも次第に楽な方向へと流されやすい動物です。しかし、そのような生活では、ここ一番と言う大事な時に、本当の力が出せません。僕の前に道は無い、僕の後に道は出来ると言う気持ちで前進して下さい。出会いは自分の思い通りに行かないが、数多くの人々と話し合い、自己反省をしつつ歌手活動を続けられたら幸せです。世を担う責任を誇ればこそ、実り行く知性と実技が認められました。
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Unknown (カンカン)
2021-03-18 00:52:02
コメントありがとうございます。
その人間性を知るとまた芸術も深く感じることができます。最近パヴァロッテイのドキュメンタリーを見て、歌と同じような愛情深い生き方を知ることができました。
返信する

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