Reflections

時のかけらたち

本を読む人 ・・・ relationships connected by books

2023-06-02 18:43:08 | books

私と旧友を繋いでいるのは芸術、音楽、文学、哲学、そして歩く旅。若い頃は芸術と言っても美術で繋がった縁でしたが。
近年、彼はずっと引きこもりなので、本をすごく読んでいました。宗教書や哲学から小説まで。最近学生時代から英文学もよく読んで
いたことを知りジョージ・エリオットやキャサリン・マンスフィールドがいいと教えてもらいました。マンスフィールドは読んで
みたくなりました。なんとなくメアリ・ラヴィンを思い出したので私のおすすめで伝えたら読んでみたいとのこと。

後からメアリ・ラヴィンはキャサリン・マンスフィールド賞やO.ヘンリー賞を取っていたことを知りました。なんという偶然!

1975年発行、2007年新版発行 「砂の城」 みすず書房

私が持っているのは1975年版。1976年3月に読んだと本に日付が描いてありました。47年も前のこと・・

〈彼女はわたしにロシアの小説家を思わせる……人間の心の内奥への深い洞察と、田園の美しさに対する生き生きとした
感受性において、メアリ・ラヴィンの作品は、かの国の生んだ作家たちのそれと並べて遜色がない。〉(ダンセニー卿)

〈ラヴィンは偉大な芸術家である。われわれは深い感動をうける——人間の心に対するその愛情によって、その正確な
知識によって、その誠実さによって、そして何にもまして、おぞましくも力強い情動を描く抑制された表現によって——。
彼女の作品は、人間の心をちらりと瞥見するのではなく、その内面をじっと凝視するのだ。〉
(V. S. プリチェット)

アイルランドの田園と海と町を背景に、あるときは軽快に、あるときは余韻豊かに、人生の定めなさを、耐えがたい喪失の痛みを
そして、人の心の奥底にそっと封じられた慟哭を描く。独特の香気を放つ筆致には、ふしぎな清潔感が漂う。

みすず書房の案内にこんなことが書かれていて私も再び読みたくなってしまいました。私はマンスフィールドの解説書を借り、
メアリ・ラヴィンは貸してあげることになりました。今度のヒラリー・ハーンのコンサートに思いがけなく一緒に行けることに
なったのでその時に。

最近落ち込みが続いていたので、名古屋のコンサートついでの観光の計画はなかなか進まなかったのですが、やっと決めました。
初日は初心に戻って揚輝荘と日泰寺、ヒラリー・ハーンのコンサート、白鳥、熱田神宮。建築や造園をやっていた友人が若い頃
手掛けた場所もまわってみることにしました。翌日は月曜なのでどこもやっていなくて最初は明治村の帝国ホテルと思いましたが、
おすすめの中から行ける範囲の岐阜、養老の滝に行ってみることにしました。リフレッシュできるといいのだけれど・・
杉原千畝の人道の丘は月曜は記念館が休館でさらに遠かったのでやめることにして最後に残ったのが養老公園でした。
そのあと東京に戻り中高の同級生のバースディ・コンサートへ。疲れていてエレキ・ギターの音でも寝てしまうかも・・
名古屋でヒラリー・ハーンを聴くことになった発端がこのライブ・コンサート。お茶の先生との二足のわらじというユニークなI君が
きっといいことあるよと言ってくれたけど・・ 次回の熊野や高野山の旅行の計画についてもゆっくり話ができるかもしれません。

今日はボビンレースをやりながら聴き逃しの音楽番組をらじるらじるで聴いていました。ヴァイオリン・ソナタの特集があり
明後日のヒラリーハーンが楽しみになってきました。でも今はバッハが一番聴きたい。ルノー・カプソンのヴァイオリンも良かった。
ボビンレースで混乱した頭をほぐしながら・・ボビンレースはこんがらかったり記憶の奥底に沈んだことを思い出し、頭を解きほぐす
のには最適。糸も頭も整理整頓が必要。

 

June 2  2023

 

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